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◆ 社名の歴史 ◆
「青磁社」という名の出版社は私たちで3代目となります。 第一次青磁社は昭和初期に歌集出版などを手掛けていました。 第二次青磁社は昭和40年代頃に詩集出版をメインに、やはり歌集も出版していました。 歌集出版にゆかりある社名を引き継いだ使命を、今後十二分に果たしていく所存です。


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◆ 新刊のご案内 ◆

▼『スーパーアメフラシ』
山下一路第二歌集
四六判変形並製・176ページ
1700円(税別)


このままなにも知らずにボクタチは滅んでしまうアズマモグラさ
わたしはロボットではありません。わたしには番号があります

山下が自分なりに想像をめぐらせた「ボクなき後の日本社会」は、もはやディストピアSFの世界である。その想像力はあくまでポップだから、甘くて苦い。この『スーパーアメフラシ』という爆弾は、果たして届くべき場所に届いて爆発してくれるだろうか。「自分のことは言われていない」と思っているあなたが一番危ないのだ。この歌集の恐るべきところは、他者を告発する点にあるのではない。自分もろとも自爆して、現代日本を覆うくだらない大衆根性をぶち壊してしまおうともくろんでいる点にある。
軽いけれど要注意可燃物で、無味乾燥だけど毒がある。山下一路の短歌は、想像力の火薬庫だ。・・・山田航「解説」より

▼『木簡』
山口昭男第三句集
四六判並製・194ページ
2400円(税別)


前句集より6年、「秋草」主宰の待望の第三句集。

▼『晩夏』
進藤多紀第三歌集
A5判並製・218ページ
2500円(税別)


八〇年近い作歌歴。ともすれば人の一生にもおよぶこれだけの時間を歌い継いできた作者の目に世界はどのように映っているのだろう。そこには絵を描く画家としての視線も同時に宿っているのかもしれない。

ジギタリス咲き登りいてかすかなる風に揺るるなり五月と思う
青葦を穏やかに吹く湖の風いく程もなく歩みを止めぬ

青葦を吹く、穏やかで静謐な風のような余韻を残す一冊。・・・「帯」より


▼『未草』
西川国子第二歌集
四六判上製・172ページ
2000円(税別)


障りもつ少女(おとめ)の初のリサイタル澄みたる声にアニメソング唱う

西川さんの弱者へ向けるまなざしは暖かい。このような他者へのやさしさは、様々な事情を背負う子供の教育に長年携わって養われたのであろう。
歌はその人の生きてきた軌跡を鮮やかにする。二十年の歳月の詰まった一冊を読み返すと紛れもない彼女の人生が見える。・・・間鍋三和子「跋」より

▼『石川信雄著作集』
石川輝子・鈴木ひとみ編
A5判上製・308ページ
2800円(税別)


昭和短歌史の遺産

歌集『シネマ』で知られる奇才石川信雄、その全貌が集約された著作集。昭和の初期に前川佐美雄の『植物祭』と共にモダニズム短歌の先駆者となる役割が、ここに初めて明らかになる。戦時下の中国にあって、土屋文明の『韮菁集』の結実に寄与する経緯もあった。帰国してからの戦後に、あらためて新芸術派として立ち直り、純粋詩に殉死した功績は、いわば前衛短歌の運動を先取りした営為としても忘れてはならない。これほどフランス文学の魅力を摂取した歌人はいない。本書が上梓されたことによって、昭和短歌史の書き変えが必要になってこよう。・・・篠弘「帯文」より


▼『紫木蓮の下』
天野教子第二歌集
A5判変形上製・174ページ
2500円(税別)


日常を丁寧に切り取りながら歌いつつ、それら物事の裏がわにひそむ、象徴性やメタファーに非常に敏感な作者といえるーーそう評してしまうと、知的で怜悧な作者像が浮かぶが、しかし

遠き日に過ぎてしまひし風を見つモネの描きし〈日傘の女〉に

といった、甘やかでリリカルな感性の持ち主でもある。

大いなる紫木蓮の下(もと)に佇めば頬撫づる風ふるさとに似る

遠くフランスに吹いていた風は、懐かしいふるさと、そして家にある紫木蓮の下にまで通っているだろうか。・・・「帯」より
(品切れ)


▼『屋根にのぼる』
山下洋第三歌集
四六判並製・276ページ
2300円(税別)


