ベーグルとの出会い、そして


 私がベーグルというパンに初めて出会ったのは、1987年8月のニューヨークでのことだった。42丁目のグランドセントラル駅のすぐ近くのコーヒーショップで朝食に食べた。少し前に知り合ったニューヨーク在住美術家の後藤氏から教えてもらったのである。「Bagel Toast!」と下手な英語で注文すると無事に出てきた(笑)。その時のショックは忘れられない。何という美味しいパンなんだ!日本のパンとは明らかに違う。ぎゅ〜っとめが詰まっていてずっしり重い。もちもちっとした食感が何ともいい。パン自体の味が、小麦粉の味が、実に美味しい。飾った味ではない。素朴なパン自体の味である。こんなパンがあったのだ。いいものを見つけた。日本に帰っても食べるぞ〜。そう思った。

 帰国した。ベーグルを買いにパン屋さんへ行った。が、しかし、どこのパン屋さんにもない(泣)。なぜなんだ。あんな美味しいパンなのに。それ以後、ベーグルを売っているパン屋さん探しが始まった。

 1994年7月、NIFTY SERVEに入りパソコン通信を始めた。1年経った1995年7月、ハンドルネームを「ベーグル」にした(笑)。主にビジネスマンフォーラムの関西の会議室でベーグルの情報発信・収集活動をしていた、と言えば格好いいかも知れないが、ただベーグルの話題を出していただけだったかも知れない。しかしここに大のベーグル好きの人がいたのである。ぽっぽさんである。当時はまだ少なかったベーグルを売っている店の情報や食べ方などを発言しあっていた。ベーグルオフを開催したりして普及活動をした結果、同会議室の他のメンバーもしだいにベーグルに関心を持ち始め、パン屋さんで見つけると会議室に書いて教えてくれるようになった。その頃から私のパソコン通信の発言のシグネチャーに「ベーグル普及委員会」という文字がつきだした。そういうものを作ろうかという意識が出来始めたのである。1995年頃といえば、アメリカでは健康志向と簡単にベーグルが焼ける新型の機械が売り出されたことでベーグルが大流行し始めた頃である。(そのはず)

 それ以後、現在でもその会議室では「ベーグル発見」の発言は続いている。また時々「ベーグル知ってます、好きです。」という人も現れてベーグル仲間はしだいに増えていった。

 1997年夏、ぽっぽさんが世話役&HP担当となってくれてベーグル普及委員会を正式旗揚げ、8月の終わり頃にインターネットにベーグルのホームページが出来た。9月にはNIFTY SERVEにベーグルパティオ開設、11月にはインターネットにベーグルメーリングリスト開設と世界中のベーグル仲間がネットワークを通して情報交換出来る環境が整った。

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