わさび通信 第60号  (98年1月20日)   


 12月議会は、12月5日から19日まで開かれ、補正予算など34議案等を審議し、7見書を採択して、閉会しました。一般質問は、15議員が行いました。


萩谷総合公園土木工事
国体終了後にずさんな契約変更

 1億5千万円以上の契約は、議会の議決が必要です。国体に間に合わすために突貫工事で建設された萩谷総合公園のサッカー場も、95年9月議会で37億円2960万円と議決されていました。ところが、国体も終わった12月議会で、39億7647万円に変更するという議案が出されました。すでに工事が終わっており、今頃契約変更の議決を求めることは手続きの順序が逆で議会軽視です。
 土木工事では、工事途中で設計変更はあり得ることですが、少なくとも議決を経た契約の変更は、再度すみやかに議決を経てから、実際の工事変更をすべきであり、建設省に確かめたところ、そのような見解です。
 しかも、契約変更の中身は、増額工事約4億5千万、減額工事2億、差し引き約2億5千万の増というものでした
ここまで変更の伴う契約は、当初の見通しが甘かったといわざるを得ません。私をはじめ十名の議員が反対しましたが、可決されました。


アクアピアプール
もっと安い料金設定を

 97年夏にオープンしたレジャープール「アクアピア」(南平台)の初年度入場者数は当初見込みより2万7千人も少ない6万8千人であったことが明らかになりました。したがって、市の料金収入も約2千万円の減収になり、管理運営費用も減額になっています。   
利用者増を計るためには、夏休みの小中学生に焦点をあて、現行の小中学生料金5百円を下げるべきではないか、家族利用者のためには臨時駐車場をもっと近い位置にし、富田からの市営バスのバス停も近いところに臨時に設置できないか要望しました。
 また、スポーツ施設の中でも、「プール」は人の命にかかわる施設です。収支バランスを考慮して、利用者が少ないために管理運営費も押えるというのではなく、安全第一で人の配置をもっと十分してほしいと要望しました。


水道メーター 公正な入札を!

 各家庭や事業所についている水道メーターは、計量法で、8年に1回水道事業者(自治体)が交換を義務付けられており、需要が安定しています。昨年2月、東京都の水道メーターの発注に際し悪質な談合が続けられていたと、公正取引委員会が水道メーター25社を刑事告発しました。
そのため、今年度全国的に、水道メーターの入札価格は従来の約3分の1に下がってきています。高槻市でも、水道事業の補正予算算で、水道メーター修繕料が、当初予算8100万円から約4500万円減額になっています。やはりメーターの入札金額が半減したためでした。
 これでは高槻でも談合があったとしか思えません。今後、公正な入札が実施できるよう、厳しく臨むように指摘しました。


女性政策 諮問機関の設置を!

 自治体策定の長期計画を実効あるものにするためには、年次途中でのきめ細かな見直しが必要不可欠です。
 93年に策定された「たかつき女性プラン」(目標年次2002年)も今年が中間年。私は、世界女性会議の北京行動綱領との整合性を計るにも、97年度中に見直しプランを策定すべきではなかったのかとただしました。
 庁内では事業別進捗状況の点検作業は終わっており、市民意識調査等の結果も踏まえ、98年度早期には見直しプランを策定したいとの答弁でした。
 93年からの堺市、川西市などでは、市民参加の諮問機関の答申がすでにだされ、98年見直しプラン実施に向け準備が進んでいます。府下の人口30万人以上7市や北摂8市の中で、女性政策の諮問機関がないのは高槻市のみ、常設の諮問機関設置を要望しました。


環境自治体をめざして
塩ビ製品使用抑制の啓発を

 猛毒のダイオキシン汚染が深刻な問題になっています。最大のダイオキシン発生源はごみ焼却場です。そのため、厚生省はようやく排出基準を定め、ダイオキシン排出抑制に取り組み始めました。しかし、その内容は、各自治体が数十億円のお金をかけ、焼却炉の構造を変えるだけです。
ごみを燃やせば、ダイオキシンが発生するのは、ごみの中に塩ビなど塩素の入ったプラスチックがはいっているからです。ごみに塩ビ製品を入れなければ、ダイオキシンの発生は防げるのです。
 ドイツでは、プラスチックの表示が徹底しており、塩ビかポリエチレンかの区別や製品の素材の表示がなされており、分別が進んでいます。日本ではペットボトルにしかまだ表示がみられないため、塩ビのみの分別は困難です。ダイオキシ発生抑制のためには、塩ビ製品を含むプラスチックのごみ減量を啓発活動していくべきではとただしました。
答弁では、「その必要を深く認識しており、啓発に一層の努力してまいる」とのことでした。
 行政の啓発活動も大切ですが、家庭の台所からでるごみの中でダイオキシンの発生原因の一つが塩ビでできたラップです。ラップもできるだけ使わないようにすべきですが、使うならポリエチレンのものを使うように私たちも努めたいものです。また、プラスッチク製品を買うときは、素材を確かめて、塩ビ製品は使わないようにしましょう。



<編集後記>
◎今年の初仕事は、1月2日、奈良県吉野村の「産廃富士」(不法に積み上げられ
 た産業廃棄物の山)の見学。とんだ正月のサンパイでした。
◎昨年3月議会で議員定数削減が可決されたときから議会の懸案であった「議会活
 動等検討委員会」が、まもなく発足します。一人会派の私もメンバーです。地方
 分権の時代、地方議会の果たす役割はますます重要になります。21世紀の地方
 議会はどうあるべきか、提案していきたく考えています。
◎私もインターネットを導入し、行政情報や各地の議員の活動などの情報収集に役
 立ています。ここに至るまでに、かなりの時間と経費を要しました。
◎女性議会も2回の委員会を終え、いよいよ2月7日(土)午前10時、本会議開
 催です。働いておられる方のためにも、土曜開催です。ぜひこの機会に傍聴にお
 いでください。
◎ 次号は2月下旬発行予定です。