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ソフト・ハード紹介 番外編


palmware for musician
Palm/ワークパッドと一緒に音楽するためのソフトウェア

音声ファイル再生

 Palmのスピーカーは基本的にブザータイプのものですし、音声ファイル(.wav)は、画像におけるビットマップのように非圧縮で巨大ですから、数MバイトのRAMしかもたない従来のPalmデバイスで音声ファイルを再生するのは、ちょっと無謀で酔狂な実験の域を出なかったかもしれません。

 けれども、最新の日本語版Palmデバイスでは、8Mの大容量RAMが標準みたいですし、TRGproには、プッシュホンダイアル音をエミュレートできる性能のスピーカーが搭載されています。そろそろ、音声ファイルの再生も、現実的な選択肢となっているように思います。

 現時点では、TRGproに標準搭載されているCFpro(コンパクトフラッシュの.wavデータを再生)と、各種Palmシリーズで使用できるソフト MTIWavePlayer (RAM上にインストールされた音声データを再生)があります。

CFpro ver.1.01

TRGproに標準搭載 (http://www.trgnet.com/)

■概要

 CFproは、コンパクトフラッシュスロットと本体RAMの間でデータをやりとりするソフトウェアです。TRGproに標準搭載されています。おまけ的な機能として、CFカード内の音声ファイル(.wav)を再生することができます。ここでは、この機能に絞ってレポートしたいと思います。CFproの機能全般については、Muchy's Palmware Reviewさん等に詳しく解説されていますから、そちらをご覧ください。

■使い方

 音声データの入ったCFカードをスロットに差して、CFproを起動すればスタンバイOK。
 CFカードの内容を見る画面でWaveファイル名を選択・反転させて、[Menu]->[Tools]->[Play wave file]で、再生がはじまります。

CFproでメニューを表示

■対応フォーマット

 CFproで再生できる音声ファイルは、Windowsで標準的に使われるWaveフォーマットです。ただ、Waveなら何でも良いというわけではありません。例えば、CDから取り込んだ「16bit 44kHz」のデータを再生しようとすると、エラーメッセージが出ます。

CFproでメニューを表示

 このメッセージによると、CFproが対応しているのは、「8bit以下のモノラルでサンプリングレートは33KHz」だけなんですね。ただ、私の手元では、「モノラル8bit 22050Hz、11025Hz」のデータも再生できました。

「モノラル(これは必須)、8bit以下、33kHz以下」

と考えて大丈夫なように思われます。

■試聴レポート

 では、実際のところ音質はどんなものか、以下簡単にテストしてみました。

  1. 効果音(1,2秒の短いデータ)

    [使用音源]
     Windows95の各種システムサウンド(c:\windows\media\*.wav)

    *Windows95の標準サウンドデータは、起動時のおなじみの音(The Microsoft Sound.wav)以下、すべて「8bit 22050Hz モノラル」。丁度いいので、テストデータとして使ってみました。

    [結果]
     ほとんど違和感ないです。ちょうど、AMラジオのスピーカーで聞いているような印象でした。

  2. CDの音楽データ(ピアノ)

    [使用音源]
     "Wilhelm Kempff: Fuer Elise - Beethoven encore" (PDCG-90112)より
     「エリーゼのために」

    *たまたま別件でこのCDをWaveに落としていたので、流用しました。
     CDトラックをWave(16bit 44100Hz ステレオ)形式で吸い出し。フォーマットを「8bit 22050Hz モノラル」に変換(この時、最大音圧が0dBになるように調整しました)。

    [結果]
     今回、CDトラックを単純に「8bit22050Hzモノラル」に変換したので、音質はもともと良くないです。(ノイズが目立ちます。)が、そんなことが問題にならないくらい、TRGproでの再生は苦戦していました。

    • 音割れ …… これは、スピーカーの性能からやむを得ないかもしれません。

    • うなり …… 音をのばすところで、再生速度が安定しないのか、「ワウワウ」と音が揺れるのが気になりました。

  3. CDの音楽データ(ヴォーカル)

    [使用音源]
     "SUPER BELL"s MOTOR MAN" (PDCG-90112)より
    「MOTOR MAN (秋葉原〜南浦和)」

    [結果]
     人の声については、音のぶれなどはほとんど気になりませんでした。もちろん、モノラルですし、mp3プレイヤーとは比べるべくもないですが...。

■まとめ

 CFproの動作は標準搭載ソフトだけあって、とても安定しています。CFカードへのアクセスも、各所で好評を博している通り、通常のデータのやりとりについては非常に高速で快適なのですが、音楽再生の場合には、ごくわずかな速度のぶれがシビアに目立ってしまうということのようです。残念ながら...。
 ただ、ボイスメモ用途ならば、十分、実用になると思います。手元に適当な実機がないのですぐには検証できませんが、機会があれば、市販のボイスレコーダや他のPDAのボイスメモ機能と比較してみたいところです。


