副司令室

かえで あら、大神くん、どうしたの?
大神 えっと、実は、あやめさんの私物が大道具部屋に保管されていまして、
かえで 姉さんの?
大神 はい。かえでさんに引き取っていただいた方がいいかと思いまして。
かえで そうね・・・。大道具部屋はよくわからないから案内してくれる。
大神 いえ、既に持ってきています。
かえで あら。手際がいいわね。
大神 (つづらを持ってきて開く)
かえで あら、これは日記ね・・・。
大神 あ、
かえで ・・・大神くん、見たことあるのね。
大神 はい・・・、すみません。あやめさんが、帝劇を去った夜に・・・。
かえで そう・・・。
大神 山崎少佐のことも・・・、書かれてありました・・・。
かえで そうね。姉さんはあの戦いの後、真之介さんにもう一度会う為に生きているようだったわ。
大神 かえでさん・・・。




短編「去りし、我らが姉へ」
あやめ誕生日記念小説



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