前歌集から10年、著者待望の第三歌集。

▼『泉』
木村泉洋第一歌集
四六判上製・176ページ
1800円(税別)


「古志」所属の著者の第一句集。

▼『海の見える場所』
宮里勝子第一歌集
四六判上製・216ページ
2500円(税別)


閉鎖せし元の職場の毀たれて一万坪の平らとなれり
元職場の解かれし平らに二千KWのソーラーパネル光りを返す

海の見える丘の上の、これが現状である。一万坪にソーラーパネル八千枚、その周辺も含めるとその倍の規模だという。パネルの光る宏大な景観を一望しつつ、世の変転を宮里さんはどんな思いで見ているのだろう。
この丘は「海の見ゆる墓地より望む水平線黄砂にかすみて隔てもあらず」と歌われ、二人で草をひいた墓処には今は夫が十年の眠りに安んじておいでなのである。・・・池本一郎「跋文」より


▼『大きな傘』
佐藤多惠子第二歌集
四六判上製・216ページ
2500円(税別)


どこか危うく繊細な感性としたたかな理知の綯い交ざった、佐藤多惠子さんの歌世界は、底知れぬ深みと多彩の魅力をもつ。
堺という特殊な歴史と文化の都市で、生粋の堺人として身に積んできたものの魅力でもあろうか。
端正な韻律・精確な叙法に詠み出される充実の第二歌集を、じっくり味わって頂きたい。・・・藤井幸子 「帯文」より

▼『柚子坊』
八汐阿津子第二歌集
四六判上製・188ページ
2000円(税別)


阿呆だから人間は見目(みめ)ばかり言ふ柚子坊だれの子黒揚羽の子
木登りの好きな蜥蜴の子らのため植ゑておくひまはりの苗を三本
金蛇は飛蝗一匹呑み終へぬ武士の作法のごとくしづかに

身のまわりの生きものが好きな読者はこの『柚子坊』に読み耽らずにはいられない。つぎつぎと面白く楽しい生きものの歌が登場する。作者は自然豊かな鹿児島県に住んでいるが、それだけでこんな新鮮な作ができるわけではあるまい。助産師という命に関わる大切な仕事、そして自らもがんと闘ってきた体験が、生きものを見つめる眼をより深く愛情あるものにしている。もちろん「阿呆」と言いつつ人間が大好きな作者でもある。・・・伊藤一彦「帯文」より

▼『落葉松林』
原秀子第三歌集
四六判上製・194ページ
2500円(税別)


信州の落葉松林の中の山荘を去り、若かりし頃に建てた家を手放す。齢を重ねるとは何かを捨てゆくことなのだろうか。おそらくそうではないだろう。一首に残すこと、歌い留めることでそういった思い出や記憶の詰まった地や家は、形を失っても言葉として生き続ける。原さんはそのことをよく知っているからこそ、愛惜しながらも、前を向いて歌い継いでいるのだろう。なにも家ばかりではない。小さな動植物や日々の雑感についてもまた同じことが言えるだろう。・・・「帯」より


▼『石榴を食らえ』
関野裕之第一歌集
A5判変形ドイツ装・
196ページ
2500円(税別)


幾つかの夢は石榴になりはてて飲み下せない種を吐き出す
ぼっけぼっけ黒き泥湯の湧き出ずる音は寂しも阿寒のボッケ
祖母の家の五右衛門風呂は使われず暗がりに「あ」と口あけている
のっそりと息子が部屋に鎮座する今宵は歌がひとつも出来ぬ

著者第一歌集。

▼『実りて光る』
高野敏子第一歌集
四六判上製・204ページ
2500円(税別)


1983年から2001年までの歌作を纏めた遺歌集 。

▼『哀惜の譜
人間国宝茂山千作先生』
村山美恵子著
A5判並製・72ページ
1500円(税別)


2013年5月にこの世を去った師茂山千作に捧げる追悼集。歌人でもある著者の短歌やエッセイ、アルバムなど亡き師へのおもいを綴った一著。


▼『ウォータープルーフ』
沼尻つた子第一歌集
四六判変形並製・200ページ
1700円(税別)


現実をしっかり作品のなかに取り入れつつ、表現は自在で、しばしばユーモアさえ漂わせる。女性の作者にしたたかと言ったら失礼かもしれないが、表現者としてはしたたかである。・・・伊藤一彦 「栞」より

