■ 1年間で3千人を削減、パート・派遣社員へ入れ替え
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競争力強化のためコスト削減をはかる経営戦略の強行で、賃上げは年々低下し、賃金水準の低下で労働者の生活は苦しくなるばかりです。
三菱電機では、リストラ・人減らしで、昨年の9月までの1年間だけでも正社員、それも相対的に賃金の高い年輩層を中心に約3千人も削減、パート、派遣、契約社員など低賃金の不安定雇用への入れ替えが行われています。
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■ 総額人件費削減で史上最高の大もうけ
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一方、三菱電機の3月期決算予想は、売上高4兆2千億円、税引前利益2千億円、単独売上高で2兆9千500億円、経常利益1千150億円が見込まれ、2001年度までの経営計画を1年前倒しで達成するという大もうけぶりです。
しかも、これは、リストラによる総人件費を中心とする固定費1千億円の削減が背景にあります。
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■ 正社員並みに働いても月収13万4千円
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パート労働者の賃金は、製造業平均で時給820円、三菱電機では最高880円〜最低が790円と低い時給のなかで4段階の格差までついています。時給790円、1日実働7・75時間、月実働22日と、正社員並みに働いても月収13万4695円にしかならない低さです。
(2000年度)これが、1〜5人企業女性賃金14万1517円、高卒現業初任給15万9873円などと連動し、正社員の賃金の最低基準となり、重しとなっています。
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■ パート・派遣社員など時間額の大幅引き上げで、賃金の底上げを
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増大するパート、派遣、契約社員の賃金の底上げをはかることが、正規社員の賃金を引き上げることにもつながります。
同時に、地域最低賃金(兵庫県・時間額671円、日額5353円)がパートの最低賃金の基準になっているように、パート・派遣社員の時間額を引き上げることは、地域最低賃金の大幅引き上げにつながります。
全労連はこの春闘で「誰でも・どこでも月額1万5千円」「時間額100円」の引き上げなど要求しています。
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■ 日本共産党の男女賃金格差の是正のための当面の緊急要求
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日本共産党は2月9日、「男女格差是正のためにー当面の緊急要求」を発表しました。
その骨子を紹介します。
◇◆日本共産党の提案◆◇
@仕事の内容、熟練度、労働時間、勤務形態が男性と同一の場合、賃金でのあらゆる格差を抜本的に是正させ る。
A同期同年齢男性との同一昇格をさせる。
B昇進・昇格は、仕事内容に即した試験など、だれもが納得できる客観的で透明な制度で行うようにさせ、結果の本人への開示原則を確立させる。
C中途採用初任給について、資格・専門性、経験・熟練度を性差別なく正当に評価させる。
D同一労働のパートなどの賃金は正社員との時間比例をめざし、少なくとも判例のある8割まで引き上げさせる。
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