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◆ 社名の歴史 ◆
「青磁社」という名の出版社は私たちで3代目となります。 第一次青磁社は昭和初期に歌集出版などを手掛けていました。 第二次青磁社は昭和40年代頃に詩集出版をメインに、やはり歌集も出版していました。 歌集出版にゆかりある社名を引き継いだ使命を、今後十二分に果たしていく所存です。


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◆ 新刊のご案内 ◆

▼『喜望峰』
永田嘉七第二句集
四六判上製・216ページ
2000円(税別)

どの作品も安心して読める気安さのなかに鍛えた年輪が生む言葉の確かさ、さらに俗気の無さが看取できる。

火祭りの匂ひの人と隣りあふ

などの巧みはどうだろう。それだけでなく鋭敏な感性の働きが見える。

牛乳に皮膜生まれて春の雪
その人の黒髪に花二三片

などの作品は鍛え抜いた確かな目と仄かな艶冶が見てとれる。 ・・・西尾一「序」より
▼『秋の扉』
澤田直子第一歌集
A5判上製・204ページ
2500円(税別)

夏至の日の真白きシャツは輝きて我になきもの多く持つ彼ら
親指で「電車の中」と現代の業平たちの打つ相聞歌

仕事である教育の場から生まれたこれらの作品は、明るく、生き生きとしており、健康的である。しかし、現実はそんなことばかりではなかったであろう。仕事としての教育者の苦渋は、著書にも多かったはずである。しかし、そんな悩み苦しみを、具体的に詠まないのが、澤田さんの流儀であるようだ。 ・・・上田明「跋」より
▼『寂しさの市』
松山慎一第五歌集
A5判上製・202ページ
2500円(税別)

往き帰りに駅を経由することも多くなった。駅が高層になり展望がひらければひらける程、各地から集まってくる軌条の錯綜が眼に入る。また駅から望む比叡山、東山、京都の街並などから、京都で生き京都で生を終えた祖父母、叔父、叔母、友人などのことを思い、再び軌条の列を見ると、幼き日に離別 した父の郷里が山梨県の甲府市に近い韮崎市であったことも思う、私にとって駅は「寂しさの市」のように思われた、本歌集の名もそれに因んだものである。・・・著者「あとがき」より

▼『果実の記憶』
木村友紀第一歌集
四六判上製・246ページ
2500円(税別)
わが体内(うち)にわれの見知らぬ小宇宙を自ら作りわが児が住まふ
目をつむり溺れるやうに手と足を動かす吾子よああ生きてゐる

妊娠、つわり、出産…という女性の多くが体験する辛い思いを比較的淡々と詠んでいる。こういう生々しい作品は近代短歌では見られなかったものである。いずれも下の句の表現にこの作者ならではの感性が読み取れる。・・・松坂弘「序」より
▼『遠き月日』
藤原明美第四歌集
A5判上製・336ページ
2500円(税別)

齢(よわい)古希を過ぎて振り返ってみると、いくらかの波風はあったにしても自分の人生は、平凡でありふれた一篇の物語に過ぎないようだ。己れにとっては掛け替えのないものだあっても、第三者にとっては取り立てて言うほどのことではないであろう。そうした自分史の一部を切り取って額縁に入れてみる、歌集とはそんなものかも知れない。・・・著者「あとがき」より
▼『勾玉』
西本照代第一歌集
四六判上製・198ページ
2500円(税別)

日常の歌を身上とし、その中心は家族の歌である。トピックやドラマを追い回すのではなく、あくまで静粛で穏健、かつ平明である。入り口だけ示して肝心のことは胸底に包みこむ歌い方である。いつも思うのだが、日常にしっかり着地していれば生の深さが測れるのではないか。詩歌の可能性をゆたかに探求しうるのではないか。『勾玉 』読後に、気持よく再確認するのである。・・・池本一郎「跋」より

▼『東籬』
志垣澄幸第十一歌集
四六判上製・158ページ
2500円(税別)

採菊東籬下

官職を辞し、後半生を郷里の田園に送った陶潜
列島の南端、日向の地にあって志垣は歌を紡ぎ続ける。時流や流行に阿ることなく、信念を、思いを、回想を、そして身辺を確度高く歌い続ける孤独な営為。それらの歌が真率でぶれないのは、列島の中央から遠く離れ住む志垣だからこそだろう。志垣の垣根の下には短歌がある。・・・「帯」より
第22回宮日出版文化賞
▼『くれなゐの追憶−声に出して読みたい「平家ものがたり」−』
添田英子著
四六判並製・154ページ
1800円(税別)

祇園精舎の鐘の声……

武士として政治の中枢に身を起こし、花開いた全盛期は僅か二十年でしたが、その後の戦いながらの二年間の放浪生活をもつぶさに描き、その流麗な文章は音楽的でさえあり、高鳴る波のように合戦の場を描くかと思えば打って変わって、しみじみと内面 にひそむ人情の機微を、くり広げてくれるのです。・・・著者「はじめに」より
▼『源流』
加藤武朗第一歌集
四六判上製・214ページ
2500円(税別)

山歩きや釣りというモチーフをひたすらに歌うことで、あたかも源流へとさかのぼっていくように、生きることの本質を掴んでいる。それがこの歌集の大きな魅力である。そして加藤武朗という歌人のもつ率直で伸びやかな感性に、読者はいつしか強い親近感をおぼえるであろう。 ・・・吉川宏志「解説」より

▼『地球光』
田中濯第一歌集
四六判上製・204ページ
2500円(税別)

手に握るかばんはひとつ日の暮のオオイヌフグリむらさき光る

この作者はこういうなにげない日常の滋味を、平明な手つきでさばくところに本領があると見た。・・・小池光「栞」より

青春歌集というのは、なにがしか「青春埋葬」という気配をまとうものであるけれど、この歌集はとりわけそれが濃厚である。青春といっても、必ずしも謳歌するというようなものではない。・・・真中朋久「栞」より

個人の溜息だけではなく、時代や世界の息苦しさも詠もうとする意志がある。この泥臭い態度は現代の若手には希少であり、大いに評価してこれからも期待したいと思う。・・・大口玲子「栞」より
第17回日本歌人クラブ新人賞
▼『眉月集』
本田一弘第二歌集
A5判変形上製・242ページ
2500円(税別)

わたくしの愁ひをわらふ人間の建てたるビルは崩墜したり
生けるものは総て鳴くなり澄みとほる時間の朧を秋と呼ぶなり

「抒情の更新」は可能か。子規が、信綱が、啄木が、茂吉が、朔太郎が、室生犀星が、草野心平が、ふと今、目をさましたような眩しげなまなざしで登場する。新しさを追い求めて前のめりの歌人が蔓延する現代歌壇に、古さを恐れない新しさをひっさげて、「抒情の更新」に果 敢に挑戦する一冊である。・・・佐佐木幸綱「帯」より
第16回寺山修司短歌賞
▼『母系』(5刷)
河野裕子第十三歌集
A5判上製・184ページ
3000円(税別)
この歌集名はわたしにとって必然のものであった。母という生命の本源は、歌人としても、ひとりの女性の思いとしても、わたしの最も大きなテーマであった。この夏、八年前に手術した乳癌の転移が見つかり、化学療法に入った。発病以来、再発の不安を抱えつづけて一日一日を生き延びて来た。今後更にその思いは強いと思う。しかし、今のわたしは、この現実をしっかりと静かに受け止めようとしている。・・・著者「あとがき」より
第43回迢空賞
第20回齋藤茂吉短歌文学賞


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