紅蘭: | さーて、大神はんがトイレに行ってる今のうちに、これを聞こっか。 |
さくら: | 紅蘭、さっきは許してあげるって言ってたでしょう。 |
紅蘭: | だから大神はんがトイレに行ってる間に聞くんやないの。 大体、毒食わば皿までっちゅうやろ。うちはこのときにおらんかったしな。 |
さくら: | もう・・・、それを言うなら鬼の居ぬ間に洗濯じゃないかしら。 |
紅蘭: | ほー、さくらはん。そりゃ大神はんが鬼ちゅうことか?(ニヤリ) |
さくら: | あ、そういうわけじゃ・・・・・・。(汗) |
サクラ大戦帝撃通信局Fromお台場、第25話より
BGM、ほのぼの帝劇生活 解説者:
長く苦楽を共にした仲間のことを、世に、同じ釜の飯を食った仲、と申します。
帝国華撃団花組、少女歌劇団としての俳優の顔と、戦闘部隊としての戦士の顔。
二つの顔を持つ彼女たちにしても、普段は極普通。うら若き年頃の乙女たちに他なりません。
思い出の有楽町帝撃通信局。今宵は、そんな彼女たちの少女としての顔に近づくべく、
大神少尉と共に、大帝国劇場の地下に向かうと致しましょう。地下に響く足音 大神:
はあ・・・、米田司令に今日の戦闘結果も報告したし、シャワーでも浴びてさっぱりしようかなっ! 更衣室の戸を開ける音
中から微かに聞こえてくる笑い声と水音大神:
あれ?誰かいるのか? アイリス:
(強めの水音)うわっ!つめたい! カンナ:
ははははっ・・・・・ アイリス:
もう、カンナのばかぁ! カンナ:
へへ、何言ってんだい。水かぶったぐらいで大騒ぎしてんじゃねぇよ。
そんなこっちゃ、あたいみたいに大きくなれねぇぞ、アイリス。さくら:
カンナさん!あたしにもかかりましたよ!もう・・・、いきなり冷たい水をかけるなんて・・・。 マリア:
カンナ、やめなさい。子供じゃないんだから。 アイリス:
アイリス子供じゃないもんー! カンナ:
あーあーあー、わあったわあったって。な、大きくなるってのはな、身長だけじゃないんだ。
(そのまま続くカンナとアイリスの口論に大神の苦悶が重なる) 大神:
っうわっ・・・!しまった・・・!花組のみんながシャワーに入ってる・・・っ。
ここはひとまず退散・・・。まてよ・・・、今なら気づかれていない。ちょっとぐらいは・・・、仲間なんだし・・・。
何を言っているんだ大神一郎・・・!こんな所をみんなに見つかったら、隊長としての威厳も何もないぞ・・・!
しかし・・・、いや・・・、いかん・・・、身体がかってに・・・。アイリス:
なにいってるのさあ。 カンナ:
あたいみたいにナイスバディになりたくねぇのか。 アイリス:
(判別不能ながら、だだをこねているらしい) カンナ:
あー、なんてこと言うんだ。 さくら:
もう、二人ともやめて下さい・・・。 (再び笑い声が響く。大神の苦悶が重なる)
(四人揃って)さくら:
すみませんマリアさん。ちょっとヘアブラシを忘れちゃって、貸してもらえませんか? マリア:
ええ、いいわよ、はい。 さくら:
ありがとうございます。 カンナ:
へぇー、マリアもヘアブラシなんか持ってたのか。 マリア:
当たり前でしょう。髪をとかすのに必要なんだから。 カンナ:
ふーん。 アイリス:
カ、ン、ナぁー。 カンナ:
なんだよ。 アイリス:
コロンかしてー。 カンナ:
コロンだぁー? アイリス:
うんっ! カンナ:
なんだそれ?あー、香水だな。 アイリス:
うんっ。 カンナ:
あたいはそーいったの持ってないんだ。マリアに借りな。 マリア:
香水なんてあなたにはまだ早いわよ、アイリス。 アイリス:
えー!?でもねアイリス、ママがつけてたみたいな香水つけるんだもーん。 さくら:
ふふっ、それは、アイリスがもうちょっと大人になってからね。 アイリス:
えー、つまんないなー。 さくら:
あ、それじゃ、あたしお先に上がりますね。 シャワールームの扉の開く音 大神:
うわーっ、しまった・・・!急いで部屋を出ないと・・・。(ガタッと物音を立ててしまう) さくら:
はっ!?何かしら・・・、今の音・・・! マリア:
人よ、さくら。隣の部屋に誰かいるわ。 カンナ:
なんだとぉっ!?覗きか!誰だ一体! 大神:
し、しまったあぁ・・・、ええい・・・、こうなれば・・・・・・・、
にゃああ・・・にゃあお・・・・さくら:
な・・・、なあんだ。猫か・・・。マリアさん、猫でしたよ。 大神:
はあ・・・・・・・。 アイリス:
ね、ねこさん?ははっ、アイリス、いってみてくるー。(何かを動かす音)
あれぇ・・・、ねこさんいない・・・、う、うわー!お、おにいちゃん!
な、なんで、こんなところにいるの!?さくら:
お兄ちゃん?お、大神さん!? マリア:
隊長? カンナ:
隊長・・・。 さくら:
(うわずった声で)お、おオがみサン・・・?ナ、なンで、そこに、いるんですか・・・? 大神:
(わざとらしく明るい声で)
い、いやあっ!みんなといっしょにひとっぷろ浴びようかと思って・・・。
だめかな・・・?さくら:
あは・・・・・・・・・っ、えエぇ、いいですよ。では、ごいっしょに・・・・、 大神:
ええ!? さくら:
(つめたーい声で)なーんて、冗談ですよ。大神さん!! アイリス:
おにいちゃん!! マリア:
大神少尉・・・・・・・・・・・。 カンナ:
そんなわけ・・・・・、 ない
でしょ
!!!!!! だろ でしょう でしょっ
幾重にも炸裂し、こだまする水音 大神:
(絶叫)ご、ごめんみんなぁっっ!ゆるしてくれぇっっ!! 解説者:
かつて、江戸の銭湯、公衆浴場では男女混浴であったと言われておりますが、
しかし、この太正のご時世では許されるわけもなく。
それはさておきまして、帝撃花組の隊長ともあろうお人が、のぞきですかぁ?
いやあ、若気の至りとでももうしましょうか、まだまだ青いですなあ、大神一郎。大神の運命に同情するかのように、音楽
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