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last upadate 22 March 2000

動物の遺体処理 (1)

春めいてきましたね。過ごしやすい季節なのですが、猫やその他の動物たちが事故に遭うことの多い季節でもあります。この一ヶ月で二体も処理してしまいました。死体を見過ごすよりも処理する方が私の心にとっては後々負担にならないのですが、それでも、今回の二例は少々ショックな出来事でした。(注:そのため、死体の話なんて気持ち悪い〜とか、怖い〜と思う方は、先を読まずにまずは「戻る」をクリックなさることをオススメいたします。)

まずは、最初のケースをご報告いたします。

二月末、最寄り駅へ向かう四差路の交差点*1 の真ん中で犬が跳ねられていました。これは、南北道路(片側二車線・路側帯・中央分離帯あり)の南行き・右折車線の車が右折時に跳ねたものと思われる位置でした。私は直進(南行き)で左側車線を通行していたため、幸い交差点を通り過ぎてすぐに停車することができました。信号が停止するのを待ち、犬を歩道まで運びました。もちろん、素手ではなく、いつも積んでいる小道具(スーパーの袋)をトランクから取りだして・デス。

犬を運び出すとき、道にあふれ出ていた血の量に驚きました。その後何度も同じ交差点を通っているのですが、暫く大きな赤いしみが付いていたほどです。また、運んだときに使ったビニールの袋のなかにも血が流れてきたことにも心が痛みました。それは、犬の感じたかもしれない痛みに思いが至ったからです。

法医学で習った記憶によりますと(検死見学でも習ったのですが、幾分風化した記憶ですので、誤りがありましたらどうか訂正のご指摘を願います。・・・要するに、ノートを取っておらず教科書も買ってないので、見るモノがない(^_^;))血管から血が出るのは、生きている間だけです。死んだあとも体内から血が出てくるのは、生きている間に、それらが血管から溢れ体内に溜まっていることを意味します。つまり、あの犬は、あれだけの傷を負い、あれだけの血を出しているあいだ、苦しんでいた、ということが推測されるわけです。

まだ暖かかい身体を歩道に置き、付けている首輪に鑑札が着いていないかを点検しましたが、あいにく付いていませんでした。種類は、豆柴(「まめしば」と読みます。)。この犬種は、ちょっと前まで「ブーム」でしたので犬種をご存じの方も多いと思います。以前にも、かつて流行った犬が轢かれていたのを届けたことがありました。それは、「シュナウザー」という種類の犬です。また、おそらくは跳ねられた「マルチーズ」が、歩道におかれていたのも目撃したこともあります。このように、純潔種の犬は、他の犬種に比べて轢かれることが多いように思います。通常、猫や狸と比較すると、犬はそれほど轢かれたりしないものだそうです。

以下は推測ですが、迷子になり、よほど弱っていたのだと思います。誕生後、可愛い盛りの子犬の時期には、やはりかわいがって貰ってた時期もあったのでしょう。何らかの事情でこのような一生を終えることになり、その際には、すごく淋しくて、お腹もすいて、何がなんだかわからなく思ったこともあったのではないかと思いました。

さて、感傷もほどほどにして、市役所に運ぼうか*2、としたところ、なんと、市役所の人が丁度車で現場まで来られて、後はこちらで処理します、とおっしゃってくださいました。だれかが市役所に連絡をしてくれていたようです。ちょっとほっとしました。

というのは、昨年末のケースがあったからです。自分の不手際を棚に上げて申し上げましょう。「いたち」が轢かれているのを朝に目撃したのですが、あまりも急いでいたこと(私には遅刻癖があるのです・・)、駅のすぐ近くの歩道のすぐそばであったため徒歩で通る人が多いこと、車の交通も少なくなかったこと。これらから、私以外の「誰かほかの人」が処理してくれるかもしれない、と思い対向車線の現場を通りすぎました。しかし、帰り(夜の十時頃)にもまだいたのです。そのため、私が拾い市役所まで運びました。これは哀しい出来事でした。住宅街で、しかも近くに大学があるため、歩行者の通行量もかなりある地域なのです。それなのに、どうして誰も拾ってあげなかったのだろう、と。それと同時に、すぐに届けなかった自分の手際の悪さも反省される出来事でした。しかし、これらは、次のケースを読んで頂ければおわかりになると思いますが、「反省」だけではなかなか難しいことなのですが・・。

今回は、「いたち」と「犬」の違いはもちろんあるのでしょうが、轢かれてまもないのに市役所の人が二人も来ていました。このときは、この「いたち」の反省から、一層(!)遅刻するのを承知で犬を運んだ私でしたので、ちょっとだけ、救われた気がしました。

予想外に長くなってしまったので、もう一つのケースについては後日報告をさせて頂きたく思います。

 

*1 別の機会ですが、この交差点では、車同士の衝突事故もあったようです。(本文に戻る

*2  #04「動物の交通事故」でも触れましたが、都道府県等には、法令上、発見者による通報により、動物を引き取る義務があります。(本文に戻る

 


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