「羅針盤」 2001年 8月 第139号

日本共産党三菱電機伊丹委員会

「羅針盤」は1985年10月に創刊された日本共産党伊丹委員会の職場新聞です。
「仲間と仲間、職場と家庭を結ぶ連帯のきずな」として月刊紙として発刊されました。
創刊後16年目を迎え、今号で第139号です。

【NEWSLINE】
▼初めて連合の催しに招かれての講演
▼連合トップセミナーでの 志位委員長の講演【要旨】
▼個人消費の落ち込みが景気悪化の一番の原因
▼立場違うと思っていたが…
▼うなずけるところ多かった
▼関係考えるきっかけにも
▼小泉首相の靖国参拝は、ごう慢さのあらわれ
▼労働運動に確かな未来
▼働く人々を犠牲にした「改革」
▼日本共産党の「緊急経済提言」パンフレット好評発売中!

連合サマー・トップセミナーで 日本共産党・志位委員長が講演
初めて連合の催しに招かれての講演


宮城県蔵王町で開かれた連合(日本労働組合総連合会)のサマー・トップセミナー(8月1日〜3日)では、初めて連合の催しに招かれた日本共産党の志位和夫委員長が講演しました。

7政党の講演を聞いた連合の産別・地方組織の役員からは「共産党の話がよかった」「もっと聞きたい」と共感を呼びました。(※講演要旨は2頁に掲載)

講演で志位委員長は冒頭、日本共産党が初めて連合の催しものに招待されたことについて、「連合と私たちとの間には、一致点も不一致点もありますが、労働運動の全国中央組織と、野党の一つである日本共産党が、胸襟を開いて率直に意見交換し、相互理解をすることは日本の社会にとって有益だと思います」と挨拶。

「労働者の要求に基づく一致点があり、共同する意思があるなら、どういう労働組合とも誠実に協力・共同をすすめるのが日本共産党の立場です」と表明しました。

各政党からは自民・山崎拓幹事長、民主・鳩山由紀夫代表、公明・冬柴鉄三幹事長らが講演しました。


連合トップセミナーでの志位委員長の講演【要旨】
個人消費の落ち込みが景気悪化の一番の原因

志位委員長は経済問題をめぐって、個人消費の落ち込みが景気悪化の一番の原因にもかかわらず、小泉政権は需要を増やす景気対策をいっさいやらず、「不良債権の最終処理」の強行で大倒産・大失業をもたらそうとしており、「一握りの国際金融資本と多国籍企業は栄えるが、中小企業、地場産業、地元商店街をつぶすのが小泉流『改革』だ」と告発しました。

志位氏は「大企業とゼネコン応援型から、家計を応援する政治に切り替えるのが大事だ」と日本共産党が、消費税を3%に戻す5兆円減税、雇用を守り拡大するために政府が本腰をいれて乗り出す必要性を提案していることを説明。

とくに求められている雇用対策として、

@解雇規制

A「サービス残業」の根絶

B賃下げなしの労働時間の短縮による雇用創出

C若者の職業訓練や所得の保障

D雇用保険の抜本的充実

―という5点をヨーロッパ諸国と比較しながら提起しました。

「財政改革」で志位委員長は、日本共産党が財政の無駄づかいを一掃しつつ、公共事業から社会保障へと財政の主役交代をはかるという方向を示していると説明。

グラフパネルを掲げて、90年代以降公共事業が増えても就労者が減っている事実をあげ、「これは巨大開発中心の浪費型の公共事業はいくら積み増ししても効果がないことを示しています。中身を生活・福祉型に転換すれば総額を減らしても雇用が増え、景気をよくしていけば民間の建設需要は増える」との説明に、参加者は真剣に聞き入っていました。

