わさび通信第64号  (98年7月15日)

<資料> 松下電子応用機器鰍ノ対して、高槻・市民自主講座の申し入れ

                            1998年7月15日 松下電子応用機器株式会社   取締役社長 向井 俊久 様

                       高槻・市民自主講座
                          代 表 植村 振作
                       連絡先 高槻市高槻町13-5-301
                       電 話  0726-82-6818

              申 入 書

 私たちは、農薬汚染、酸性雨、地下水汚染、ダイオキシン汚染問題など、10年以上前から環境問題に取り組んできたグループです。
 私たちは、地球環境問題に率先して取り組まれる企業が少ない中で、他社に先駆け、「環境と経営の共生」を合言葉に、地球規模の環境汚染に取り組まれる松下電器グループには、大いに敬意を表してまいりました。とりわけ、高槻市内では、ISO14001の認証取得は松下グループの2社のみであり、市内企業のリーダーとして、貴社の今後の活躍を大いに期待しておりました。
しかし、このたび、貴社敷地内での地下水汚染が明らかになり、がっかりしています。98年5月20日付高槻市長宛「土壌・地下水汚染調査報告書」(以下、「報告書」と略す)も拝見いたしましたが、内容に乏しくISO認証が泣くのではないでしょうか。今後はこの「報告書」をもとに、浄化活動に取り組まれるとのことですが、私どもとしては、非常に不安に思います。
 つきましては、真の浄化対策を考える上での基本となるこの「報告書」について、下記の通り、わからないところがありますので、明らかにしていただきたく申し入れる次第です。どうぞよろしくお願いいたします。

                 記

1.貴社が行われた土壌・地下水汚染調査の結果は「報告書」に記載された分だけで しょうか。もっと詳細な調査結果があれば、公表して下さい。

2.「報告書」について、以下の点について説明して下さい。
 @11頁には「約150平米の範囲で100ppmを越える地表ガスの分布が検出  された」「・・土壌汚染が工場内に存在することが明確になったと判断した」   「その位置も、ほぼ把握できたと判断した」とありますが、この地表ガス調査   は、具体的にどのような方法ですか。また、汚染地域は150平米とする根拠は  何なのでしょうか。
 Aボーリング調査はいずれも約10メートルの深さですが、なぜ10メートルなの  ですか。
 B18頁にある2−2、2−3の地点の土壌分析結果、溶出量濃度分布図のデータ  ーはなぜないのですか。
 C今後の対策として、30頁にある気液混合抽出井は深さ何メートルのものです。
 D周辺500メートル以内の井戸17本の調査だけで、汚染は貴社敷地外に拡大し  ていないと判断できますか。もっと緻密な土壌・地下水汚染調査が必要ではあり  ませんか。
3.「報告書」に書かれた対策では、あまりにも不十分です。本当にこれでいいとお  考えですか。                                                              以  上