2009年9月号外 日本共産党三菱電機伊丹委員会
 「羅針盤」は1985年10月に創刊された日本共産党伊丹委員会の職場新聞です。
「仲間と仲間、職場と家庭を結ぶ連帯のきずな」として月刊紙として発刊されました。
創刊後24年目を迎えました。


【NEWSCLICK】
▼1人が声をあげたら6人の直接雇用実現


1人が声をあげたら6人の直接雇用実現

三菱電機系の派遣労働者たち 名古屋北部青年ユニオン

 解雇を通告された1人の派遣労働者がたたかって、6人の雇用を守りました。直接雇用を求めて厚労省愛知労働局に申告。 わずか3週間で直接雇用を実現したのです。

 直接雇用を実現したのは、花田一朗さん(39)=仮名=。花田さんは、派遣会社 に登録し、06年3月から三菱電機名古屋製作所の構内にある、三菱系のモーター 修理会社で働きました。

   三菱電機が製造した工業用モーターに不具合が起きると、分解し、試験などをして 使えるようにする仕事です。

 「修理の仕事が大好き」と語る花田さん。「ことし2月、工場門前で受け取った ユニオンのビラが僕の生き方を変えた」といいます。

 名古屋北部青年ユニオン(全労連・全国一般加盟)のビラには、三菱電機で”派遣 切り”された2人の労働者が裁判でたたかっていることが書かれていました。

 「そのビラには、偽装請負期間をふくめ3年以上働いていれば三菱に直接雇用の 義務が生じる、と書かれていたんです。偽装請負という意味もわからなかったので、 知りたくなったんです。」

 紹介されたユニオンのブログにアクセスすると2人を励ます会が開かれる、とありました。 「行けば何かわかるかもしれない。」花田さんは、参加しました。

 「”派遣切り”に苦しむ2人の訴えを聞いて、人ごとではないと思いました。 こういう人たちを支えるのがユニオンだということもわかりました。それで、応援 しようと考えたんです。」

 2人にカンパし、第1回口頭弁論(5月28日)も傍聴しました。その花田さんに、 派遣会社は7月中旬、モーター修理会社の「契約期間満了」を口実に、解雇を通告して きました。

 会社の言い分に根拠なし

花田さんは、「たたかいます。」とユニオンに加盟。派遣で3年4ヶ月働いている から、モーター修理会社に直接雇用の義務が生じると主張しました。

 ところが派遣会社は、最初の6ヵ月は請負契約だった、派遣は3年に満たない、と いいます。早速ユニオンに相談して、労働実態を点検しました。

 「仕事は修理会社の上司から指揮・命令されていました。請負労働ならば、指揮・ 命令するのは派遣会社のはずです。派遣を請負と偽る偽装請負でした。偽装請負期間 は派遣労働期間に通算されるので、会社の言い分は成り立たないことがわかったのです。」

 直ちに愛知労働局に直接雇用の指導を求めて申告しました。(8月3日)その4日後、 派遣会社は労働者たちに、「モーター修理会社の契約社員(直接雇用)になりたい人は 申し出てください」と述べました。

 応募したのは花田さんを含め6人。筆記試験(8月20日)面接(同25日)をへて、 全員が直接雇用(最初は6ヵ月の期間工)されました。

 6人は、いずれも9月末で解雇されるところでしたが、10月1日から修理会社に 直接雇用されることになりました。

 仲間が花田さんに、喜びを語りました。「やったね!解雇されたら親子5人が首を くくらねばならなかったよ」

 三菱電機に直接雇用を求めて提訴した1人、柏木博さん(43)=仮名=も「同じ 三菱の工場敷地内で働く花田さんたちの直接雇用は、すごくうれしい。僕らの裁判の 前進にとっても大きな一歩です。」と喜びます。

 花田さんが語ります。  「ユニオンに入り、声を上げ、労働極に申告したから雇用が守られた。正社員に なるためにがんばります。」

 派遣法を抜本改正したい。

 総務省の労働力調査(8月28日発表)によると、7月の完全失業率は6月を0.3 ポイント上回る5.7%と過去最悪になりました。厚労省が同日発表した7月の 有効求人倍率は、0.42倍で過去最低です。

 昨年夏から始まった大企業の”非正規切り”はますますひどくなり、労働者派遣法 の抜本改正は急務です。

 日本共産党は総選挙で、▽派遣労働は臨時的・一時的な業務に限定する▽登録型 派遣や製造業への派遣を禁止するーなどを盛り込んだ派遣法の改正を訴えました。 新政権を担当する民主党は、製造現場への派遣を原則禁止する派遣法の改正を公約しました。

 花田さんは語ります。  「新しい政権のもとで労働者派遣法を抜本改正するチャンスがきました。世論を広げて、 ぜひ実現したい。」
(しんぶん赤旗日曜版9月6日号より抜粋)

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