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palmware for musician
Palm/ワークパッドと一緒に音楽するためのソフトウェア

miniMusic NotePad v1.1.1早わかり

→ 詳細解説はこちら

目次

第1日――とりあえず使ってみよう!

 miniMusic社NotePad v1.1.1は、五線譜表示・ピアノ鍵盤表示などで音符を入力できる楽譜ソフトです。あまり凝ったことはできませんが、音符をさっと書き留める音楽のアイデア帳的な使い方にはこれで十分ではないかと思います(シェアウェア $29.95)。

とりあえず、デモ版をダウンロードして、試してみてみましょう。

クリエT/NRシリーズのFM音源やハギワラシスコムのBeatPlusにも対応していますし、曲データをPC/MacにMIDIファイルとして書き出すコンジット、曲データをアラーム音に追加する関連ソフトもあります。

NotePadの詳しい使い方は、こちらをご覧ください。

 NotePadの操作は、タップ・Graffiti・ハードボタンを併用する、やや特殊なものですが、慣れると、かなり高速に音符入力できます。

 また、NotePadには、内蔵スピーカー(単音のみ)や外部音源を使って、曲を再生する簡易シーケンサ機能があります。シリアル接続で、一般のMIDI機器を使った演奏もできます。そして、v1.1から、PalmV系専用MIDI音源のTsunamidiと、Visor用MIDIモジュールBeatPlus、v1.1.1からソニーのクリエT/NRシリーズにも正式に対応してくれたわけです。

 最大、4パートの曲を作成できます。(v1.1で、各パートに和音の入力が可能になりました。)

 パソコン上の楽譜ソフトのように、五線譜に音符を置いてゆく感覚で音楽を入力してゆくことになります。

 例えば、下の楽譜は「きらきら星」。「メロディ+ベース」の2和音(2声)を入れてみました。(非常に素朴な音ですが^^;)

♪BeatPlusで演奏(MP3 106KB)♪

 ピアノ鍵盤を表示させて、ここから入力することもできます。

♪BeatPlusで演奏(MP3 104KB)♪

 上の楽譜も同じ「きらきら星」。

  • 対旋律(フルート)
  • メロディ(エレピ)
  • ベースライン(ハープ)
  • パーカッション

 今度は、4和音(4声)のバージョンをつくってみました。色んな楽器が使えるというサンプルの意味で。

 BeatPlusで曲を演奏するのに、特別なドライバを入れる必要はありません。NotePadのメニューから、「Option」→「Preferences」と進んで、設定画面を開き、

 画面下の「Play to:」のリストから「BeatPlus」を選択するだけです。この画面で、BeatPlusのボリュームも設定できます。

 また、MIDI音源の機能を活かして、楽器の音色を自由にかえることができます。

 楽譜画面の右上、音符が並んだツールバーの一番右の数字部分をタップ、

←ここ

 すると、下のような声部設定ウィンドウでてくるので、ここで、各パート(左上の「1〜4」)ごとに、楽器(MIDI Instruments)を選びます。

 こんな感じで、NotePadのイメージをつかんでいただけましたでしょうか。

 音楽ソフトの話をすると、皆さん、「音感がないから……」と後込みされるようですが、実は、あんまり、そういうの気にしなくていいんじゃないかなあと思います。自分の楽しみですから、自己満足でいいじゃないでしょうか:-)。

第2日――和音を入力してみよう!

 NotePadはv1.1から、各パートに和音の入力ができるようになりました。

 例えば、まず「ド」の音を入力、

NotePadを起動、「New」で新しい五線譜を開いて、五線譜の所定の位置をタップします。

 この音符の真上の「ミ」の位置をタップすると、

こんな風に和音ができあがります。

BeatPlusなどの外部音源を接続して「Play」を押せば、ちゃんと和音が鳴ります。

 同じ要領で、「ソ」、「ド」を追加。

 すごく便利で嬉しい機能です。

 この機能を使うと、例えば、こんなことができるようになります。

 まず、メロディを入力して、

 右上の「数字」をタップ、声部設定ウィンドウで、パートを「2」に切り替えて、

 第2パートに和音を入力。

 これで、曲っぽくなってきました。

 「Option」→「Preferences」で設定画面を開き、中央左寄りの「Show 4 Voices(4声を表示)」をチェックすると、

 右の画像のように、メロディ(第1パート)と伴奏(第2パート)をまとめて見ることができます。

 ここでおしまい、でもいいのですが、もうひと頑張りして、パーカッションパートを付け加えてみましょう。

 右上の「数字」をタップ、声部設定ウィンドウで、パートを「3」に切り替えます。

 そして、パーカッションを使いたい時は、上の画像のように、「MIDI Channel:」を「10」に設定します。

 ここで「OK」を選ぶと、第3パートの楽譜が開きます。

 「Chanel: 10」はパーカッション専用になっていて、各音高に別の打楽器が割り付けられています。

 例えば、上の楽譜は、1拍目=トライアングル+バスドラム、2拍目=シンバル、3拍目=トライアングル、4拍目=シンバルです。

 これで「Play」を押せば、打楽器の入り、学芸会風「むすんでひらいて」の出来上がりです。

 パーカッションに関する上の説明は、GM(GeneralMIDI)対応音源を使った場合です。多くのDTM音源やPalm/Visor用のTsunamidi、BeatPlusもGM対応なので、上のやり方でパーカッションを使えるようになります。

 ちなみに、どの音高にどの打楽器を割り付けるかということも、GM規格で決まっています。MIDI解説書を見ると、対応表が載っていると思います。

 また、NotePadを使って、パーカッションの音を確認することもできます。
 まず、画面右下の鍵盤のアイコンをタップして、「ピアノ鍵盤表示」に切り替えます。

 ここで、ピアノ鍵盤の上「Transcribe」(変換)の左のボックスのチェックが外れている状態にしてください。
 この状態だと、鍵盤をタップして音を鳴らしても、上の楽譜に影響を与えません。思う存分、音を試してみてください。

第3日――Graffitiショートカットを覚えよう!