The MTI WavePlayer ver.3.1

シェアウェア $12.95 サイズ 14.163KB 作者 Micro Technologies, Inc. (http://www.mti-mimir.com/)

■概要

 MTIWavePlayerは、音声ファイル(Windowsの「*.wav」)をPalmデバイスのRAMにインストールして、内蔵スピーカーで再生という荒技を実現してくれるソフトです。TRGpro以外の機種でも動作します。(私は、PalmVx旧版 PalmOS 3.3 で使えることを確認しました。PalmPilotPro + 2M upgrade OS 3.3では動作しませんでした。)
 CFproに比べると、.wavを.prcに変換する余分な手間が必要です。また、wavveを圧縮せずそのままインストールするので、本体メモリを相当消費してしまいます。
 でもその代わりといってはなんですが、「MTI...」は、音声ファイルをアラームなど各種システム音に割り当てることができます。

■使い方

 アーカイヴ(Ver.3.1デモ版)には、次のものが入っています。

  • waveplayer.prc …… プログラム本体
  • waveplayer.txt …… マニュアル
  • 0908jb.pdb …… サンプルデータ
  • tweety01.pdb …… サンプルデータ
  • tweety02.pdb …… サンプルデータ
  • tweety03.pdb …… サンプルデータ
  • addhdr.bat …… .wavから.prcへのファイル変換ツール
  • header.txt …… .wavから.prcへのファイル変換に必要なデータ

 とりあえず、プログラム本体とサンプルデータをインストールすれば、感じがつかめると思います。

WavePlayerの画面

 ボタンはテープレコーダ風のわかりやすいものです。(現状では、残念ながら、「巻き戻し」「早送り」「一時停止」「録音」のボタンは使えません。)

*デモ版の場合、再生できるファイルのサイズは65K以下、ファイル数は3つまでという制限があります。

■試聴レポート

  1. 同梱のサンプルデータ

     機種(内蔵スピーカーの性能)によって、聞いた印象は相当違うと思います。
     PalmIII/V系の場合、「Tweety*」がキャラクタの声、「0908jb」がラジオのスポーツ中継だということまではわかりますが、(少なくとも私の英語力では)話の内容を聞き取るのは困難でした。TRGproで聞いて始めて、「0908jp」が、日本人でも知っている有名選手の決定的瞬間の実況だとわかりました。

  2. 効果音(1,2秒の短いデータ)の場合

    [使用音源]
     Windows95の各種システムサウンド(c:\windows\media\*.wav)

    [結果]
     上のCFproのテストで使ったのと同じデータです。TRGproでは、良好に再生できます。
     PalmIII/V系では、「The Microsoft Sound.wav」(起動サウンド)など、音が飽和してしまいました。「Tada」(警告音「ジャン!」)や「Ding」(メッセージ音「コン!」)がなんとか聞けるかなという印象です。

    *やっぱりTRGproのスピーカーはいいですよ〜!
  3. CDの音楽データ

    [使用音源]
     "Wilhelm Kempff: Fuer Elise - Beethoven encore" (PDCG-90112)より
     「エリーゼのために」

    [結果]
     これも、上のCFproのテストで使ったのと同じデータです。CFカードからではなく、RAMから直接データを読み出すためか、再生はスムーズで、音質もCFproより良好です。
     ただし、現状では、データ再生を途中でキャンセルできないので、1曲丸ごとの巨大データを再生するには覚悟が必要です。
     何故か、再生速度が若干早く、半音くらいピッチが高い聞こえてしまいます。気になるほどではないと思いますが...。

■ファイル変換

ファイル変換は、変換したいWAVEファイルを「addhdr.bat」「header.txt」と同じディレクトリに置いて、コマンドプロンプトで

  > ADDHDR [ファイル名(拡張子「.wav」は省略すること)]

と入力すればOKです。

 「Waveplayer.txt」にありますが、実際には、.wavファイルの先頭に「header.txt」の内容を付け加えているだけなので、UNIXやMacのユーザーは、作者によると、ヘッダファイルheader.txtをwaveファイルの先頭に付け加えることのできるプログラムを別途用意すればいいはずだそうです。

