サーキット日記 1998年後半戦
1998年第4戦
98第4戦 1998年7月9日
TIサーキット 晴れ ドライ 気温33度 路面温度41度
タイヤ空気圧 冷間F・R共2.3kg/cm2
F キャンバー -0.6 R キャンバー -2.1
キャスター 4.4 トウ 1.7
トウ 1.3
今年 初めてのTIサーキットです
昨年の11月TIを走ってから足回りをリフレッシュしたので タイムがどれほど縮まるか 楽しみです
ところが当日は とてもいい天気で ほとんど真夏・・・
これは油温・ブレーキがきつそうだと思いながらコースイン
一周ウォーミングアップしてペースを上げていき バックストレッチで全開
「うぉー エンジンが回んないー ! !」
昨年の11月の時より 3速から4速のシフトアップのポイントが 100mほどむこうです
やっぱり夏はエンジンはパワーないのね と再確認しました
案の定 油温も2周連続でアタックすると 130度になります
さすがの油温対策のファンも この気温には勝てないようです
足回りのほうは 苦労の甲斐あって昨年に比べ 格段に乗りやすくなっています
リアの滑り出しが本当にわかりやすく またグリップの回復も唐突に戻りません
しかし やはり現在の足回りではリアのロールが過大で 例えばコース後半にある
ダブルヘアピンでは 進入でブレーキを残しフロント荷重でステア クルマが旋回を始め
横Gによりフロント外側のタイヤに荷重を集中させると ノーズはぐっとインに入ります
クリッピングポイント手前でまだフロントに荷重が乗っていてリアが横Gによりロールしている
状態でリアが滑り出すのですが これは向きを変えるためには好都合なのでよしとします
しかしそこからアクセルを開けていってリアに荷重を移してもリアのグリップは回復せず
立ち上がりアウト縁石いっぱいまで 滑りっぱなしになります
その間 アクセルコントロールでフルカウンターにならないよう また出来るだけ
トラクションをかけるようにしているのですが ちょっといらいらします
鈴鹿では 気にならなかったのですが TIのほうが低速コーナーのRがきついからかもしれません
例え低速コーナーでもドリフトさせっぱなしなんて 昨年からは考えられないことなので
楽しんでましたが タイムを縮めるには対策しなければならないと思います
タイムのほうはこのコンディションにもかかわらず 1秒縮まったので
足回りのリフレッシュの成果が出たかなと思っています
ベストラップ 1分58秒40
タイヤ温度 フロント 56度 リア 57度
タイヤエア圧 温間でF・R共 2.5kg/mm2に調整
98年第4戦まで終わって(07/16/1998)
98年も もう4回もサーキット走行しました
10年選手で走行距離も10万kmを越えたうちの328にはすこしハードな使い方かなと思っています
今年の始めに行った 足回りのリフレッシュは大正解だったようで
走っていて昨年とは比べものにならないほど楽しいです
なにがそんなに楽しいかというと 滑ったときのコントロールが楽になり
ドリフト走行ができるようになったことです(峠のお兄ちゃんがやっているような
フルカウンター大会ではなく あくまでゼロカウンター)
以前に乗っていた32GTRはどうしても フロントが重く
コーナーCP(クリッピングポイント)付近でアンダーが出てしまい
なにも出来ずにひたすら耐える時間があったのですが
328はCP付近で アクセルによるオーバーステアへの移行が簡単に出来ます
タイムは別としての話ですが・・・
また 滑り出し・グリップ回復の挙動がマイルドになったのは
タイヤ(ピレリP-ZERO-C)のおかげも多分にあると思います
今後のモディファイの方向性としては
その1
まずコーナー進入時
ブレーキによるフロント荷重でのステアのレスポンスが少し遅れることをなんとかしたいです
旋回の横GによりFアウト側のタイヤに荷重がかかってグリップが上がるまでに
時間がかかっているような気がします
そして そこから急にノーズが回頭するため増えた横Gのため
次にリアがロールしCP手前でリアが出てしまい失速する
これはさきほどのアクセルによる楽しいドリフトではなく
CP手前のアクセルを開けていく前に起こります
その2
次に アクセルを開けていったときに今度は後ろに荷重が掛かるのですが
どんどんリアのロールが大きくなっていき 最終的には滑り出しトラクションが掛からないという現象
これは登りの区間のほうが酷いです
以上の2点が今 一番解決したい問題です
その1に関しては フロントのダンパーの伸び側減衰力を弱めてやって
イン側の荷重を速やかにアウト側に移動させるようにすることや
