仕事の記録と日記

白石知雄

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2002年10月31日(木)

日本音楽学界関西支部通信が到着。

11/9のシンポジウム「応用音楽学の可能性」にある、「応用音楽学」とは、「アート・マネッジメント」、「生涯教育」、「音楽療法」などの総称、主に大学の科目名に用いられているようです。

結局のところ、これらの学科(それ自体は極めて大切)を「とりあえず」ひとつにまとめた、かぎりなく「その他」に近いニュアンスの言葉ということになるのでしょうか。

20世紀前半まで、民族音楽学が「応用」の名前で呼ばれていたこと(=「その他」扱いだったこと)を思い出させます。

今頃になって、「応用」という、ものの見方を復活させるというのは、どういうことなのでしょうね。

民族音楽学が、「その他」(「応用」)扱いを脱却するのに、数十年の相当な努力を要したのは周知のこと。ある学科が「その他」扱いされた場合、長期にわたって、かなりのハンディを負ってしまうわけです。

そういう民族音楽学の経験を踏まえ、未来へ向けて活用する力(そういうのを「応用」力と言うのでしょう?)があれば、今さら「応用音楽学」などという、無邪気で愚かな言葉は、使えないはずだと思うのですが……。


2002年10月27日(日)

「エルナーニ」二日目。歌も充実して完成度の高い舞台。


2002年10月26日(土)

午後、びわこホールのヴェルディ・オペラ「エルナーニ」初日。丁寧に準備したことのわかる演奏。

夜は、奈良ゆみさんが歌う松平頼則の歌曲(南森町のモーツァルト・サロン)。貴重な資料とお話をまじえた演奏会でした。


2002年10月21日(月)

いずみホールで、長谷川美穂子さんのピアノ・リサイタル。ベートーヴェン、ショパンから委嘱作品(前川哲)まで。

演奏会評の記録を更新しました。『音楽現代』11月号には、「五嶋みどりVS諏訪内晶子」という文章が出ます。


2002年10月20日(日)

山本宣夫さんが、フォルテピアノを響かせるために作った空間、スペースクリストフォリ堺で、ヴァイオリン(中島慎子)とピアノ(中川賢一)のデュオ。声を張り上げないシューベルトとベートーヴェン。


2002年10月19日(土)

アルティ四重奏団の演奏会。今年で結成4年目になる京都府立府民ホールの自主企画。

ホール専属グループは、今やあちこちにありますが、よそも、皆さん順調に活動が続いているのでしょうか。

演奏会評の記録を更新しました。


2002年10月18日(金)

大阪シンフォニカーによるショスタコービチ交響曲第10番(ザンテルリンク指揮)。真面目でひたむきな演奏会。


2002年10月17日(木)

夜、貴志康一のヴァイオリン協奏曲という曲目につられて、関西フィル定期へ。この楽団は、プログラムの組み方が上手い。


2002年10月16日(水)

冬に向けて、ピアノ音楽のことを少しまとめて調べることになりそう。


2002年10月15日(火)

連休が明けて、演奏会の案内などがいくつか届きました。秋は、演奏会が本当に多い。


2002年10月14日(月)

シュッツ合唱団(いずみホール)。ベートーヴェン「奉献歌」、名前しか知らなかった作品を聴くことができました。


2002年10月13日(日)

午後、大津のびわ湖ホールで、スペインのバロック・ダンスのライヴ。ギターやガンバや歌や踊りの掛け持ち。まさに「歌って踊れる」人たち。

時間の都合で、本当に申し訳ないと思いつつ、前半だけで失礼して……、

夜はいずみホール、中島慎子ヴァイオリン・リサイタル。来週、同じ曲目をガット弦のピリオド楽器で演奏するという企画。演奏会後に、ピアノの加藤洋之さんにご挨拶。


2002年10月12日(土)

日本音楽学会の会報が届きました。

11月9日(土)関西支部例会
シンポジウム「応用音楽学の可能性」など

「音楽学の応用可能性」――音楽学は、批評や楽曲解説の役に立つ面もあるし、それだけでは上手くいかない面もある――これは、今さら言うまでもない日々の現実。

「応用音楽学の可能性」というのは、似て非なる話なのでしょうね。たぶん。

夜は京響定期。チェロ協奏曲(エルガーの事実上最後の作品)を、曲目解説で岡田暁生さんは、「苦い」音楽と形容。


2002年10月11日(金)

エルガーのチェロ協奏曲(デュ・プレのCD)を聞きました。明日の京響定期の予習。


2002年10月10日(木)

音楽生活60周年記念・横井和子ピアノ・リサイタル(いずみホール)。スメタナのピアノ曲が印象的。



all these contents are written in Japanese
by 白石知雄 (Tomoo Shiraishi: tsiraisi@osk3.3web.ne.jp)