■対応フォーマット

 公式のドキュメントはないのですが、「8bit 11025Hz」、「8bit 22050Hz」のファイルが、良好な状態で再生できました。(16bitデータはかなりノイズが混じります。また44100Hzデータは、正しいピッチで再生されませんでした。)ステレオ形式データも再生できます。左チャンネルだけを読み出しているようです。

■システム音の置き換え

 「メニュー」から「Option」→「system sound」と進むと、次のようなシステム音の設定画面が出てきます。

WavePlayerのシステム音設定の画面

 ここで任意の音声ファイルを選び「OK」。メイン画面に戻り、「Replace system sound」をチェックすると、各種システム音を音声ファイルで置き換えることができます。例えばCFproの視聴テストにも使ったWin95のシステムサウンドデータをPalmのシステム音に割り当てるといったこともできます。

*ただ、CFproと相性が悪いようです。私のところでは、「Replace system sound」をチェックした状態でCFproを起動すると、CFpro側での.wavファイルを正常に再生できなくなってしまいました。

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[追記 '00/06/27]
 こうなると、ソフトリセットして、MTIWavePlayer側の設定をすべてクリアしないと、戻らないようです。ソフト側で対応できるものなら、改善してもらえると嬉しいなあと思っています。
 また、私のところでは、当初アラームの置き換えが上手くゆかず、「Replace system sound」をチェックすると、アラームで音が鳴らなくなってしまったのですが、ハードリセットしてソフトを入れ直したら、問題なく使えるようになりました。ハードリセットに踏み切れたのは、PMUG-MLで、「ちゃんとアラーム使えています」という情報をいただいていたおかげです。
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■まとめ

 個々に指摘した通り、まだ不安定なところはいくつかありますから、実際に使ってみると、気の短い人は、

「これは使えない! ダメじゃん!」

で終わってしまうかもしれません。でも、システム音を置き換えるというアイデアは素晴らしいと思います。長い目で見て、期待したいソフトです。


Netmite's Audio Player ver.1.3

シェアウェア $9.95 サイズ 22.3KB 作者 Netmite Corp. (http://www.netmite.com)

■概要

 音声ファイルをバックグラウンドでも再生してしまうソフトです。

 試しに、プログラム本体とサンプルデータをインストールしてみてください。

AudioPlayerの起動画面

画面上部に、データの一覧が見えます。ひとつを選んで「Play」をタップすると、再生がはじまります。

エンドレスに反復。ただし未登録状態だと、何回か繰り返したところで、演奏が止まります。

AudioPlayerの再生中の画面

 注目すべきは、「Continue Play On Exit」(「閉じても演奏を続ける」)という機能。ここにチェックを入れておけば、他のアプリに移っても、バックグラウンドで演奏が続きます。パームでこういうことが出来たとは、本当に驚きです。

 色々な操作を試してみましたが、若干スピードは落ちるものの、ほとんどの操作が問題なくできました。演奏しながら赤外線でデータ送受信もOK。アラームを鳴らすこともできました。(音がとぎれとぎれにはなりますが……。)

■ファイル変換

 au形式、wave形式の音声ファイルをAudio Playerで読める形式に変換するJavaAppletのコンバータが作者サイトに用意されています(Windows上のIE、NCで動作、「PDB Converter」コーナー)。

 対応フォーマットは、マニュアルを見ると、「8KHz、8bit以下、モノラル」推奨となっています。

■まとめ

 あっけないほど簡単に使えてしまいますが、やっていることは、パームとしては画期的なことのような気がします。音声ファイル(au, wave)は、サイズが大きいので、3分程度の曲でもMB単位の巨大ファイルになりますから、シリコンオーディオプレイヤの代用にはなりにくいですが、「非実用的」と片づけるには惜しい技術なのではないでしょうか。


TealMovie ver.2.95b

シェアウェア $19.95 サイズ 96.0KB 作者 TealPoint Software (http://www.tealpoint.com/)

 パーム上の動画再生アプリの定番TealMovieが、v1.80βから、音声ファイル(.wav)に対応しました。11.0kHz〜44.1kHz、8/16ビット、ステレオ/モノラルどれも再生できるようです。(ただし、手元で調べた限りでは、44.1kHz、16ビットステレオのデータ再生時に、ポツポツとノイズが入りました。)また、CF, SD, MSなどの外部メモリカード、Visor用のMemPlugにも対応、大きなデータも外部カードに待避して、快適に利用できるようになっています。



上の画像では、「/palm/tealmovie/」にデータ(「ASTRONUT.MOV」)を置いていますが、別に「/palm/」配下でなくても、どんなフォルダ名でも大丈夫です。

