わさび通信 第61号 (98年2月25日) 


女性参政権五〇年記念
府下初の「女性議会」成功裡に終わる

 二月七日(土)、高槻市議会主催の「女性議会」本会議が開かれました。私も含め現職の女性議員四名が超党派で議員団を結成し、「女性議会」開催の働きかけを始めたのが昨年の二月、一年がかりの事業でした。公募による四〇名の議員募集、保育室併設、本会議の土曜開催など次々と新しい試みにチャレンジ。そして、いつもは男性ばかりの本会議の答弁席に、一四名もの女性職員が座ってくださったことは画期的なことでした。
 七八席の傍聴席も超満員、緊張感あふれる中で本会議は始まりました。午前中は、五委員会より、委員長、副委員長による代表質問、市長より答弁がありました。午後からは、一〇名の議員による一般質問、主に女性職員が答弁しました。車椅子の方、外国籍の方など、ご本人でなければ語れない言葉での鋭い質問が続きました。
 最後に「力一杯行動していこう」のアピール(左参照)を採択して、熱気熱気あふれる「女性議会」は閉会しました。今後も、女性たちがそれぞれの場で、行動してくださることでしょう。議会・市にとっても、今回「女性議員」からいただいた提言をどのように実現していくかが今後の大きな課題です。 
 私は、議会の中で、野党、無所属、女性というマイナーな存在であり、苦しい思いの毎日ですが、「女性議会」と出会えて、ほんとうに勇気づけられました。


<資 料> 女性議会 アピール

 私たちは、女性の参政権行使50年を記念し、「21世紀の高槻、扉を開く女性議会」を開きました。
 女性が参政権を得て、すでに半世紀が過ぎています。しかし、政策決定の場で女性の占める割合は、依然として低いままです。高槻市では、各種審議会における女性委員の比率は16%です。高槻市議会でも、女性議員はわずか10%に過ぎません。
 このようななかで、「女性議会」は、私たち女性市民が一堂に会し、まちづくりについて提言を発表する画期的な場でした。また、「議会」の重要性をあらためて私たちに認識させてくれました。1995年、北京で開かれた第4回世界女性会議では、女性が力をつけること、すなわち「エンパワーメント」が重要性が確認されましたが、「女性議会」こそ、まさにこの「エンパワーメント」といえます。
 「女性議会」では、第1委員会「安心して暮らせる福祉のまちづくりについて」、第2委員会「人間性豊かな教育について」、第3委員会「女性の人権が尊重されるまちづくりについて」、第4委員会「安全で快適なまちづくりについて」、第5委員会「環境にやさしいまちづくりについて」の各委員会において、3回にわたり問題点を出し合い、21世紀に向け、女性の視点から、多くの提言をいたしました。女性の人権の確立を求めるとともに、高齢者、障害者、子ども、外国人をめぐる問題、さらに、地球規模の環境汚染などの解決をめざした提言です。
 提言の実現には、市民と行政のパートナーシップが重要です。地方分権の流れのなかで、お互いの役割も、いま変わりつつあります。私たち女性市民は「女性議会」の経験を生かし、学習を深め、行政や地域、職場で積極的に声をあげていく決意です。また、行政も、女性の声がまちづくりに反映できるシステムをぜひつくっていただきたいと思います。
 「21世紀の高槻、扉を開く女性議会」、これを大きなステップに、女性も男性もいきいきと安心して暮らせる21世紀の高槻をめざして、今日から私たちは、力一杯行動していきます。

   平成10年(1998年)2月7日
                      21世紀の高槻、扉を開く女性議会


議会活動等検討委員会
議会の活性化を求めて

 「地方分権」の推進によって、地方自治体の事務が大幅に増えます。つまり、今まで法律に基づき国の事務が地方自治体に委任されていた「機関委任事務」が廃止され、そのうちの多くが「自治事務」として各地方自治体が独自に条例をつくって実施していくことになります。
 そうなると、地方議会は、いままで以上に条例制定や監視すべき事項が増え、個々の議員はもとより議会全体の資質向上や議会の活性化が望まれています。また、襟を正して「政治腐敗」の根を断ち、無駄を省くことが、全国の議会の大きな課題になっています。
 高槻市議会でも、去る一月二〇日に「高槻市議会活動等検討委員会」が発足し、全国市議会議長会の調査報告書をもとに検討していくことになりました。
 二月一八日に開催された第二回目の委員会では、私は、「公正さの確保と透明性の拡大が大きな課題になっているいま、検討過程のどこかで、市民の皆さんの議会への声を聞くべきだ」と主張しました。
 今後、五月の議会役員選挙までに一定の中間報告をだす予定です。
 なお、検討委員会のメンバーは、左記の九名です。 

   <議会活動等検討委員会>
     委員長   石橋 守(市民連合)
     副委員長  市田忠夫(自民クラブ)
     委 員   松雪芳信(市民連合)
           源久忠人(公明)
           大川 肇(共産)
           根来勝利(民主連合)
           岡本嗣郎(無所属)
           脇田憲一(無所属)
           二木洋子(無所属)



<編集後記>
◎「日本、日本で、日本が、そんな殻みたいなものに入っていると、世界で勝てな
 い」長野五輪スキージャンプの船木選手の言葉です。K点越えのKは、国家意識、
 国旗、君が代のKではないでしょうか。
◎この三月、三番目の息子が小学校を卒業。三兄弟通じて十年間お世話になった小
 学校、人一倍食べさせてもらった給食ともお別れです。四月からは高二、中二、
 中一の三人の息子のお弁当づくりに、朝から奮闘しなければなりません。これを
 機に私も夜型から朝型に変えようと強く決心しています。
◎私も実行委員の一人として協力させていただいた「毒ガス展・高槻」、一週間の
 入場者数は、二千二百人。集まったアンケートは七五〇通にも及びました。地域
 で、このような集まりを続けていく大切さを、改めて感じています。
◎次号は、4月中旬発行予定です。