 NotePadの音符入力の基本は、「第1日」にも書きましたが、

右上のパレットで音の長さを選択
 ↓
五線譜を直接タップして音の高さを決定

 という手順です。例えば、「4分音符」を選んで、2つの五線の真ん中をタップすると、

 「ド」の音が入ります。

 でも、細い五線上を正確にタップするのは、なかなか神経を使います。v1.1では、Graffitiエリアに「A-G」のアルファベットを書くことで、音符を入力できるようになりました。

 アルファベットと音の対応は次の通りです。

 例えば、右上のパレットで「4分音符」を選んでから、

c d e f e d c

 とGraffitiエリアに入力すると、


「c d e f」



「e d c」

 「ドレミファ ミレド」が入ります。同じ長さの音符が続く場合は、とても高速に入力できて快適です。

 また、一旦、入力した音符の長さや高さを変更する方法も色々と用意されています。

「x」 …… 音符の削除(「×」ということ?)
↑↓ …… 音符の高さを半音上げる
↓↑ …… 音符の高さを半音下げる。
…… 音符の長さを16音符分短くする
…… 音符の長さを16音符分長くする

音の高さは、「上下」ハードボタンで変化させることもできます。

 あと、上の画像にはないですが、

タップ+↑ …… 音符の高さを1オクターブ上げる。
タップ+↓ …… 音符の高さを1オクターブ下げる。

 という「技」もあります。

オクターヴ移動のコマンドは、「音-Palm!」掲示板のHydeさんの書き込みを見て気づきました。マニュアルにあったのに、見落としていました。ご指摘ありがとうございます!

 やってみましょう。まず、五線譜左下の「矢印」マークを反転させて、「範囲選択モード」にしてから、

 編集したい音符をタップします。下の画像の場合は、最初の「ド」を選択。音符の上に「▼」マークがついているのがおわかりいただけますか?

 この状態で、Graffitiエリアに「タップ+↑」と書くと、

 「ド」の音がオクターブ上に移動しました。

 ついでに、(v1.0の頃からあった機能ですが……)音符の長さも変えてみましょう。「→」を2回書いて、

 付点4分音符に変更。

 今度は、同じ要領で、次の「レ」をオクターヴ高い8分音符に変えてみましょう。


 やり方は、「レ」を選択してから、「タップ+↑」、そして「←」を2回となります。

 NotePadには、他にも色々なGraffitiコマンドが用意されています。(詳しくは、PDFマニュアルのP.11をご覧下さい。)

「p」 …… 曲の再生(playの略?)
「s」 …… 選択した範囲を再生(selectの略?)
「p」 …… ループ演奏(loopの略?)

 また、v1.1では、数字「1〜3」で声部の切り替えがワンタッチでできるようになっています。

「1〜4」 …… 指定された声部を開く
「v」 …… 他のパートの表示・非表示の切り替え

第4日――コンジットを使ってみよう!

 miniMusic社は、NotePad v1.1.1のデータを、PC/Macに書き出すコンジットを公開しています。

 パーム上でNotePad v1.1.1を使って作成した曲データを、HotSyncの時に母艦にMIDIファイルの形で書き出してくれます。

 パーム上で、曲のアイデアをささっとメモしておいて、母艦上の音楽ソフトで加工・仕上げ、という段取りを想定しているようです。とてもパームらしい母艦との役割分担・連携方法なのではないでしょうか。

 書き出せるのは、残念ながら、NotePad正式版のデータだけです。デモ版データの書き出しはできません。

 マック版、Windows版ともに、最近リリースされたNotePad v1.1.1に対応しています。(和音もきちんと書き出してくれます。)

 インストール方法は非常に簡単。

 以下、私自身が確認できたWindows版についてのお話です。

 ダウンロードした実行ファイルをダブルクリックで、お馴染みのインストーラが起動します。特に迷う場面もなく「OK」の連打で導入作業は完了すると思います。

 インストールに成功すると、HotSyncマネージャーの「動作設定...(Custom)」ウィンドウに「Mini Music Conduit」という項目が出来ます。

 データの書き出しは、HotSync時に自動的に行われて……、

 こんな風に「Syncronizing Mini Music Counduit」の表示が出ます。

 ユーザー名のフォルダの中に、自動的に、「NotePad Songs」というフォルダが作られて、そこにMIDIファイルが書き出されます。

「ユーザー名のフォルダ」は、PalmDesktopをインストールしたフォルダの中です。

 注意しなければいけないのは、

初回(コンジット導入直後のHotSync)のみ全曲を書き出してくれる

 ということ。

2回以後のHotSyncは、新規or更新データのみの書き出し

 です。

 例えば、2台以上の母艦とHotSyncしていて、それぞれにコンジットを導入したりすると、データが2台の母艦にばらけることになってしまいますから、気をつけないといけませんね。

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