「愚か」とは、短歌を書くことを知っている人が宿命的に負う、そんな性質のことだろう。それでも自ら屈みこむとき、そこにはひと粒かがやく種があることを、沼尻さんの歌は示してくれる気がするのである。・・・服部真里子「栞」より

コンパスの銀を立たしめ女児(おみなご)は円の数だけ孔を穿ちぬ 見ることを通して、不思議な存在感が生まれている歌である。コンパスの銀に刺された孔には、異界に繋がっていくような幽暗がある。自己の方法を徹底した先に、自己を超えたものが現れてくる。『ウォータープルーフ』を読みつつ、そうした鮮やかな一瞬一瞬に出会うことができたのは、とても嬉しいことだった。・・・吉川宏志「栞」より

▼『大阪ジュリエット』
橘夏生第二歌集
四六判上製・196ページ
2500円(税別)


橘夏生が、どうしても書かなければ生きられなかった歌の数々を収めた集である。この歌集はまず〈川本くん〉の挽歌のために編まれた。その作者を支える〈理解ある優しい夫〉との〈生〉の様相が次にうたわれ、そして最終的には、作者の人間としての自立のための〈母との訣別〉がうたわれなければならなかった。・・・水原紫苑「栞」より

透明な悲傷感がどの一首にも結晶していて、詩歌としての凝縮度は高い。単なる嘆きの歌ではなく、そこには当事者でありながらも、どうしようもなくウタビトでもある橘夏生の矜持が貫かれ、表現の水位は高い。それを支える熱量と技量も卓抜だからだ。・・・藤原龍一郎「栞」より

▼『ノアの時代』
岩井謙一第五歌集
四六判上製・136ページ
2000円(税別)


旧約聖書にノアの物語がある。
私は長らく人類が滅びるとしたら核戦争であろうと思ってきた。しかし今は気候変動によってそれは起こると考えるようになった。その時もう一度箱舟が造られたとしたら、すべての種を乗せたのち、地球を支配してきた人類はノアと同じく箱舟に乗るのであろうか。それとも別の選択をするのだろうか。・・・著者「あとがき」より


▼『たどり着けない地平線』
池田行謙第一歌集
四六判上製・214ページ
2500円(税別)


ほんとうは存在しないものとして水平線ははっきりみえる

歌集名もふくめ、「線」と称される地形への関心が強い。見えている、というか脳が認識している「線」は、いつも「何かの途中」にいる人にとって、たどり着けない場所、伝わらない願い、すれちがう思慕……あらゆる局面での、片思いの象徴のようである。・・・佐藤弓生「栞」より

旧姓で呼べばあなたは旧姓の顔をしてここはまだ汽水域

池田さんの歌は、波に洗われた小石が陽光をまとっているような透明感がある。
美しい普遍性とともに、言葉は手放され、自然の受容力へと明け渡される。そして言葉がその可能性を無限に広げていく姿を、作者と私たちはただ静かに見守るのである。・・・吉村実紀恵「栞」より

彗星がまっすぐ飛べなくなるような寓話を考えながら待ってる

どんなに世界が眩しくても、あるいは痛ましくても、池田さんは目をつむらない。そこから、こんなにもひりひりした言葉が生まれてくるのだ。・・・大森静佳「栞」より

▼『二つぶ重いやまひだれ
――癌闘病歌日記』(※やまひだれの表記は部首の病だれ)
岡部史著
四六判並製・214ページ
1000円(税別)


翻訳家であり食文化研究家であり作家であり歌人でもある著者。1997年に子宮体癌と診断されるが紆余曲折の末、誤診と判明する。その後、2009年に再び子宮体癌を診断。その悪戦苦闘の闘病生活を短歌と文章で綴った一著。

*朝日新聞「患者を生きる」(2016/2/9より五回連載)
で紹介されました。

▼『からだにやさしい』
宿久理花子第一詩集
A5判変形並製・104ページ
1500円(税別)


血が、もりあがる。

他者と身体のはざまから自在に口語を呼び集め、手なずけ、嬉々と遊ばせ、疾走させ、鞭打つ。

のびやかな語りと不意に襲ってくる白熱(ラッシュ)、愛の不穏と、禽獣の眼のやさしさ。

生まれたての世界の皮膜に、なみなみとした言葉の地平をひらく、「ユリイカ」新鋭詩人の第一詩集。・・・君野隆久「帯文」より

第21回中原中也賞最終選考作品


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