palm - music

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2002年7月31日(水)

7/30は、関西のユーザーグループPUGOの定例会でした。

話題のtreo90を少し触らせてもらって、良くできるなあ、と改めて感心しました。

キーボード、結構使えそうですし、カバーを閉じてキーボードを隠した時のすっきりした外観も良い感じ。

結構なものを見せていただきました。(^^)

それから、今回は、ウェブ巡回ソフトWeb Aroundのデモがあって、これが私には懐かしかったです。

巡回するサイトの切り出し設定は、たぶん、うぇぶごむと共通にできるところがかなりあるはずですし、設定を自分であれこれ工夫するのも楽しいかも。

実は私も登録ユーザー。^^;

再び興味が湧いてきました。

P. S.
 このページのレイアウトを少し変更。「マサはてな」などの切り出しがスムーズになったかも(はてなアンテナのしくみはよくわかっていませんが……)、と思いますが、どうでしょう。


2002年7月17日(水)

こういう本を頂きました。

W. ザイフェルト著、根岸一美訳『ギュンター・ヴァント』(音楽之友社)

ヴァント(指揮者です)の録音を収集しておられるCDコレクターな方、特にブルックナー(ヴァント晩年のお得意のレパートリー)がお好きな方のための本ということになるのでしょうか。

70歳近くになってからのハンブルクのオーケストラと組んだ活動を通じて、「巨匠」に祭り上げられた人ですが、もともと、生まれ故郷に近いケルンで戦中・戦後を過ごした地域密着型の音楽家。ドイツ各地の劇場やオーケストラは、こういう職人気質のリーダー(カペルマイスターという言葉がよく似合う)に支えられているのだろうと思います。

とにかく地味な人生で、旅や移動といっても、ドイツ国内の細かい地名しか出てきませんから、日本語で書かれているとはいっても、読みやすい内容ではないかも。

ただ、戦争末期にザルツブルクに疎開して、そして終戦後、ケルンへ戻るのにそれなりの紆余曲折があったというあたりは、なかなか興味深かったです。

日本の「戦後」のことは、色々な形で、子供の頃から何度となく聞かされてきましたが、ドイツの状況について、こういう一個人の視点から書かれた話というのを、私はあまり読んだことがなかったので。

他の音楽家達は、どうだったのでしょうね。調べてみたくなってきました。

P. S.
 「PALMLINKでいこう!!」、正式公開。

お世話になります。


2002年7月11日(木)

PALMLINKが、あと1ヶ月で終了……。

残念ですが、3年間、お疲れさまでした。


2002年7月2日(火)

エドワード・サイードというと、パレスチナの問題で積極的発言している思想家ですが、音楽の本も書いていて、『音楽のエラボレーション』の中で、クラシック・コンサートを「極端なイベント」(extreme event)と形容しています。

千人くらいの客席が物音ひとつたてないで座っている異様さ、彼らが注目する中で、舞台上で一点の曇りもない音を演奏しつづける集中と緊張というのは、確かに「極端な」非日常だと思います。

コンサート会場の雰囲気は、最近では、音楽がもともとそうであったような「娯楽、芸能」の面影はほとんどなくて、真剣勝負、新記録がかかったオリンピックの試合に近いところがあるかもしれませんね。

サイードは、ピアノのポリーニを例にあげていますが、国際コンクールの上位入賞といった「競争」で選ばれ、世に出たソリストさんには、そういう「極端な」ハイ・テンションで演奏する人が多い気がします。

スタインウェイのギラギラした音とか、最近の若いヴァイオリニストの張りのある音を出す奏法とか、「斉藤秀雄門下」に代表される器用な指揮で制御された遊びのないアンサンブルとか、具体的な演奏法も、「極端さ」にフィットするもののほうが、通りがよいようです。

でも、もちろん、日常の続きのような調子でやってくれたほうが良い音楽というのもあるわけで、

例えば、ドイツの歌曲などは、もともと、アマチュアでも歌えるように音域を制限して書いてあって、しゃがれ声で歌っても味があるものだと思います。(フィッシャー=ディスカウみたいに瞳孔をカッと見開いて歌うのではなくて……。)

最近、日本でよく指揮しているジャン・フルネというおじいさんも、「練習が厳しい」と評判で、楽員さんのほうが緊張するみたいですが、どうやら、声を荒らげない「平熱」の音楽をぼそぼそとやる人みたいです。(関西フィルという団体の演奏会を聞きました。)

バーンスタインとかチェリビダッケとか朝比奈隆とか、20世紀の終わりには、ものすごく血色の良いご老人がたが活躍して、それは生々しく記憶に残ってはいるわけですが、フルネは、そういう人達とは随分、感じが違いました。

そういえば、春に聴いた高橋悠治のトーク入りリサイタルも、ぼそぼそぶりが心地よかったです。


2002年7月1日(月)

ワールドカップ決勝の後半、肝心の所で、ふとテレビのチャンネルを変えていたら、その間にゴールが決まっていました。^^;;

でも、その裏番組が気になって、もう一度そっちを見ていたら、その間に追加点が……。

ちゃんと観ていないとダメですね。

ちなみに、気になった裏番組というのは、NHK教育。バーンスタインが亡くなる直前に札幌で指揮した演奏会の映像。これまで何度も再放送されている映像ですが、つい見入ってしまいました。

曲はシューマンの交響曲。変な音楽です。でも、緩徐楽章は泣かせます。(以前、放送されたリハーサルがすごかった。)

60年代の若いバーンスタインが、子供向けの音楽番組で「幻想交響曲」を取り上げて、「これはサイケな音楽、阿片中毒の幻覚なんだよ」と説明している映像が残っていますが、シューマンとかマーラーとか、「いかれた」音楽は、やっぱりバーンスタイン、と私は思ってしまいます。(この方面ではシノーポリも評価されていたみたいですが、私は良いと思ったことがないんですよね……。)



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by 白石 (Tomoo Shiraishi: tsiraisi@osk3.3web.ne.jp)