「羅針盤」 2001年1月 第133号

日本共産党三菱電機伊丹委員会

三菱電機で働く仲間のみなさん
新年おめでとうございます
 ことしもがんばります
 21世紀 元旦

「羅針盤」は1985年10月に創刊された日本共産党伊丹委員会の職場新聞です。
「仲間と仲間、職場と家庭を結ぶ連帯のきずな」として月刊紙として発刊されました。
創刊後16年目を迎え、今号で第133号です。

【NEWSLINE】

▼ 希望ある新しい世紀ー21世紀のスタートの年

▼ 21世紀の国づくりは国民が主人公で

▼ 日本とヨーロッパのパート労働者の権利は

▼ 三菱電機採用のパート労働者の賃金

▼ 読者の広場(管理職と労組の責任問われる「MERIT勤務制」の運用)

▼ 「くらしの要求アンケート」に、ご協力下さい!



希望ある新しい世紀ー21世紀のスタートの年
ルールある職場・社会づくりめざす共同の輪を広げよう!

新しい世紀ー21世紀のスタートである2001年を迎えました。
19世紀後半に始まった日本の労働組合運動は、その誕生まもなく試練にさらされました。1900年に成立した治安警察法は、ストライキを犯罪として労働組合運動を事実上禁止するものでした。

それから100年、現在はどうでしょう。
全労連結成以来10年の共同の努力のなかで、全労連・連合など、ナショナルセンターの違いをこえ一致する要求にもとづく共同闘争など新しい流れがつくられ広がっています。

全労連も連合も2001年春闘をまえに「解雇規制」の法制化、「サービス残業」の根絶、パート労働者の賃金の改善など掲げ、一致点での共同の取りくみへの努力が始まっています。

21世紀の確かな未来を実感させます。
この流れをつくりだした力に確信をもち、ルールある21世紀の職場・社会づくりをめざす共同の輪を大きく広げましょう。

今年は、参議院選挙の年です。ゆきづまった自民党政治を終わらせるために全力を尽くす決意です。

女性の長時間労働が急増

女子保護法が撤廃され、職場では、女性パート・派遣労働者の残業・休出が急増。

女性技術者は、夜10時まで男性並みに長時間労働やサービス残業も。半導体の製造ラインでは、女性も昼夜12時間2交替勤務にかり出されています。 


男女賃金の格差是正を 

@同一の労働には同一の賃金を保障し、専門性・熟練度を正しく評価した賃金制度を。

Aパート労働者の時間当たりの賃金を正社員並みに、一時金の大幅引き上げ、退職金制度の新設を。

B下請け単価の引き上げで、関連・派遣労働者の賃金、労働条件の向上を。

C社宅への入居基準は男女対等に。

D「整理解雇4要件」の法制化とパート労働者への適用を。

     



21世紀の国づくりは国民が主人公で
今年は参院選挙の年です。
日本共産党は21世紀の早い時期に民主的政権をつくるため、第一段階の目標として、衆院に百議席、参議院で数十の議席をもち、国会の力関係のうえでも自民党と正面から対決できる力量をきずきあげることをめざしています。

みなさんのご支援を。


党政策委員会安保外交部長
     松竹 伸幸
(まつたけ のぶゆき)


神戸で過ごす元旦は、山道を四十分ほど歩いて初日の出を見て、決意を新たにしています。今年は新世紀の日の出。決意も世紀論にかかわるものです。

階級社会の成立以来数千年の歴史のなかで、戦争を禁止するという考えが、この二十世紀にはじめて人類の頭脳に誕生しました。
主権在民の流れのなかで国民のたたかいが政治を大きく左右するようになった結果です。

二十一世紀はこの流れをすすめ、「平和の世紀」にしなければなりません。


くらし・福祉対策委員長
    平松 順子
(ひらまつ じゅんこ)


新しい世紀をどのようにお迎えでしょうか。
いよいよ参議員選挙の年です。今、不況に震災、リストラ・解雇に加えて社会保障の連続改悪で、消費は冷え込んでしまっています。

こんなにゆきづまった自民党政治を打開して、希望のもてる社会を力をあわせてつくろうではありませんか。
その第一歩である参議院選挙の勝利めざして全力で頑張る決意です。よろしくおねがいいたします。


