サーキット日記 2003年前半戦


2003年第1戦 (03/20/2003)

● 2003年第1戦 2003年1月21日  鈴鹿サーキット南コース 曇り ドライ  

フロントキャンバー -1.2° ダンパー ダイナミック 空気圧・フロント 冷間・2.3kg/cm
フロントキャスター 4.5° ダンパー・前・縮 4/13(最強より) 空気圧・リア 冷間・2.3kg/cm
フロントトゥ イン1.0mm ダンパー・前・伸 3ノッチ戻し(最強より) タイヤ EXPEDIA S-01
リアキャンバー -2.1° ダンパー・後・縮 6/13 タイヤサイズ・前 225/45-17
リアトゥ イン1.5mm ダンパー・後・伸 1回転 タイヤサイズ・後 245/40-17
車高・フロント 163mm スプリング・前 12kg/mm+ヘルパー    
車高・リア 185mm スプリング・後 12kg/mm+ヘルパー    

同じ仕様のダイナミックのダンパーを付けている沢村さんと 夜な夜な 電話で足回りのセッティングのことを

あーでもない こーでもないと お話をしている時間は とても楽しいのですが 

結果 二人の方向性が一致したアライメントに変えてみたので テストへ鈴鹿南コースへ行って来ました

今回は 低速コーナーでのCP付近のアンダーを低減させるのが目的です

コースインして タイヤを暖め アタックラップに入り 低速コーナーへブレーキングから アプローチ

フロントへ荷重を残した状態で ステアリングをそっと切り込むと 素直にノーズがインに入っていきます

ここまでは 以前と同じ 良い感じです

問題はこの後で 以前は ブレーキをリリースし 発生しているヨーを保ったまま ステアリング切れ角を保持し 

旋回していきたいのに フロントの荷重が抜けると ヨーが抜けてしまいアンダーが出て

どんどん ステアリング切れ角が増していき 結果CP以降のアクセルを開けていった時にプッシュアンダー 

又は 乱暴にアクセルを踏むとテールスライドを誘発してしまい 立ち上がりでのトラクション不足となっていました

ところが 今回のセッティングでは アプローチで発生したヨーが フロント荷重を抜いた時も付いており 

ステアリングを切り増すことなくCPを通過することが出来 通過スピードも向上 

アクセルを開けるポイントも早くすることが出来ます

タイムも コンスタントに1秒代で周回することが出来 今までで 最速のペースです

ただ 低速コーナーでの通過スピードが上がり よりアクセルを開けて脱出できるようになると 

立ち上がり縁石タッチ付近での リアのロールの大きさから来るトラクションの抜けが気になります

これは 中・高速コーナーでも同じ傾向にあり また対策としては 現在 リアのピッチング方向のストローク量は良い感じでなので

ロール剛性を上げたい印象です

このあたりが 今後のセットアップの目標です


ベストタイム 1分1秒566


2003年第2戦 (04/16/2003)

● 2003年第2戦 2003年3月26日  鈴鹿サーキットフルコース 晴れ ドライ  

フロントキャンバー -1.2° ダンパー ダイナミック 空気圧・フロント 冷間・2.3kg/cm
フロントキャスター 4.5° ダンパー・前・縮 4/13(最強より) 空気圧・リア 冷間・2.3kg/cm
フロントトゥ イン1.0mm ダンパー・前・伸 3ノッチ戻し(最強より) タイヤ POTENZA RE01
リアキャンバー -2.1° ダンパー・後・縮 3/13 タイヤサイズ・前 225/45-17
リアトゥ イン1.5mm ダンパー・後・伸 1回転 タイヤサイズ・後 245/40-17
車高・フロント 163mm スプリング・前 12kg/mm+ヘルパー    
車高・リア 185mm スプリング・後 12kg/mm+ヘルパー    

