2008年2・3月号 日本共産党三菱電機伊丹委員会
 「羅針盤」は1985年10月に創刊された日本共産党伊丹委員会の職場新聞です。
「仲間と仲間、職場と家庭を結ぶ連帯のきずな」として月刊紙として発刊されました。
創刊後23年目迎え、今号で第173号です


【NEWSCLICK】
▼史上空前の大もうけを賃上げと非正規労働者の正社員化と待遇改善に
▼人間使い捨て≠ナは未来ない派遣法を改正し労働者保護法に
▼長時間労働の規制、「サービス残業」是正は待ったなし


史上空前の大もうけを賃上げと非正規労働者の正社員化と待遇改善に

 連結決算4期連続増収、6期連続増益で経常利益2100億円、当期純利益1480億円が見込まれ、空前の大もうけを続けている三菱電機。

 伊丹・尼崎にある三菱電機とルネサスの事業所の労働者でつくる「春闘を前進させる会」が昨年末からとりくんでいた「08年くらしの要求アンケート」の 中間集計(110人分)がまとまりました。

 正規労働者の賃上げ希望額については、「5千円以上」「1万円以上」が合わせて6割となっています。

 「成果主義で賃金が上がったか」との問いに2割が「下がった」と答え、「変わらない」が5割、「上がった」は3割でした。

 この「成果主義賃金をどう考えるか」との問いでは、肯定する回答が1割なのに対し、7割が「見直し改善すべき」と求めていることがこのアンケートで わかりました。

不公平感つのる成果主義賃金

 意見記入欄には「正当な評価をしてもらえる上司がいないので,成果主義制度がうまく活用されていない」(30代女性)、 「がんばって働いて成果を出しても、相対評価であり、評価が上がらない。部門毎に基準が異なるため不公平感が募るばかり。ここ数年給料は上がらない。 税額は増える、子どもの教育費は増える―実質給料は減る一方で、非常に生活が苦しくなってきた」(40代男性)などの悲鳴が寄せられています。

  また、「サービス残業がありますか」の問いには、4割もが「不払いがある」と回答。「裁量労働制」も4分の1を占めています。

 これについては「(残業は)月40時間までしかつけられない」(20代男性)との実態、「サービス残業を本当になくすなら、入出門を自動改札のようなゲート にして勤怠(管理)も自動化すればいい」(40代男性)などの要求や、「裁量労働制は、会社側が残業代を抑制するだけの制度になっている。 今一度、裁量労働制の意味を考え直すべき」(30代男性)との批判の声が寄せられています。

時間給の希望額は「1400円以上」が8割

 このアンケートは契約・派遣などの非正規労働者からも回答を得ています。それによると、時間給の希望額については、 「1400円」「1600円」がそれぞれ4割、合わせて8割。悩み事の第1位も「賃金が低い」で8割があげています。

過半数が受け入れ企業の正社員を希望

 「入社4年になるがいちども昇給していません。これでは労働意欲が下がる一方です」(20代男性)、 「正規社員と同等の仕事をしているが、賃金および待遇にあまりにも差があるので改善してほしい」(30代女性)との声も寄せられており、 「受け入れ企業の正社員を希望するか」との問いには、5割以上が「希望する」と答えています。


人間使い捨て≠ナは未来ない派遣法を改正し労働者保護法に

大反響の志位委員長の質問

 使い捨てにされる派遣や請負の労働者。いまや労働者全体の3人に1人、青年や女性の2人1人にまで激増しています。 2月8日、日本共産党の志位和夫委員長が派遣労働問題で現場の実態を衆院予算委員会でとりあげました。日本共産党のホームページを見て感動の声が 相次いでいます。

首相 非正規増は好ましくない

 携帯電話にメールで集合時間と仕事先が送られ、契約期間は1日だけ、異常な低賃金と重労働。 志位委員長は、派遣労働のなかでもっとも不安定・無権利の日雇い派遣の実態を告発し、総理の認識をただしました。

現行法は企業を保護するが、労働者は保護しない

 志位委員長は、派遣会社は違法な派遣や「偽装請負」をしても「行政処分」だけ。派遣先企業にいたっては、 公表も処分もされていない実態を解明。「偽装請負」で是正指導の対象になった労働者8404人のうち、摘発によって正社員になったのはわずか18人、 0.2%にすぎないことを政府答弁でも確認させ、現行法が、派遣労働者を守る法律ではなく、派遣元と派遣先の企業を保護する法律だということを 明らかにしました。

正社員を派遣に置き換える「常用代替」の不当性認めさせる

 志位委員長は、厚労省が派遣労働者の「班などを変えれば長期間同じ派遣先で働かせてもよい」と脱法のすすめまでしている 事実、キャノンが内部資料で「常用代替」によるコスト削減をねらっていることを告発。福田首相が正社員を派遣社員に置き換えることはしてはならない ことを首相として初めて確認。「中長期的にみてこの雇用の形は好ましくない」とも答弁。今後の改善の手がかりとなる大きな成果をあげました。


長時間労働の規制、「サービス残業」是正は待ったなし

 三菱電機尼崎と北伊丹の事業所では、02年4月、尼崎・伊丹両労基署の立ち入り調査によるサービス残業の是正と労働時間の 適正な把握等の監督指導が行われ、改善の方向にありました。しかし、04年の成果主義や裁量労働制の導入で開発・設計職場等では毎月100時間を超える残業が まん延し精神障害など、メンタルヘルス関連疾患も年々増加、過労死も危ぶまれています。重大なことは、企業の義務ともなっている「労働時間の適正な把握」 が行われていないことです。その結果、過重労働による健康障害防止のための安全衛生法で定める健康診断さえも受診できない労働者が多く存在します。 08春闘で賃上げとともに、長時間過密労働を規制し、「サービス残業」を是正させることは待ったなしの課題です。 (城)


編集後記

▼2月14日、要求が提出され、いよいよ08春闘の開始です
▼労働者の賃上げ要求は「5千円」「1万円以上」があわせて6割
▼労組中央は「2千円」と極めて控えめ要求、大きな開きです
▼不満はありますが、組合で決定された以上、団結して満額獲得を勝ち取る以外にありません
▼大もうけを賃上げと非正規労働者の正社員化と待遇改善にまわせ≠フ声を大きく広げましょう
▼政府にたいし、大企業から家計・国民に経済政策の軸足の転換を求めていきましょう。


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