フロント・リアの車高を全体的に落とす
フロント・リアのバネレートの問題 それに伴ったダンパーのセッティングなど考えていますが
実は自分でも原因がよくわかっていないのです
その2については 足回り系での対策もいいのですが
やはり 328の弱点である横積み8気筒のための重心の高さをなんとかしたいです
といっても エンジンのマウントの方法を変えるなんてことは自分には
不可能なので リアの軽量化が目標となります
(たとえば エンジンフードの材質変更など)
これからも328とは長くつきあっていきたいので こつこつと楽しみながら
モディファイしていくつもりです
1998年第5戦(07/24/1998)
98第5戦 1998年7月17日
富士スピードウェイ(FCJドライビングスクール) 曇り ドライ
タイヤ空気圧 冷間F・R共2.3kg/cm2
F キャンバー -0.6 R キャンバー -2.1
キャスター 4.4 トウ 1.7
トウ 1.3
今回は はるばるFISCOです 早朝3時起きでしたので眠かった・・・
OLFからは 奥野さん AKIHIROさん モンちゃんパパさん Shinちゃん とよすけさん が参加しました
講師は 斉藤慎輔さんと山梨順一選手
山梨選手は レース現役時代の知り合いで 当時19才ぐらいだった彼は 今では立派になっていました
午前中はジムカーナ場でパイロンスラローム・急制動&回避・8の字旋回を行いました
前日からの雨で 路面はウエット タイヤがタイヤなので プッシュアンダーの嵐となり きつかったです
特に8の字旋回は全然うまくできず 一日中練習してでも上手に出来るようになりたいと思いました
講師の方が乗る車は550マラネロと355challenge
どちらも少しだけ助手席同乗させてもらったのですが
550のほうは 内装がタンの革張りで着座位置も高く スポーツカーというよりも
GTカーっていう印象を受けました
しかし 重たい車重を感じさせないエンジンのトルクとロールが少ない足回りはさすがにFERRARIの
最新旗艦ってとこでしょう
またパイロンスラロームではFRらしくドリフト状態にもっていくのが楽そうでした
逆に355challengeのほうは 車内はまんまレーシングカーで 着座位置も低く
ヘッドクリアランスも十分で(328はバケットシートを直付けしてもヘッドクリアランスは無いも同然です)
ドライビングポジションも理想的なものでした
急制動&回避の時にしか乗れなかったのですが ABSのセッティングも相当煮詰められている感じがしました
うーん 355Cには是非 本コースでも同乗したい ! !
場所を移して本コースでのフリー走行です 最初に講師の方の後ろについて慣熟走行からだったのですが
それが無意味に長く10周以上あったので いざ 本当のフリー走行が始まる時には
残り時間も20分ほどでした
どうしても355Cに同乗したかったので さっさとPIT OUTし 一周だけタイムを計って PIT INしました
長い慣熟走行でだいぶラインも思い出していたので 1周だけでもがんばります
1コーナーは200mからブレーキング開始 4・3速とシフトダウン
Aコーナーまでに4速へあげて Aコーナーは70mくらいからブレーキング
3速に落として 一個目のCPからは全開 そのまま2個目のCPをかすめ
100Rの100m看板に向かって3速全開のまま立ち上がります
4速にシフトアップ後 アクセルを少しだけもどし加速も減速もしないパーシャルで100Rに進入
ところが100RのCP手前でアンダーが出ました
少しアクセルを戻し前へ荷重を掛ければ アンダーは消えるのでしょうが
それではタイムロスなので 少しだけアクセルを開けて横Gを増やしロールさせ
外側へ荷重を掛けてやり アンダーを消します
この辺の挙動は 乗り手が加えた入力にたいし 素直な反応を示します
うちの328もなかなか捨てたものではありません
100Rをアウトいっぱいに立ち上がり ヘアピンのブレーキングは50mちょい手前から
FISCOのヘアピンはコース幅が広いため めいっぱいコース幅を使うと結構踏んでいけます
300Rの3・4速全開は全然問題なし インベタで踏んでいきます
しかしBコーナーへのブレーキングは うちの328の苦手な部分 ロールしながらの
フルブレーキになりますので 本当はガツンッとブレーキングしたいところなのですが ジワーとかけます
Bコーナーは立ち上がり重視で抜け 最終コーナーも3・4速全開です
最終コーナーの立ち上がり縁石を越えて少し行ったところで5速へ
そっからは ひたすら踏みっぱなしです やっぱりFISCOのストレートは長い ! !
