扉を破る轟音 | |
あやめ: | しまった・・・!誰もいない・・・。気配を悟られたか・・・。 人質は・・・?長曽我部さん、大河原さんは・・・? |
叉丹: | (声のみ)フフフフフ・・・、ハハハハハ・・・・! 人質は無事だ・・・。猿ぐつわをかませて、放送室の隅に転がしてある。 藤枝あやめ・・・、悟ったか・・・。 お前たちの振りかざす正義など、巨大な悪の前にはいかに無力であるかを!! |
あやめ: | 葵叉丹・・・、姿を見せなさい・・・! |
叉丹: | 見ているがいい!我らは必ず成功する・・・。 ここは、ひとまず・・・、さらばだ!いずれまた、まみえることもあろう! 楽しみにしているぞ・・・、ハハハハ・・・・ ハハハ・・・、ハハハハハハ・・・・・・・・・・!!! |
あやめ: | なんてこと、また取り逃がすなんて・・・。 |
さくら: | あやめさん・・・!(近づいてきて)みんなは、みんなは無事ですか・・・!? |
あやめ: | あ、さくらさん。ええ、そこ、そこの隅に、すぐ助けましょう。 |
さくら: | ええ、長曽我部さん・・・、大河原さん・・・。 |
長曽我部: | ぶはあっ!・・・はあ・・・、ありがとう・・・!やっと・・・、やっと、来てくれましたね! あやめさん・・・! |
あやめ: | ごめんなさい・・・、遅くなって・・・。 |
さくら: | 大河原さん・・・。 |
大河原: | あ・・・、ああ・・・。 |
長曽我部: | あ、さくらさんまで・・・。どうして女優のさくらさんが・・・? |
さくら: | あやめさんと相談して・・・、あたしたち、武道の達人が多いし、 それに、女だから、もし見つかっても油断するんじゃないかって・・・。 |
長曽我部: | 私たち・・・!? |
さくら: | ええ、大帝国劇場、花組のみんなです。もうすぐ来ますよ。 |
長曽我部: | そう・・・。ありがとう・・・!みんな、大変な危険を冒してまで・・・。 |
あやめ: | 大河原さん・・・?どこへ? |
大河原: | 調整室・・・。放送・・・放送を続けなければ・・・。 |
長曽我部: | そうです・・・。あやめさん。私たちには使命が、正義の電波を送るという使命が・・・。 黒之巣会などに負けていられません。奴らが流した悪の電波・・・、悪の影響力を払拭し、 (背景に、檄!帝国華撃団ピアノ編曲演奏が重なりつつある) あの、私たちの有楽町帝撃通信局を・・・! |
あやめ: | 長曽我部さん・・・。 |
さくら: | あたしもお手伝いします・・・!やりましょう!有楽町帝撃通信局を! |
あやめ: | 私が・・・戦闘部隊帝国華撃団の副司令であることを・・・。 |
長曽我部: | 知っています・・・。叉丹が言っていましたから・・・。 |
あやめ: | いいんですか・・・、それでも・・・・。 |
長曽我部: | だって、二人でやって来たことでしょう・・・。これからだって、二人でやっていく・・・。 いいじゃないですか、それで、それだけで十分だ・・・。 |
音楽、次第に大きくなり、終了の音楽へ続いていく。 | |
あやめ: | 騙していたんですよ・・・。あなたを・・・。 |
長曽我部: | ええ、見事に騙されました・・・。小気味よくね・・・。 でも、ここではいつものあやめさん。明るくて、知的で、そして美しいあやめさんだ・・・。 |
あやめ: | 長曽我部さん・・・。 |
長曽我部: | あやめさん・・・。 |
あやめ: | 長曽我部さん・・・! |
長曽我部: | あやめさん・・・! |
残念にも入る検閲音 | |
大河原: | もう時間になってしまった。長曽我部くん、来週に向けての挨拶を。 |
長曽我部: | は、はい・・・。それでは。来週は、普段通りの放送をお送りいたします。 ね、あやめさん。 |
あやめ: | はい、楽しい放送を、ね。 |
長曽我部: | そうですとも・・・、それでは皆さん、また来週、 |
あやめ: 長曽我部: |
お耳にかかりましょう・・・! |
さくら: | な・・・、長曽我部さん・・・。あーああ、倒れちゃった・・・。 |
あやめ: | よっぽど気を張っていたのね・・・。いいわ、寝かせといて上げましょ。 |
さくら: | そうですね。でも・・・、可愛い寝顔・・・。 |