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last updated 12 April 2000
初出・29 November 1999

 冬支度

 

ご老体には文明の利器の恩恵を。

朝晩冷え込む季節。外に出している車(関係ないけど、こういうのこそ、外車ガイシャっていうのではないかしら?)が夜露のシャワーを浴びる季節。外猫たちは、いつになく仲良くひっつく季節です。

猫の宝庫・大学に行くと、本人たちには重大事・部外者には面白い光景が見られます。落ち葉のいっぱいつまった日当たりのよい排水溝をベッドにして、7〜8猫(正確には数えられなかった・・)が、ぎゅうぎゅうと詰まっています。またその排水溝の近くに停めてある車のボンネットに、やはり7〜8猫が押し合って立ち座り(お腹はべったと付けてない)をしています。

さて、猫数は少ないですが、わが家の外猫さんたちも、例外ではありません。もっとも、軟禁をようやく解いてもらった臣人は、監禁されていた時間が一ヶ月超と長かったためか、すっかり「その場」になじんでしまい、軟禁を解かれても同じところで眠っています (^_^;)猫モマタ習慣ノ動物ナリ・

ところで、この「監禁生活」には、誤解があったようです。これによっては、「冬支度」に必要な道具に変化が生じるのです。

ある日のこと、いつものように注射をして頂きに病院に行ったときに判明しました。診察台に載せた臣人を挟んで先生と話していて、どーも話がつながらないのです。先生は、ワタシが臣人を家の中に閉じこめているとばっかり思ってらしゃったのです。

「家のなかに外猫を閉じこめる」。そーんなことしたら、臣人が泣き叫ぶ。それどころか、以前、試みたときには、閉じこめていた「猫かご」のアルミ格子が、驚くべき猫パワーによって、ひしゃげてました
・・。臣人は、家の裏側(台所の裏側にあたる)の屋根のある場所においてある広い棚の上に置いてた、少し大きめの「ペットキャリー」*に閉じこめていたのです。これを何とか説明して、先生に分かって頂きました。

*「IRISオーヤマ」製の、横入れケージ。開閉する柵状の扉が、天井に収納されるタイプ。しかも、キャリーを上下に二分割することができるので、使わないときに、場所をとらずに収納できるので、大きさの割には、場所をとらない(かも)。大きさは、三タイプあります。今回買ったのは、最大のタイプ。たまたま、安売りしていたので、お買い得でした、


すると、先生から、「暖かくしてあげて下さい」とのお達し。FIV陽性なので、やはり抵抗力が落ちやすいのだということです。室内と同じくらい暖かいのが「望ましい」とのこと。しかも、「できればホットカーペットなどを敷いてあげるのがよいです」


確かに、家の中にいる猫たちは、最初はワタシ用だった座布団ホットカーペットを奪いとり、ワガモノとしてしまっています--
今やブツは猫のもの。しかし、どちらかというとこれは、外猫の方が必要なのかもしれません。そこで、臣人の「かご」を置いている場所にはプラグがあるので、急いでW電気まで買いに走りました(なんでW電気かというと、電化製品は安いような気がしたから。でも失敗だったかもしれへん)。

そこで、臣人が寝床に決めている「かご」の中に、いろいろなものを放りこみました。まずは、<屋根付き猫ベッド>。これは、売り物としては「犬用ベッド」でした。そして、ベッドとキャリーの隙間に入れる断熱シート。これは、キャンプ用品売場で購入できます。表が銀いろで、裏が青色のもので、シート状になったものが幾種類か売っていますそして、ベッドの中にホットカーペットを設置しました。もちろん、最後には臣人を放り込み、出来上がり。今回は、軟禁生活じゃないので、扉を閉める必要はありません。

この設備に対する、彼女からの評価は、当初「かなり良し」デシタ。

そもそも、どーして臣人は独りで眠っているのか、謎に思われるかもしれません。ほかの2猫はいつも一緒に眠っているのですから。確かに、最近監禁したことも関係ないことはないのですが、元々臣人はかなり「わがまま」に育った猫であることが影響しています。彼女は、今の家猫が入居する前には、寒い時には、よくワタシの部屋に訪問してたのです (^_^;)。つまり、外猫といっても、夜には、家のなかで眠ることもかなりあったのです。他の二猫も、たまに一緒に眠りに来ていました(台風の時など。が、一猫では泊まっていかない)。そのため、臣猫は、猫とは眠らない猫になってしまったようです。

ところが、寒さが深まるにつれ、この労作は不評になりました。

「ジェスパ・トシゾウ暖房計画」の方が、猫にとっては「ぬくさ」では、優るようでした。後者のものは、次のようなものです。木製の猫小屋のなかに、天井・壁・床に断熱シートを貼ります。そして、市販の猫ベッドを置き、全体をカバーするように、小屋の上からシートをかぶせます。このシートは布なのですが、幾重にも重ねています。このシートをくぐって中に入って、複数の猫で眠ると、猫の体温と懐炉のぬくさとが相まって、実際のところ、かなりぬくいです(手を入れたら判る)。

このことを知った臣猫はちゃっかり、そちらの方を選びました。よって、それをいやがる他の二猫のために、もう一つの猫小屋(これは、以前から猫が利用している、木製の犬小屋)も同じようにすることになりました。

この結果、3猫の関係が以前と同じようなものに戻ったので、かえってヨカッタことだとは思います。しかし、そうすると、せっかく買いに走った、猫用カーペットが不要になってしまいます。これは、もったいない。そこで、裏の家に住まう、御老犬にプレゼントすることにしました。

「たかちゃん」は、たしか14,5歳のワンコです。ゲンキなときは庭にいるタカチャンに、私が、自分の部屋の窓から猫のカリカリを放りなげたりして、遊んでもらっていました
(良い子は真似をしないように・・)。ところが、もう最近では、私が名前を呼んでも、聞こえなかったり、違う方向へ顔を向けたりするのです。彼は、猫の匂いを気にすることなく、使ってくれました。神経質な性格でなくて、ヨカッタです。

それにしても、膝の上の猫って、どーしてこんなに重たいんでしょーね?

 
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