TRPGとは


 TRPGとはTabletalkRolePlayingGameの略称です。
 身も蓋もない訳し方をすると、「ごっこあそび」なんですが、それだけではありません。
 よく言われる説明では、役を演じる、役になりきる遊びと言われます。 Role(役)をPlaying(遊ぶ)するということです。 今はコンピューターゲーム機でRPGがあふれかえっていますが、それの元になったものです。
 もっとも、いまのRPGの定義は、敵をぶちのめして、レベルを上げて、イベントこなして、 ラスボス倒して、はいクリア、等という物に成り下がりかけている気がとってもするのですが。
 それはさておき、
 「ままごと」を覚えていますか?君はお母さん、私はお父さん、君がお兄さんでというように、 それぞれが役を受け持ち、台本もなしに演じていたでしょう。
 ヒーローごっこの方がもっと近いかもしれませんね。レッド、イエロー、ピンク、悪の帝王、戦闘員Aなど。
 でも、空き地でジャイアンが威張ってたら、公正じゃないですね。 「うえーん、ドラ〇もーん!」チャチャチャチャン、「TRPGしすてむぅ!」
・・・・・失礼。
 一つ一つの行動を公正に定めて、その上で演じるのがTRPGな訳です。
 コンピューターゲーム機用RPGは、ストーリー、イベント、その他のキャラなどはゲームソフトの中に入っていて、 私たちはそれをこなしていきますが、TRPGではそれを、ゲームマスター(GM)という役割の人が一人で担当します。
GM「ここに罠をはって、ここで爆発。出てくるドラゴンのセリフがー」
 また、コンピューターRPGではプレイヤーは一人でたくさんのキャラクターを操りますが、TRPGでは基本的に 1プレイヤーにつき1キャラクターです。2から6人のプレイヤーが、ゲームマスターの用意した 世界設定、シナリオ展開を遊ぶわけです。
GM「というわけで、ドラゴンが姫をさらっていくのだが」
P1「待ていと叫んで追いかけるっ!」
P2「うわー、こいつを止めるよ!」
P3「じゃオレは足止めの魔法をドラゴンに撃つぞ」

 もちろん、全ての行動が成功するわけはありませんから、成功するかどうかをある方法で 判定しなければいけません。コンピューターRPGではそのへんをコンピューターがやってくれますが、 TRPGでは多くの場合、最単純型乱数発生装置としてダイスを使用します。これの正六面体型のものが、 いわゆるサイコロで、もっとも手に入れやすいためもあり、もっとも使用頻度が高くなっています。 ダイスには6面の他に4、8、10、12、20はては100なんてのもあり、それぞれはD4、D8、D10・・・のように表記します。 ただのDはふつう6面ダイスを指し、2Dとはサイコロ二つの値の和です。
P1「敏捷の値は・・2D足して、11!」
P2「こっちは12だ」

GM「じゃあ君は止められていて、そっちは魔法をどうぞ」
P3「魔法力は2D足して・・・行け!14だ!」
GM「2D足して・・・ふん、その程度かね」
 どのダイスをいくつ振るか、あるいはどう計算するかはそれぞれのTRPGの個性というわけです。
 ここで重要なことは、TRPGでは敵を虐殺して経験値を稼ぐものでは無いということです。 コンピューターRPGのように何百回と戦闘なんかしてられませんからね。 たとえば、とあるスパイが一人の敵にも見つかることなく敵の極秘情報を取ってくれば、十分「経験」と言えるでしょう。 ミッション達成の経験値で、何かをやり遂げた証として成長するわけです。ピンとこない人はドラクエ4の 第一章エンディングでライアンが王様に経験値をもらったのを思い出して下さい。
GM「では、めでたくドラゴンとの間に和解が成立したわけだ」
P2「主に説得は僕だったんだよ」
GM「そうだね、じゃ君は経験値1500。残りのみんなは1000ね」
 夢織の私見を言わせてもらいますと、TRPGのいいところは選択肢が無限にあるところでしょう。夢織がGMをやったときに、 あるプレイヤーが敵の大ボスの服をひん剥いて、大ボスが逃げ出した事があります。笑いましたとも。 GMがシナリオを作ると言ってもその通りに行くとは限りません。むしろ、予定が崩れる事の方が多いし、 その方がおもしろくなってしまう事もあります。夢織はそれでいいと思っています。
 例の話では、GMはドラゴンと戦う話を考えていたのかもしれません。 でも平和主義者の僧侶を演じるP2がドラゴンと話し合うと言い出して、こんな結末になったのかもしれません。 それがTRPGらしさでもあり、GMの楽しみだと思っています。
 もっとも、TRPGに関しては、様々な人が様々な考えを持っていますから、これは一例だと思って下さいね。

 これ以上TRPGとは何かを語るのはあまり意味がありません。あとは見て、やってみることでしょう。 初めての人には富士見ドラゴンブックスさんのMAGIUSシステムをおすすめします。 有名作品がこのシステムでかなりTRPG化されています。ほかにはロードス島戦記RPGや、 「日本で最も遊ばれているRPG」(と言われますし少なくとも夢織はそう思っています) ソードワールドRPGなどを夢織はおすすめします。プレイの仕方は、リプレイを参考にして下さい。 リプレイとは、プレイの様子を読み物風にまとめた物で、やり方がよくわかります。

 では、あなたがTRPGを好きになってくれることを願って・・・
夢織


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