日本とヨーロッパのパート労働者の権利は
パートタイムとは

パートタイムとはフルタイムにたいする言葉。パート労働者は正規労働者より労働時間が短いだけ。パート労働者も、同じ人間であり、同じ労働者。

ヨーロッパでは、このあたりまえのルールにもとづいてパート労働者の働く権利が保障されています。日本と大違いです。

日本の賃金 労働省「賃金構造基本統計調査」(1999年より)

男子パート労働者の時給は1025円。男子正規労働者は2016円。賃金の格差は50.8%。

女性パート労働者の時給は887円。女性正規労働者は1318円。賃金格差は67.3%。

【労働条件・権利】
「パートタイム労働者総合実態調査報告」(1995年10月実施より)

賃金関係で実施事業所の割合をみると

●賞与 56.4%
●ベースアップ30.7%
●退職金 9.0%

社会保障の関係

●健康保険・厚生年金に加入 35.8%
●雇用保険に加入35.8%


ドイツ

パート労働者は「フルタイム労働者(正規労働者)の賃金を基準とし、労働時間の長さに比例した賃金を要求する権利を有する」とされ、病気手当や有給休暇も正規労働者と同じ。

年金:週労働時間が15時間未満で一定収入以下の「僅少就労」除いて適用。
失業保険:週労働時間が15時間未満の「短時間就労」を除いて適用。


フランス

パート労働者の賃金は「当該事業所において同じ格付け・職務に就くフルタイム労働者(正規労働者)の報酬にたいして、その労働時間及び当該企業における在職期間を考慮して、比例的のものとする」(労働法典)と定められている。

また「フルタイム労働への転換を希望するパートタイム労働者にたいしてフルタイムポストへの割り当てにおける優先権を認め」ている。


全国平均にみたない
三菱電機採用のパート労働者の賃金


最低ランク時給790円の労働者が多いといわれている。

●精励査定成績
  S 880円 A 850円
  B 820円 C 790円
●皆勤手当
  6hr.7hr 3000円 
 25hr      5500円
 (皆勤:1ヶ月欠勤・遅刻・早退・私用外出が皆無の者)


読者の広場
新世紀の幕開けにあたって

21世紀の幕開けです。
みなさんはどんな思いで新年を迎えられましたか?

  日本共産党は昨年11月、第22回党大会を開き、21世紀の日本のすすむべき道、「日本改革」の提案を明らかにしました。

それは、資本主義の枠内で、どの分野でも民主主義がつらぬかれ、「国民こそ主人公」といえる新しい日本をつくること。

同時に、「私たちは資本主義を永久不滅の制度だとは考えていません」。いま足を踏み入れた「21世紀は、資本主義の是非そのものが、世界的規模で問われる世紀となるでしょう」と。

新年からロマンあるたたかいを求めて。(y)

管理職と労組の責任問われる「MERIT勤務制」の運用

「MERIT勤務制」が導入されました。
私は適用除外にして通常どおり残業手当を申請できるようにしました。 制度を受け入れた人もおり、月の半ばで21時間分の手当は越えてしまっているようです。

気の毒に思いますが、本人がいろんな思いで選択しているのだからしかたがないなとも思っています。

しかし、損をすると思ってもだれも文句も言わない職場では、管理職が「適用せよ」とおしつけたり、本人の同意をえないまま管理職が勝手に導入している職場もあるとききます。

問題が起きた時には、管理職と労組の責任が問われます。
みなさんはどう考えますか?(読者・K)

「くらしの要求アンケート」に、ご協力下さい!

2001年春闘がスタート。三菱の仲間でつくる春闘前進させる会が「くらしの要求アンケート」を始めました。
ホームページでも受付けています。
「羅針盤」読者のみなさんのご協力をお願いいたします。 (編集部)


◇編集後記◇

▼ ルールある職場・社会づくりの共同の輪が広がっています。▼政府・財界は、20世紀の女性の残業や深夜・休日労働を規制・禁止する労基法の女子保護規定を撤廃しました。▼21世紀のスタートとなる2001年、こうした逆流を乗り越えて、労働者が人間らしく働けるルールの確立、大企業の民主的規制を求める声と運動がいっそう前進する年にしようではありませんか。


●暮らしや職場の話題、情報、日本共産党への
ご意見、ご質問をE-Mail: melcojcp@osk3.3web.ne.jpでお寄せください。

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