仕事の記録と日記

白石知雄

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2003年1月30日(木)

大阪フィルハーモニー交響楽団の定期演奏会。プログラムは、

ベートーヴェン ピアノ協奏曲第3番
ショスタコービチ 交響曲第5番

まるで名曲コンサートのようにありきたりな選曲ですが……、予想外の結果になりました。ただし、ピアノの長岡純子さんが濃厚に弾いて、指揮の井上道義さんはあっさり目。この点も予想外。楽しいと思える演奏会でした。


2003年1月27日(月)

大阪センチュリー交響楽団のいずみホール定期演奏会。プログラム(すべてモーツァルト)は、

行進曲K.249
ハフナー・セレナードK250 第1〜4楽章

 〜休憩〜

モテット「踊れ、喜べ、汝幸いなる魂よ」 K.165

ハフナー・セレナードK250 第5〜8楽章
行進曲K.249

モーツァルト時代の演奏習慣(セレナードの演奏には、入退場の行進曲が付く、組曲はかならずしも通して演奏されるとはかぎらないetc. )を踏まえ、作法にかなった演奏会ということになりそうですが……、後半、耐え難く退屈でした。

それをやって楽しいか、ということが判断できないまま、とりあえず、やってしまった企画、だったのでしょうか。


2003年1月25日(土)

北川くみピアノ・リサイタル(阿倍野区民センター大ホール)。技術的には数々の問題があるけれど、最善を尽くしていることが痛切に感じられる演奏会でした。


2003年1月24日(金)

京響定期演奏会、大友直人指揮、マーラー交響曲第六番(京都コンサートホール)。昨年11月のベルリオーズ幻想交響曲と同じくゴージャスなサウンド。大友+京響のスタイルはこれで決まりみたいです。


2003年1月22日(水)

ピアノ四重奏のグループ「オーパス・ワン」の演奏会(いずみホール)。皆さん、とてもきれいな音を出す人たちで、四人の音色の相性が良さそうでした。合わせるのも上手。さしあたり今は、高い密度で聴き合い、音をそろえることを楽しんでおられるようです。(曲全体の出来栄えはさておき、ブラームスの息を潜めたような出だしに感動しました。集中して聴き合っている濃密な緊張感。)


2003年1月21日(火)

演奏会評の記録を更新しました。


2003年1月19日(日)

午後、モーツァルト室内管弦楽団によるモーツァルトの宗教劇「救われたベトゥーリア」(いずみホール)。レチタティーヴォの扱いがおざなりで、お芝居に見えなかったのが残念でした。

夜、ピアノの塚本宏子さんによるレクチャー・コンサート「武満徹のピアノの世界」(京都文化博物館別館ホール)。綿密に準備した原稿を読み上げる、研究発表スタイルのレクチャー。勉強になりました。武満徹の音楽は、「詩」と受け止めることができるところが、強みでもあり、限界でもあるかもしれない、というようなことを考えました。


2003年1月16日(木)

午後、音楽クリティック・クラブ賞の発表記者会見。(私は欠席。)本賞は、三木裕子さん(ピアノ、幻想曲を集めたリサイタルを4月にいずみホールで開催)と、カレッジ・オペラハウスのブゾーニ「トゥーランドット」公演(11月)。奨励賞はヴァイオリンの玉井菜採さん(リサイタルと協奏曲で立派すぎるくらいの実績を重ねている人)と大谷玲子さん(マイペースで嘘のない演奏をする人)。特別賞は、音楽生活60周年のピアニスト、横井和子さん。(そういえば、ほぼすべての演奏家、演奏会について、私は批評を書かせていただいていますね。)

夜、ウィーン・フィルのコンサートマスター、ライナー・キュッヒル氏のヴァイオリン・リサイタル(京都府立文化芸術会館)。昨秋来、再び、加藤洋之さんのピアノを聴くことができました。


2003年1月14日(火)

コレギウム・ムジクム・テレマンのマンスリー・コンサート。二重協奏曲を集めた選曲。今回、バッハの2台のクラヴィアの協奏曲をチェンバロ(中野振一郎)とフォルテピアノ(高田泰治)で演奏していましたが、この異質な組み合わせで、18世紀の色々な音楽を演奏するのは、面白いかも、と思いました。


2003年1月13日(月)

長岡京室内アンサンブル(ザ・シンフォニーホール)。リーダーの森悠子さんらしい、薄味で繊細なコレルリ(合奏協奏曲「クリスマス」)、ヤンネ・館野くんがトップで歌い上げたグリーグ(「二つの悲しい歌」、「ホルベアの時代から」)、いずれも完成度が高かったですが、今回は、なんといっても、フルートのフィリップ・ベルノルトと共演したヴィヴァルディの協奏曲(「春の嵐」「夜」「ごしきひわ」)、凝りに凝った演奏に魅せられました。

楽曲解説の記録を更新しました。


2003年1月12日(日)

三つの演奏会のかなり強引な掛け持ち。

午後2時から京フィルの定期演奏会「ムジカ・ノヴァ」(京都コンサートホール小ホール)。アイヴス、シェルト、ヴァレーズなどの20世紀の音楽を集めたシリーズの第2回。可能なかぎり続けてほしい企画です。

午後3時から、府民ホール・アルティで革島香ピアノ・リサイタル。澄んだ音を出す方でした。

夜は大阪フェニックス・ホールで風呂本佳苗さんのリサイタル。前半はアルベニス、ファリャなどのスペイン、後半はヒナステラ、ピアソラ、ヴィラ=ロボスの南米のピアノ曲。リズム感が良く、特に後半が楽しめました。


2003年1月9日(木)

京響ニューイヤー・コンサート。阪哲朗さんの指揮に期待して行きましたが……。艶のある魅力的なサウンドをつくり出している場面はありました。

楽曲解説の記録を更新しました。


2003年1月8日(水)

日下紗矢子さんのヴァイオリン・リサイタル(フェニックス・ホール)は、チケット完売ということで、残念ながら、聴くことができませんでした。


2003年1月5日(日)

京都芸高在職20年間を記念したヴァイオリンの田淵洋子さんの同門会(京都府立府民ホール・アルティ)。「持ち歌」を貫禄たっぷりに歌う川井郁子さん、スケールの大きい演奏をするようになった日下紗矢子さんなど。


2003年1月1日(水)

演奏会評の記録を更新しました。今年もよろしくお願いします。



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by 白石知雄 (Tomoo Shiraishi: tsiraisi@osk3.3web.ne.jp)