2007年8月号 日本共産党三菱電機伊丹委員会
 「羅針盤」は1985年10月に創刊された日本共産党伊丹委員会の職場新聞です。
「仲間と仲間、職場と家庭を結ぶ連帯のきずな」として月刊紙として発刊されました。
創刊後22年目を迎え、今号で第170号です。


【NEWSCLICK】
▼人間らしく働けるルールを  ホワイトカラー層の長時間労働を追う シリーズA
▼突然の解雇は違法です
▼読者の広場


人間らしく働けるルールを ホワイトカラー層の長時間労働を追う シリーズA

開発工期に追われ、毎日深夜の及ぶ長時間労働 メンタルヘルス疾患も年々増加

 職場には、成果主義とセットに裁量労働制が導入され、労働者は開発工期に追いかけられ、労働時間が長くなり、過労が大きく、 賃金の格差も広がり、ストレスが強まっている。その結果、メンタルヘルス関連疾患も増加している。

病欠の5割がメンタルヘルス疾患

 三菱電機労組の「過重労働とメンタルヘルスについて」の報告によると、メンタルヘルス関連疾患が年々増加しており、2005年度年間の傷病欠勤日数実績では 4日以上傷病欠勤総数33416日のうち、精神障害などのメンタルヘルス関連疾患が16627日(49.8%)を占める。

 開発・設計部門の労働者は、長時間過密労働が状態化している。労働者のほとんどは、裁量労働制が適用されている「専任」(略称・MS)とよばれる専門企画職の 労働者である。労働時間の把握は、労働者の「自己申告」で、月間の実労働時間の把握すら正確には把握できない。

毎日3割が深夜労働

 三菱電機労組の調査(05年7月)によると、開発・設計部門の「一週間の平均的な終業時間」調査では、1333人のうち 41.3%(557人)が「21時〜22時」、26.3%(351人)が「22時以降」と答えている。

 モバイルターミナル製作所の開発・設計部門では 開発工期に追われて、深夜労働・休日労働の連続で、残業時間は過労死ライン(月間残業80時間)をはるかに 超える200時間という労働者もいる。月間所定内労働時間170時間(7.75時間×22日)を上回る異常な実態である。

毎月50〜60時間がサービス残業

 裁量労働制が適用されていない労働者についても、同一の開発プロジェクトに組み込まれている場合には同等の長時間労働と なっているが、手当は50〜60時間以内に抑制されており、倍以上の時間外労働が「サービス残業」となっている。

 三菱電機で働く労働者有志がつくる「春闘前進させる会」がおこなった「07くらしの要求アンケート」調査(100人)によると「裁量労働制を適用している」 が29%、「不払がある」と答えた人は40%となっている。

☆三菱電機の裁量手当は残業35時間相当分:12万5000円程度

☆三菱電機の36協定における時間外労働時間は月40時間、年間360時間。但し、特別の事情が生じ労使が協議の上合意した場合は上限600時間まで 可能となっている。


突然の解雇は違法です

 解雇されても仕方がないと思っている人はいませんか。労働基準法第18条の2では「客観的に合理的な理由」のないかぎり 解雇は厳しく禁止されており、突然の解雇は違法です。どんな場合でも使用者が解雇するためには社会通念上合理的で客観的な理由と手続きが不可欠です。

 会社が経営難で整理解雇する場合も以下の4要件をすべて満たさなければその解雇は無効です。@高度の経営危機A解雇回避のための相当の努力B人選の基準が 合理的であるC解雇の必要性等について労働者に説明する努力がなされたこと。

 突然クビだ≠ニ言われたら、すぐに「働くルールの110番」072(781)0122へお電話ください。秘密厳守、相談無料です。

(働くルールの110番室)


読者の広場

フルキャスト事業停止に思う

 8月3日、「日雇い派遣」大手のフルキャストが労働者派遣法で禁止している港湾運送などへの違法派遣をくり返したとして、 東京労働局が、事業停止命令を出した。事業停止は昨年、大阪労働局が、偽装請負を繰り返したコラボレートに下した。しかし、こうした処分をうけるのは いつも派遣会社のみである。人件費削減のために受け入れている大企業には何の処分も受けない、おかしいと思う。だから偽装請負がはびこるのだ。 偽装請負の一番甘い汁をすっている受け入れ企業にこそ厳しい処分や指導を行うべきである。

(読者・S)

請負や派遣社員にも給食費の補助を

会社の昼食時の食堂は、正社員だけでなく関連企業や請負や派遣社員でいっぱい。派遣社員のA君は、会社の昼食が 「1日の大事な栄養の補給源」と言って食べていますが、給与が安いので残業食をぬいて働いています。
 会社の給食費補助は三菱や関連企業の正社員のみです。三菱の社員と同じように会社のために仕事をしているのに請負や派遣社員には補助がないというのは おかしいと思います。受け入れ会社である三菱やルネサスは請負や派遣社員にも正社員同様に給食費の補助を行うべきではないでしょうか。

(読者・T)


編集後記

▼参議院選挙では、三菱電機の日本共産党と後援会の人たちが大いに頑張りました。寄せられた440万票の重みを感じています。
▼派遣では生活が安定しない。今回は共産党に。
▼テレビ討論会で志位委員長の話しが一番よかった。
▼戦前から戦争に反対し、9条を守るという共産党が好きになった。一票一票に日本共産党への熱い期待が
▼与野党の議席が逆転し、様変わりの参院、日本共産党は公約実現めざし、頑張ります。


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