シーズンオフに改修された 鈴鹿フルコースに走りに行きました

今回の改修は 130Rとシケインで 130Rは入り口こそ85Rと以前よりもRがきつくなっていますが 

回り込んでなく また立ち上がりのコース幅が広くなった印象もあり ずっと手前からアクセルを開けられるコーナーになっていました

しかし なぜかイン側縁石がありません

シケインは これもコース幅が広がっており また一個目と二個目の間隔も長くなり立ち上がりのスピードは 大きく向上すると思われます

今回の走行では 沢村さんが わざわざ鈴鹿まで来てくださり セッティングの助言をしていただきました

走行開始時の ペースカー先導による完熟走行は 同乗者も認められていますので沢村さんに助手席に乗って頂き 車の動きを観察してもらいました

さて スポーツ走行が始まり いつものようにタイヤを温め 3周してPITIN

この時点で タイムは2分44秒352と 早くも今までのBEST LAPを更新

昨年後半から 沢村さんと煮詰めてきたセッティングの成果が表れてきたようです

自分的には 全然流したつもりだったので 今日は好タイムが期待できそうでした

ここで 沢村さんからリアの圧縮側のダンピングを少し弱めてみれば とのアドバイスを受けました

先の同乗走行時に 沢村さんからS字区間の328の動きが トラクションを掛けた時にロールオーバーっぽいと指摘されており 

それは自分も感じていたのですが 自分なら そこで圧側ダンピングを強める方向へ持っていくと考えるのに 逆の事をアドバイスされたので 

少し驚きましたが 1ノッチ ダンピングを弱めてみることにしました

コースインしてみて S字区間を走ってみると 驚いたことに 立ち上がりロールオーバーが減少しています

後で 沢村さんから説明してもらって やっと納得したのですが 調整式のスタビが無く ロール剛性が変えられず ロール量そのままならば

先にアクセルを開けた時に ピッチング方向のリアへの動きをさせてしまって リア両方を沈ませて 

そこからロールさせて イン側のタイヤにも仕事をさせようという狙いだったとのことでした

流石はプロです 脱帽しました

328の動きも良くなり いい感じで周回を続けるのですが どうしてもクリアラップが取れません

ベストタイムは 44秒212と 先ほどより若干縮まりましたが これも 130R.シケインと遅い車に詰まってしまいながらのタイムでした

流れを変えるため 一度PIT IN 再度コースインして やっとスプーンカーブまで クリアが取れ バックストレッチでミラーを見たら

エンジンルームから白煙がっ ! !

すぐに油圧計を見ましたが 油圧は異常なし・・・

大量にオイルを吹いているわけではなさそうなので そのままラインを外してPITまで帰り着きました

直ぐに エンジンフードを開けてエンジンを覗いてみると なんと ブローバイのホースのバンドが オイルエレメントに干渉して

エレメントに針で突いたような穴が空き そこからオイルが霧のように吹き出していました

重大なトラブルでは無く ほっとしましたが 結局走行はそこで終了

ベストタイムこそ更新はしましたが 欲求不満の残る結果となりました


ベストタイム 2分44秒212


2003年第3戦 (04/16/2003)

● 2003年第3戦 2003年4月13日  鈴鹿サーキットフルコース 曇り ドライ  

フロントキャンバー -1.2° ダンパー ダイナミック 空気圧・フロント 冷間・2.3kg/cm
フロントキャスター 4.5° ダンパー・前・縮 4/13(最強より) 空気圧・リア 冷間・2.3kg/cm
フロントトゥ イン1.0mm ダンパー・前・伸 3ノッチ戻し(最強より) タイヤ BS RE540S
リアキャンバー -2.1° ダンパー・後・縮 4/13 タイヤサイズ・前 205/55-16
リアトゥ イン1.5mm ダンパー・後・伸 1回転 タイヤサイズ・後 225/50-16
車高・フロント 163mm スプリング・前 12kg/mm+ヘルパー    
車高・リア 185mm スプリング・後 12kg/mm+ヘルパー    


今回は FCJ主催の FORZA3というイベントに参加しました

イベントには 通常のスポーツ走行とは別に タイムトライアルクラスというのが設けられており 結果としての順位こそ付けませんが 

参加者全員に FERRARI純正のトロフィーに タイムを刻んでくれるというので 昨年のFISCOの時に 

ノーマルホイルに装着して使わずじまいだった Sタイヤを投入することに決めました

朝一のフリー走行時は 前夜まで降っていた雨の影響で またまたコース上はウエットコンディション

なんだか 自分がSタイヤを履くと 雨が降るというジンクスになってきました

それでも 乾き始めてきていたので 慎重にコースインしてみます

少しずつペースを 上げていくのですが 328は安定したままです

そのまま どんどんペースを上げていっても 危ない動きがなく 最後 ハーフウエットまでコンデションが回復した周には 

2分42秒90までタイムが短縮 !

このコンディションで 自身のベストタイムを1秒以上向上してしまいました

Sタイヤ 恐るべし ! !

2回目のフリー走行は 完全にドライへと路面も回復し 期待を込めてコースインしたのですが 2周続けてクリアラップがとれず 

今度こそと気合いを入れて走った3周目に130Rで 大クラッシュがあり そのセッションは赤旗終了となってしまいました

そして いよいよタイム計測があるセッションが始まります

計測2周目で クリアラップが取れて40秒069まで タイムを縮めたのですが 次のクリアを探すのに3周ほど 費やしてしまいました

そこで ヘアピン立ち上がりにオイルが出て 赤旗中断

ここまで タイムが来たのだから なんとか40秒を切って帰りたいっ ! !

時間的に再開されても いいところ計測は2周ぐらいの時間しか残っていないと PIT INしてもPITには帰らず 

そのままピットロード出口で待機 コースクリアと同時にコースインしました

計測一周目 2コーナー進入と スプーンでミスをしてしまい タイムは40秒261

いよいよ最後の周 いつもなら3速に落として入る スプーン2個目を4速のまま入り フラフラになりながらも

アクセルは開けていき なんとか立ち上がり縁石一杯でクリア

で タイムは2分39秒887と なんとか40秒を切ることに成功しました

ここまでのタイム短縮は 勿論今までコツコツと328をセットアップしてきた成果もありますが

それ以上に Sタイヤのおかげだと思います

これからも 328を煮詰めていき 一般ラジアルで これぐらいのタイムが出せるようになるのが今後の目標です


ベストタイム 2分39秒887