えっ!!伊丹で、来年1月に
戦争準備の日米共同軍事演習が


■指揮所演習に自衛隊員2000名、米軍1000名が参加

「二度と海外にのりだす戦争はしない」―私達の国の憲法がしっかりと定めています。
しかし、私たちが働き暮らしている街、伊丹で来年一月に戦争準備の日米共同軍事演習が計画されているのです。

■シュミレーションといっても、実戦を想定したシナリオそのもの

指揮所演習と呼ばれるこの演習。自衛隊員2000名、米軍1000名が参加し、本番ながらに武装し、「作戦」を縦、「命令」を下すのです。
シュミレーションとはいえ、戦争準備の軍事演習が伊丹で行われようとしています。

■戦争法の強行成立で「戦争をしない」と決めた日本が戦争にのりだす国に

自民、自由、公明の強行採決によって成立させられた戦争法=新ガイドライン関連法は、アメリカがアジアで戦争を起こした時、日本がその戦争に参加するという法律です。

自衛隊は戦闘中の米軍に武器・弾薬を輸送する、米兵を送り込む、まさに戦争行為そのものです。日本は憲法9条を投げすて、海外の戦争にのりだす国になってしまいます。

戦争法が成立したもとでの伊丹での日米共同軍事演習、今後の日本の進路にとってもきわめて重大で危険内容をもつものです。

■伊丹で計画されている日米共同軍事演習=中部方面隊指揮所演習

アメリカ参謀本部作成の「米軍用語辞典」では、「指揮所演習(CPX)」を「指揮官、その参謀、通信部隊が参加して、司令部内あるいは司令部間で行う演習のこと」と定義しています。

では、伊丹ではどのような演習がおこなわれるのでしょうか。

司令部だけの演習ですから、戦車も動かなければ、完全武装の部隊もあらわれません。機関銃も大砲も火をふくこともなく、戦闘機も飛ばず、建物の中か、あるいは半地下式の野戦司令部を作ってその中でやるか、テントの中で行われます。

このように「平和的」に思える演習ですが、実際の戦争の場面でも、司令官や参謀にとっては、テントの中が戦場です。

兵隊は、実際に戦火を交える前線がまさに戦場ですが、司令官や参謀は、この第一線には立たず、テントの中で「作戦」を立案し、そこから「命令」を下すのです。

どのような戦闘をするかは、テントの中で決められます。ですから、指揮官や参謀にとっては、実際に兵器や部隊を動かさなくても同じ事なのです。

■地図上で部隊は戦争し、恐るべき淡白さで戦死者の数が飛び交う。

中心には、大きな地図がすえつけられ、そこには自分の指揮下の部隊の位置が書き込まれ、判明した限りの敵部隊も書き込まれます。

戦闘中の前線や移動中の部隊も表示され、演習参加の将校は実際の戦争と同じ「状況」に身を置きます。地図上で部隊は移動し、戦争をするのです。

そして、恐るべき淡白さでさまざまな「数字」が飛び交います。その「数字」は、弾薬の消費量であり、砲弾の命中率であり、そして戦死者の数なのです。

ここで行われるのとまったく同じパターンで、彼らは実際の戦争の時も体を動かし、「作戦」を立て、「命令」を下すことになるのです。

■日本をアメリカの戦争に足場にさせてはならない!

アメリカ軍と自衛隊がどのような「シナリオ」を作り上げているかが、問われなければなりませんが、その「想定」はまったく公表されていません。

しかし、新ガイドライン関連法案が強行成立した今、日本を防衛するシナリオはなくなり、アメリカが行う先制攻撃に日本が参戦するというシナリオになることは明らかです。

今年一月に行われた東部方面隊指揮所演習には、アメリカ軍約1000名、自衛隊員約2000名が参加し、そこでは負傷兵収容に民間病院を利用することや、道路、橋の修理に民間業者の協力を得るというシュミレーションがなされています。

まさに、新ガイドライン関連法案通りといえます。日本をアメリカの引き起こす戦争の足場にさせてはなりません。

(中部方面隊の日米軍事演習阻止連絡会準備会「ニュース」より)

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