ファンファーレ、それに続く拍手 | |
司会者: | レディース、エンド、ジェントゥルメェン!ボーイズ、エンド、ガールズ! アテンション、プリーズ!セガサターン、プレゼンツ! ジス、イズ、サクラ大戦!有楽町、帝撃、通、信、局ー! |
背景音楽、激!帝国華撃団 | |
解説: | サクラ大戦とは、太正時代を背景にした、セガ・エンタープライゼス、セガサターンのゲームである。 そこには、広井王子を総帥とするレッドカンパニーの世界が、余すところ無く描かれている。 そして、この番組、有楽町帝撃通信局は、サクラ大戦の時代に存在する放送局として、ラジオの前の太正時代の住人に、 正義を伝えるべく、日々研鑽するニュース番組である。 この時間は、セガ・エンタープライゼスがお送りします! |
CM、そして、開始の音楽 | |
長曽我部: | みなさま、こんばんは。二月二十二日、有楽町帝撃通信局の時間がやって参りました。 えー・・・、帝都を揺るがす組織が黒之巣会だということが判明し、各地に帝国華撃団が出撃しているとのこと。 着々と、悪の組織壊滅への戦いが進んでいる。いや、頑張ってもらいたいものです。 あ、もちろん、当通信局でも正義の情報を一刻も早く、より正確に送る所存でありますれば、皆様方には何卒よろしく申し上げますで候。 コホン。 歌謡に緊迫した情勢ではありますが、感あり、舞台中継で疲れた心を癒していただきたいと、かように心得るわけでありまして、 今夜は、皆様方からたくさんご要望がありました、帝国歌劇団花組公演、「愛はダイヤ」の模様をお送りいたします。 お楽しみ頂きますよう、伏してお願い申しあげます。 はーーーーーーーっ・・・・・。 さて、番組を進めます私は、長曽我部崇、そして、みなさま、こんばんは、藤枝あやめでございます。 とあやめさんがご挨拶するところなんですが、何でも今日はよんどころのない事情で遅れてくるとのことで。 何だか、ずーっと一緒にやってきたのに、いらっしゃらないと、調子が狂うというか、んーーー、 大変話しにくいものがありまして・・・、えーと、・・・、ゴホン・・・、 えー、有楽町・・・、帝撃・・・、誰か、何とか言って下さいよ・・・・。 |
ようやくはいる検閲音 | |
大河原: | 長いこと放送を続けていれば、こういうこともある!しっかり放送を続けたまえ! |
長曽我部: | は、はいはい!はい!(とても嬉しそうに)いやあ、検閲官の声がこんなに嬉しく聞こえるなんて初めてだな・・・。 あの・・・、こっちに来て、一緒に・・・、あ、だめ・・・。残念だな・・・。 えー、まあ、今夜はすぐ舞台中継をお送りするわけですから、何とか一人でも・・・。 えー、今夜は、劇場の人気者、高村椿ちゃんにロビーの様子などを伝えてもらうことになっていましたね。 早速読んでみましょう。椿ちゃーん!高村椿ちゃーん!・・・、応答がありませんね・・・。おかしいな、もう一度。 つ、つばきちゃーん! |
スタジオの奥からがたがたと争う音。扉の開く音。 | |
天海: | ひゃーっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃ! |
大河原: | な、なんだ!?貴様たちは! |
天海: | ひゃーっひゃっひゃっひゃっひゃ!貴様たちもここまでじゃ!今日からは我らが手の内!! |
長曽我部: | ど、どうしたんですか!?検閲官!! |
大河原: | ま、まさかここに・・・!先手を打たれるとは・・・! |
天海: | ひゃーっひゃっひゃっひゃっひゃ! |
大河原: | 敵襲!敵襲!!長曽我部クン!逃げたまえ、早く!あ、ああ・・・、うう・・・・(カコーン!) |
長曽我部: | な、何が・・・、逃げろったって、ここをどうやって・・・? |
天海: | ふみこめええぃぃ!! |
扉の破られる破壊音 | |
長曽我部: | あ、ああ・・・、何事ですか!あんた!!何!? |
ミロク: | ホーッホッホッホッホ!天海様。有楽町帝撃通信局。我が配下の魔物の手によって占拠いたしました。 |
天海: | うむ!でかしたぞ、ミロク! |
長曽我部: | だ、誰ですか!?放送中に勝手に入ってきたりして!ほ、ほほ、他のだれが許しても、わわ、私が許しませんぞ! |
天海: | ひょーっひょっひょひょ、威勢がいいのう・・・。 |
長曽我部: | あ、当たり前だ!わた、私は、私は命を、命をかけ、かけ・・・、ひえーっ!かんざしで何をするんだよ!? |
天海: | ミロクよ、こやつが長曽我部崇か? |
ミロク: | はい、天海様。 |
長曽我部: | て、天海?あんた、だれ・・・? |
ミロク: | 無礼者! |
長曽我部: | い、いてっ!あ、痛いだろちょっと・・・、ちょっと、尖ったかんざしなんか・・・、首筋に・・・、やめて・・・っ! |
ミロク: | ええい、頭がたかーい!このお方をどなたと心得る! |
長曽我部: | ど、どなたって・・・、まさか・・・、水戸黄門・・・、・・・、いたい!いたーい! |
ミロク: | ええい、このお方こそ、恐れ多くも、徳川三代に仕えし影の宰相にして、黒之巣会総帥、天海様なるぞ!頭が高い! |
長曽我部: | は。はは・・・・、 |
天海: | ひゃーっひゃっひゃっひゃっひゃ!正義の電波を発信する放送局とな? しかも、我らを追求して壊滅させようとは片腹痛いわ! 今日この日より、有楽町帝撃通信局は、我ら黒之巣会の手によって、新たなる通信局として生まれ変わるのだ! |
長曽我部: | な、なんですって・・・! |
天海: | だまって聞けい!ミロク、こやつをそこの柱に縛り付けよ。 |
ミロク: | は、ははっ・・・!ちょっとこっちへ来い! |
長曽我部: | ちょ、ちょっと・・・、来いって・・、こんな太い鎖で・・・、あーもう動けないよ! |
ミロク: | えー、もう!・・・天海様、終わりました。 |
天海: | それでは、名付けて、「有楽町黒之巣通信局」!正しき悪の情報を流す、悪による悪のための悪の放送局じゃ! ひゃーっひゃっひゃっひゃっひゃ! |
長曽我部: | な、なんてことだー!! |
ミロク: | 天海様・・・、我らが野望も、ついにここまで参りました・・・。 |
天海: | おうおう・・・、羅刹、刹那を失い、帝国華撃団には惨敗に次ぐ惨敗・・・。 お前たちにも苦労をかけた・・・・・・・・・。 |
ミロク: | (涙ぐんで)も、もったいないお言葉・・・。 |
天海: | さて、我らの門出じゃ!早速放送を始めようではないか、ミロクよ! |
ミロク: | はっ!では、番組、開始いたします。 |