ベーグルについて


■ベーグルの語源
  もともとはオーストリアの言葉で”Beugal”(=馬のあぶみ)と呼ばれ
 ていたものが、ユダヤの人々のパンとなりイーデッシュ語(中東欧のユダヤ人や
 その移民が国際的に用いるドイツ方言)でリングorブレスレットという意味の
 Bagel・ベーグル(ベーゲルともいう)になった。

■ベーグルの歴史
  ベーグルと言えばニューヨーク。ニューヨーカー達の日常食に欠かせないパン
 となっていますが、もともとはユダヤの人々のパン。その起源、発祥については
 諸説あり、定かではありませんが、一説には1683年ウィーンのパン屋がポーラン
 ドのジョン-ソヴィエスキー王子に、トルコの侵略を阻止してくれたお礼に王子の
 乗る馬のあぶみの形をしたパンを献上したのが始まりだそうです。その後19世紀
 から20世紀にかけて東欧諸国のユダヤ人が各地に移住したことにより世界中に伝
 えられ、ニューヨークでは名物パンとまでになりました。

■ベーグルの特徴
  何と言ってもシコシコ、モチモチっとした噛みごたえのあるコシの強い生地が
 特徴。これは焼く前にゆでることにあります。発酵したパン生地を1〜2分間ゆ
 でるとパン生地内のガスが膨張してパンの生地も膨らみます。これをオーブンに
 入れて焼成しても、それ以上膨らみません。ゆでることでパンのボリュームを決
 めふんわり膨らむ代わりに、歯ごたえのあるパンになります。またゆでることに
 よりパン生地の表面が十分に水を吸収し、これを焼くと乾いて艶が出て、パリッ
 としたクラストとクラストカラーになります。しかし、その昔、なぜゆでるよう
 になったかはわかっていません。最近ではゆでる代わりにスチームオーブンで蒸
 しながら焼いているところも多いようです。
  ニューヨーカーに受けているもう一つの特徴は、油やバター、卵などを使用し
 ていないため、ノンファットでヘルシーだということ。ベーグル独特のコシとモ
 チモチとした食感を出すために使っている、粘り気が出るグルテンを多く含んだ
 小麦粉は、でんぷん質が少なく、これもダイエットにいいといわれる理由です。
 ただし日本では油が入っているものが多いようです。

■ベーグルの食べ方
  最もポピュラーな食べ方は、クリームチーズとLoxといわれるスモークサー
 モンをはさんだもの。ユダヤ人の日曜日の朝食の定番です。クリームチーズにオ
 ニオン・ガーリック・ハーブなどを混ぜたものを塗って(はさんで)食べるのが
 基本のようですが、ハム・ローストビーフ・チキン・ツナ・野菜など好みのフィ
 リングをはさんだり、シンプルにバターと蜂蜜だけでもおいしく、アイデア次第。
 食事としてだけではなく、おやつとしても食べられるようです。
  ポイントはベーグルを軽くトーストすること。横半分にスライスし、予熱した
 オーブントースターで約1分、焦げ目がつくかつかないかくらいにトーストする
 と 皮はカリッで中はモチモチ、ベーグルの特徴が生きてきます。

■ベーグルの保存方法
  ビニール袋に入れしっかりと口を閉じ、2〜3日なら冷蔵庫で、それ以上の場
 合は冷凍庫で保存。半分にスライスしてから冷凍すると、解凍せずそのままオー
 ブンでトーストできます。
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