<緊急報告>
 
発ガン物質下水たれ流し事故および事故隠し (2001年9月6日発覚)


JT、下水に有害物質を流出

9月8日(土)の朝刊各紙で、JT医薬総合研究所の下水で、有害物質(1、2−ジクロロエタン)が排水基準を上回っていたにもかかわらず、市に報告していなかったことが報道されています。

 JTの研究に使った下水は、研究所南側から公共下水道に排水されています。(研究所北側の下水は雨水です。)
 下水道法等に基づき、JTは、一週間に1度下水を採取して水質分析をしています。分析項目は、健康項目25、環境項目17の計42項目です。法律等では、事業者は測定記録を5年間保存しておくとだけあり、地元自治体に報告する義務がありませんでした。
 6月22日になり、6月7日に採取した下水から、1、2−ジクロロエタン(註)が排水基準の2倍検出されたことが判明しました。JTは、慌てて6月14日採取分や5月分等を確認したようですが、排水基準をオーバーしたにはその日だけだったとのことでした。一応原因を調べたようですが、結局原因はわからず、市にもその事実を報告せずに、今日にいたった状態です。
 昨年末の放射性物質ばらまき事故から半年も経たない間のこの事故、緊急時には関係機関にすみやかに連絡するといいながら、市にも住民にも連絡せずにいることは、「事故隠し」としかいいようがありません。このままでは、また同じことがいつ繰り返されるかわかりません。

 高槻市はJTに、原因を明らかにし、それを踏まえた対策を文書で報告することなどを申し入れています。JTは、私たち住民に対しても事実経過や原因,対策等を説明すべきです。
 また、詳細がわかり次第ご報告させていただきますが、お気づきのことがあれば、ご連絡ください。
 なお、JT及び市の窓口の連絡先は下記のとおりです。

 JT医薬総合研究所:81−9700
 高槻市建設部下水道室業務課:74−7432
 

(註)1,2−ジクロロエタン
 皮膚炎や肺の浮腫や肝臓、腎臓への毒性、角膜への強い影響の原因となり得る。強い麻酔剤である。発ガン性、催奇形性を示す。臭気と刺激性が強い。   <「有害物質データブック」(丸善)より>

  JT検出値  :0.094r/g
  下水排水基準 :0.04r/g
  川などの環境基準:0.004r/g


  <資料1> 市民団体によるJTに対する申入書   

  <資料2> 高槻市によるJTに対する申入書   




わさび通信