ユーモアを交えた志位委員長の話に、参加者からは共鳴の笑いや大きな拍手がありました。


志位委員長の話に参加者は
立場違うと思っていたが…

セミナーの2日目、志位氏が登壇し、「自民党は多数を得たが『小泉改革』の内容に国民は白紙委任を与えたものではない」とのべたことに、「立場が全然違うと思っていたが、情勢分析はまったく同じだ」と産別の幹部は感心します。
うなずけるところ多かった

1時間近くの講演で、「経済の改革」「財政の改革」と日本共産党の「日本改革」提案について話をすすめた志位氏。

中小労組を抱える産別役員は「解雇規制の必要性や不良債権処理が大倒産・大失業をもたらすというくだりなど、うんうんとうなずくところが多くあり、勉強になった」といい、女性役員も「(時間の都合で)聞けなかった『外交の改革』も聞きたかった」と話していました。

国会で使ったパネルを持ち出し、ユーモアも交えた講演を終えた志位氏に大きな拍手が送られました。ある産別委員長は「志位さんには拍手が多かった」。別の産別委員長は「うちも『赤旗』をとっている。これからは連合の記事とともに志位さんの発言をまじめに読む」といいます。

参加者から「政界再編が起こると、共産党はどのような位置どりをするのか」と質問がだされ、志位氏は、資本主義の枠内で「改革」する、国民を守るルールをつくるという日本共産党の「日本改革」提案を丁寧に説明しました。

一方、民主党の鳩山由紀夫代表は、講演のなかで小泉首相と「改革」を競いあい、民主党を選挙で支援した産別幹部からも「あ然とした」との声も。

関係考えるきっかけにも

ある主要産別の役員は「実りのあるトップセミナーだった。政党では共産党の志位さんがよく準備をしていた」とのべ、別の産別委員長は「われわれの政策・制度要求を実現していくうえで、共産党との関係を考えるきっかけになるかもしれない」と話しました。

読者の広場
小泉首相の靖国参拝は、ごう慢さのあらわれ

9日、長崎の原爆投下56周年記念式典で、小泉首相はしたり顔で顕花し、弔辞を述べた直後、「靖国神社参拝」には断行の態度。

しんぶん「赤旗」でシンガポールの新聞が「首相が靖国参拝後に、中国、韓国との関係『修復』を考えるというのは、先にけとばしておいて、後で『友好』、『交流』を話し合うというごう慢さのあらわれ」と非難していると報道していることを紹介していましたが、そのとうりだと思います。(読者・S)

労働運動に確かな未来

日本共産党の志位委員長が「連合」のトップセミナーで講演するという労働運動で大きな変化が起こっています。

21世紀の労働運動の確かな未来を実感させるものです。ここに確信をもち、ルールある職場づくりをめざす共同の輪を大きく広げましょう。 (読者・Y)

働く人々を犠牲にした「改革」

 電機連合第49回定期大会(7月16日〜17日)で、鈴木勝利委員長は、小泉内閣の最大の問題は税金を払う側の立場にたった人よりは使う側の立場にたった「改革」を主張していることだと指摘。

民間調査機関が百万人を超える失業者を想定していると紹介し、電機連合が主張してきた失業保険の給付延長と職業訓練の徹底という「雇用のセーフティネット(安全網)」が不十分なまま「改革」が進めば、失業者がちまたにあふれることになると強調。

「最低限のセーフティネットさえ整備しない『改革』は、額に汗して働く人々を犠牲にした『改革』といわざるを得ない」と断じました。(編集部) 


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 日本共産党中央委員会出版局 
 定価 120円 
 申し込みは三菱電機伊丹委員会へ


◇編集後記◇

▼残暑お見舞い申し上げます。読者のみなさん。いかがお過ごしでしょうか。
▼参議院選挙後の政治、経済、外交問題いづれも小泉自民党内閣の行き詰まりが鮮明に。
▼日本共産党の選挙戦での訴えは、今後の政治の展開のなかで、必ず生きて力を発揮することに確信をもち、「羅針盤」は頑張ります。



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