ストレートエンドの最高速は200km強ってとこでした
一周のタイム計測のあと大急ぎでPIT INし 328から降りて同乗しに走りました
残り時間は約10分 乗れないかもと思ったのですが なんとか355Cに乗ることが出来ました
ドライバーは山梨選手 相手が僕だったせいか 結構真剣に走ってくれました
んで 感想なのですが すごいっの一言です 現役時代を思い出しました
まず フルブレーキング 制動力もたいしたもんなのですが 姿勢が安定しています
過度のノーズダイブが起きず 車体全体が「ぐっ」と沈む感じ
そしてそこからステアすると瞬時にノーズが入ります
立ち上がりのトラクションも抜群で強烈に加速に移るのですが
プッシュアンダーが顔を出すことは無いようでした
エンジンのレスポンスも最高で 軽量フライホイールの入ったうちの328がだるく感じられました
ヒール&トゥーも早い早い 楽そーです
なんせ すべての反応が素早く 328の三分の一って感じでした
ツーリングカーというよりもフォーミュラーに近い・・・
降りたあと うちの328と比べてしまい 少し落ち込んでしまいました
しかし良い経験になったと思います
現時点で知っている中で理想の車だと思いました
うちの328のモディファイの方向も決まったような気がします
目標は「ハンドリングレスポンス」です
ベストラップ 2分00秒81
98第6戦 1998年10月22日
TIサーキット 晴れ ドライ 気温22度 路面温度23度
タイヤ空気圧 冷間F・R共2.3kg/cm2
F キャンバー -0.6 R キャンバー -2.1
キャスター 4.4 トウ 1.7
トウ 1.3
1回目走行
久しぶりのサーキット走行です
前回からの車の変更点は フロントブレーキがブレンボキャリパー&313mmローターになっています
久しぶりなのでウキウキしながらのコースインです
結構 路面温度が低いのでタイヤが暖まるまでは 思ったよりも滑ります
慎重に2周をかけてタイヤを暖め 攻め始めると 前回の真夏の暑さの時に比べ
格段にタイヤのグリップが向上しエンジンもよく回ります
ブレーキのほうはというと 効きます効きます(^^)
今までのつもりで踏力を掛けるとカーンと ロックしてしまいます
しかし そこからのコントロールは容易で
一度バックストレッチ先の右ヘアピンで 盛大にロックさせてしまったのですが
ちょっと踏力を弱めるだけで すぐにグリップが回復し またフロントへの荷重は
抜けない程度の減速Gを保ったまま なにごとも無かったように コーナーへ進入することができました
掛ける踏力の量にさえ慣れれば タイムアップの武器になります
しかし これだけ路面温度が適温で タイヤのグリップが上がり結果コーナーリングスピードも上がってくると
やはり足回りに不満が出てきます
進入時のフロントのロールが とても酷くなってきました
ステアリングを切って フロントがロールして それからノーズが入ります
今までも同じ傾向はあったのですが そのタイムラグがとても大きく感じてきました
タイムの方は 前回7月の走行に比べ 1秒5縮まりました
1回目の走行 ベストタイム 1分57秒05
タイヤ温度
F 外47度 中49度 内47度
R 外46度 中48度 内52度
タイヤ空気圧 温間F・R共に2.5kg/cm2に落とす
タイヤ温度は去年の11月にEXPEDIAで走ったときよりも
今回のP-ZERO-Cのほうが高温になっている
2回目走行
もともとリアヘビーな328
少しでもフロントが重い方がいいだろうと思い 今までは フロントトランクに積んであるスペアタイヤを
降ろさずに走っていました
このスペアタイヤ いわゆるテンパータイヤですが 重さは10kgぐらいはありそうです
しかし 今回はフロントのロールが酷いので 一度ピットインし
スペアタイヤを降ろしてみて比較してみることにしました
コースインしタイヤを暖めて タイムアタック
2度目の走行で体も出来ているのか 計測1周目から1分56秒90が出ました
5周ほど計測して ピットイン ベストタイムは1分56秒60でした
予定通り スペアタイヤを降ろしてピットアウト
やはり スペアタイヤが無いほうが ロールが少ないし進入もスムーズな気がしました
タイムは1分56秒53
あまりタイムアップは出来なかったのですが
4周計測して 1周しかクリアラップが取れなかったので タイムはもっと上がりそうです
特にチェッカーを受ける周は コース前半は今までで一番プッシュしたのですが
バックストレッチを過ぎたところで 引っかかってしまいタイムが出ませんでした
ブレーキのほうは 30分2回走っても若干のペダルタッチの変化はあるものの
フェードは気になるほどではありませんでした
モディファイしてよかった・・・(^^)
2回目の走行 ベストタイム 1分56秒53
1998年第7戦(11/19/1998)
98第7戦 1998年11月16日