 データは、メモリカード内なら、どこにでも自由に置くことができます。TealMovie側でファイラー風に移動しながらデータを探す仕組み。動作も軽快です。

TealMovieの音声再生中画面

 音質は、TRGpro/HandEraならば、AMラジオ程度。最近では、他の機種でも、ブザータイプとはいえ、徐々にスピーカーの音が改善されているようなので、どんな曲か確認することは可能だと思います。(ノイズが入るので、鑑賞用に使うのは難しいとは思いますが……。)
 また、メモリカード上の動画再生では、画像が音に追いつかない、といった問題がまだ残っているようですが、音声のみの再生は、ほぼスムーズです。
 後述するように、コンバータも優秀なので、音声データ(Wave)の再生アプリとしては、TealMovieが決定版になりそうな気がします。動画アプリとしての用途のついでに、もし、日常的に持ち歩きたい音声データがある人は、是非、ご利用ください。

■ファイル変換

 アーカイブには、動画、音声データを自前のフォーマットに変換するWindows用コンバータが同梱されています。

 コンバータは非常に優秀です。手元のすべてのWaveファイル(8bit/16bit、mono/stereo、11.25〜44.1kHz)を読み込むことができました。また、データの変換効率も素晴らしく、約35,600KBのwaveデータ(16bit、stereo、44.1kHz、約3分半)が、ノーマルモードでも約2,050KBと、かなり小さくなります。

 コンバータには、1/2圧縮モードもあって、こちらを選ぶと、ファイルサイズがさらに半分(35,600KBのデータが約1,020KB)になります。ただし、音質はやや劣化します。目的にあわせて使い分けるといいのだと思います。


MusicPlayer ver.1.0.2

フリーウェア サイズ 5.74KB 作者 FocV Project (http://www.shin.nu/~FocV/)

 FocV Projectで開発中のオーディオドライバ(Audio Driver fot PalmOS)同梱のサンプルプログラムです。専用のコンバータでWaveファイル(8〜22kHz、8ビット、モノラル)を変換して、パーム上で再生することができます。

 内蔵スピーカーを利用するので音質はそこそこですが、オーディオドライバの動作は安定しているようです。

 対応機種は、PalmOS 3.5以上。(手元では、クリエPEG-N700C、Visor Edgeで問題なく動いています。)

TRGpro/HandEra330は、マニュアルのサポート対象に入っていないようです。手元のTRGproの場合、オーディオドライバそのものはひととおり動作していますが、MusicPlayerで上手くデータを再生できない場合がありました。

 オーディオドライバの企画は、アラームを音声ファイルで置き換えたり、デバイスON/OFF時にサウンドを鳴らすようにできるなど、パームそのものの音をカスタマイズする、とても意欲的なもの。ドライバに対応した色々なソフトが出てくることを期待したいですね。

■使い方

 とりあえず、オーディオドライバのアーカイブに同梱のドライバ、プレイヤ本体、サンプルデータなどをインストールしましょう。MusicPlayerの利用に最低限、必要なのは以下のファイルです。

  • aDrvr.prc …… オーディオドライバ
  • SoundPro.prc …… ドライバの設定パネル
  • aPlayer.prc …… MusicPlayer本体
  • essence20000715.pdb …… サンプルデータ

オーディオドライバには、起動・終了時に効果音を鳴らす機能があります。そのためには、他にサウンドデータ「Aciton.pdb、PowerON.pdb、PowerOFF.pdb」も必要です。楽しい機能なので、是非、一度、あわせてお試しください。

 この状態で、「環境設定」に「SoundPro」というパネルが出来ています。これを開いて、「Audio Driver: ON」を選択、ダイアログに従って、ソフトリセット。

 これで、ドライバが有効になります。あとは、MusicPlayerを存分にお試しください。

■ファイル変換

 Waveファイルをパームで再生するようにするためには、専用コンバータWavE for Win ver.1.0を使います。使い方は、コンバータ同梱のマニュアルをご覧ください。


Elvis ver.1.5.3

$10.00 サイズ 160KB 作者 Beiks (http://www.beiks.com/palmzonebg/Elvis.asp)

Elvisの画面
時計のついた音楽プレイヤー。

Audio Plus ver.1.1

$14.95 作者 SmartCell Technology (http://www.smartcell.com/)

Audio Plusの画面
HandEraやCLIE T/NRのダイナミックスピーカを使ったWaveプレイヤー。 Waveファイルのコンバータ(Windows)も同梱されています。

PsyTexx MP3 and Amiga MOD Player ver.1.1

$4.95 サイズ 38.8KB 作者 Alex Soft (http://www.palmgear.com/)

FocV ProjectのAudio Driverを利用して、MP3やMOD(要コンバート)を再生。

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