TIサーキット くもり ドライ 気温17度 路面温度18度
タイヤ空気圧 冷間F・R共2.3kg/cm2
F キャンバー -0.7 R キャンバー -1.9
キャスター 4.4 トウ 1.7
トウ 1.2
今回はFCJのミーティングの走行会です
前回10月の走行後 以前から気になっていたステアリングギアボックスを交換しました
効果はてきめんで ステアリング中立付近での遊びが少なく
直進時 わだちなどの外乱のための修正舵が 瞬時にあてれるようになり
結果 直進安定性が向上しました
TIサーキットへ行く途中の高速道路でも ルンルンです
もっと早く 交換しとけばよかった・・・
今回は前日にGT選手権が開催されていたので うまくいけば 路面にレーシングタイヤが擦り込まれ
ラバーグリップによりグリップが良いのではと 甘い期待を持って行きました
しかし 実際は逆で 先月に比べ全然グリップしません
またコース上至る所に 子供の拳大のタイヤカスが落ちておりそれを自分のタイヤが拾って
振動が出たりタイヤハウスの中で暴れたりと 一瞬328が壊れたのかと思いヒヤヒヤしました
今回は参加台数も少なく 走行時間も豊富(1時間半ぐらい)だったので
結構プッシュして走れたのですが タイムの方は1分56秒30止まりで
それ以上は 進入でアンダー そこからアクセルを開けていくとオーバーという
328の特性が出てしまいカウンターの量も増えていきます
ガソリンが少なくなってきたときに 一周だけ集中力を高めて
最終コーナー立ち上がり縁石に4輪とも乗せるぐらい(恐かった・・・(T_T))
プッシュしたときが ベストタイムで なんとか1分55秒96でした
走行後 F-4のテストに来ていた知り合いのドライバーにたずねたところ
F-4でも この日の路面状況では2秒くらい落ちるとのこと
今年最後のTIサーキット ベストの路面で走りたかった ! !
タイヤ温度
F 外48度 中49度 内48度
R 外49度 中54度 内54度
タイヤ空気圧 温間F・R共に2.5kg/cm2に落とす
ベストラップ 1分55秒96
1998年最終戦(12/28/1998)
98最終戦 1998年12月26日
筑波サーキット 晴れ ドライ
タイヤ空気圧 冷間F・R共2.1kg/cm2
F キャンバー -0.7 R キャンバー -1.9
キャスター 4.4 トウ 1.7
トウ 1.2
今年 最後のサーキット走行は なんと筑波です
OLFのやすさんのご厚意で やすさんの会社のモータースポーツ部で 筑波を借りた時間の一部を
フェラーリクラスとして走らせていただけるとのことで
前回の筑波のエンジン不調(98第一戦)の欲求不満を晴らすべく 参加させていただきました
やすさん ありがとうございました
今回の目標タイムは 以前NAVI誌で清水和夫さんが
ホンダ所有の後期型EU仕様328GTBに乗った時のタイム「1分9秒64」です
前回のエンジン不調時のタイムが 1分14秒31だったので
今回 どれぐらいタイムが縮まるか楽しみです
いつもは タイヤ空気圧は 冷間で2.3kgに合わすのですが
今回の走行時間は25分一回で ピットインしてエア圧を調整する時間が
惜しかったので 2.1kgにしました
走行は 朝の8時半からで 気温も低く路面温度も相当低そうなので
最初の数ラップは タイヤを暖めるのに専念します
タイヤを充分暖めて いざタイムアタック
やはり前回とは エンジンが調子良い分 シフトポイントが全然違います
ダンロップコーナーの次の中速左コーナーも前回は
3速全開で引っ張って行ったのが 今回は4速に入りました
筑波は 低速のヘアピンが3つと中速のコーナー2つで成っているのですが
鈴鹿育ちの自分は 中速のコーナー(ダンロップと最終)は得意なのですが
どうも 低速コーナー(1コーナー・第一ヘアピン・第二ヘアピン)が苦手です
今回も その3つのコーナーの進入からCP(クリッビングポイント)にかけて
アンダーを出してしまいうまく走れません
もともと うちの328はそういう特性があるのですが
自分の乗り方が悪い分 328の弱点を助長させてしまっている感じです
走り方としては レースの実戦ラインのミドル・イン・アウト
(早めにインについて クルッと小さく回る)ではなく
できるだけ 大きなRをとったラインで回る走り方をしなければいけないようでした
どうも 今回は目標タイムを破る気持ちが先行してしまい 冷静さに欠けていたようです
走っているうちに やはりタイヤの内圧も上昇し滑り出したのでピットインし
空気圧を調整したのですがタイミングが遅すぎピットアウト後 2周計測したところでチェッカー
結局 タイムは最後の周に1分10秒508と 目標に0.9秒届きませんでした
くやしぃー ! !
タイヤ空気圧
ピットイン時 F・R共2.7kg/cm2まで上昇 2.5kg/cm2に落とす
ベストラップ 1分10秒508