さらば愛しき人々
ラスト歌謡ショウ「新愛ゆえに」後伝SS


 この世の終わりを見たような顔だった。
 蒸気電話を持つ手は微かに、だが否定しようがないほどに震えている。

「……間違いないのね、マリア」

 受話器の向こうへ尋ねるかえでの声は、かろうじて音になったという程度のかすれたものだった。

「……そう、わかったわ。
 このことは絶対に他言無用にしてちょうだい。
 帝国華撃団の中であっても、それに関わった花組の面々以外には決して知られないように。
 ……ええそう、夢組や月組であっても例外ではないわ。
 そうね、さくらは六破星降魔陣のときと同様に、トランス状態から生還したということにするの。
 いいわね、特にアイリスが何気なく口にしてしまうことを防いで」

 蒸気の噴き出し音とともに会話が終わった。

「かえでくん……」

 待ちきれなかったように尋ねる米田の声は、絶望に備えるように低く低く抑えられていた。

「米田さん、暗闇博士の人造人間を倒すにあたっては、一度モンスターに殺されたさくらが、アイリスを中心とする花組の霊力によって蘇ったそうです」
「……!!」

 これほどまでに驚愕した米田の顔を、かえでは見た覚えがなかった。
 六十年分もの後悔を一瞬にして積み重ねた絶望じみた、途方もない悔恨に彩られた驚愕だった。

「……そうか」

 九割九分までが溜息で占められた声を吐いた米田は、乾いた喉を少しでも湿らせようとして唾を飲み込んだ。

「先ほどの指示でいい。
 あとは、手遅れかも知れんが、打てるだけの手は打ってくれ、かえでくん」
「……はい」

 顔を上げた米田の顔は、楽隠居のそれではなく、元陸軍中将にして帝国華撃団司令のものだった。







 暗闇博士が生み出した人造人間たちの襲撃を退けた帝劇は、かつての傑作「愛ゆえに」のリバイバル公演「新・愛ゆえに」で満員御礼が続いていた。
 兄を失い、それでもなおオンドレとの愛を貫いて朗々と主題歌を歌い上げるクレモンティーヌが、まさか舞台の外で死んでいたなどと思う観客は一人もいないだろう。
 人質となった親子を助けるために武器を手放して、降魔細胞を有するモンスターが振るう剣の前に、さくらは一度確かに死んだ。
 しかし、愛ゆえに生まれて愛ゆえに生きるという今唱っている歌のとおり、さくらを失いたくないと願った花組全員の霊力により黄泉返って、今のさくらの命があるのだ。
 スポットライトを浴びて輝くさくらの顔に、死の影を見ることはできない。

 しかし、それを観客席の最後列、立ち見席から眺める大神の顔には、拭いきれない影があった。




「邪魔するぜ、大神」

 演目終了後に書庫で本を積み重ねていた大神に、意外な声が掛けられた。

「……司令」

 ではない。
 現在は大神自身が帝国華撃団の司令長官なのだ。
 だが、呼びかけた米田の声は、大神にとって紛うことなく帝国華撃団司令の声だった。

 しかし珍しいことだ。
 大神に支配人と司令の肩書きを譲ってから、米田自身が帝劇の客席に来ることはしばしばあったが、帝撃の施設内に入ってくることはごく稀になっていた。
 いつまでも自分が関わっていては大神のためにならないという判断である。
 だが今は違う。
 単に書庫に寄っただけで、これほどまでに威圧感を漂わせているはずがない。
 明確な要件を持って来たことは明白であった。

「何か御用でしょうか、司令」

 圧倒された大神は、米田を呼ぶのにかつての肩書きを使わずにはいられなかった。

「何を読んでいやがる、大神」

 その大神に、米田は容赦なく切り込んだ。
 大神が手にしている書物に、はっきりと見覚えがあったからだ。
 この書庫には帝劇の舞台の参考となる文学作品から、百科事典、紅茶の入れ方のような実用書まで実に雑多な本が揃っているが、その中には通常の書店で取り扱うはずのないものも含まれているのだ。
 例えば、天海が関ヶ原で脇侍を操ったことを示す古文書であったり、今大神が手にしている、魔法陣が表紙に金箔で押された魔術書であったりする。

「答えねえなら俺が言ってやる。
 おめえ、反魂の術を調べていやがったな」
「……はい」

 言い逃れが出来るなどとは最初から思っていなかった大神は、わずかの逡巡の後に米田の目を見据えて頷いた。

「馬鹿なことを調べるもんじゃねえ。
 おめえは京極慶吾にでもなろうってのか」
「違います、反魂の術をそのまま使うつもりはありません」
「同じことだ」
「いいえ、違います。
 反魂の術では魂が変質して術者の思い通りに操られる存在になってしまいますが、今度のさくらくんはそのようなことはありませんでした。
 でも、今回の蘇生は奇跡のようなものでした。
 奇跡では困るんです。
 次にまた同じことが必要になったとき、反魂の術の原理を調べて、その欠点を克服して、確実に蘇らせることができるようにするんです」
「ふっざけんなああっ!!」

 怒声が耳を貫いたときには、大神の身体は椅子ごと倒れ込んでいた。
 防御する暇もなく、米田の鉄拳が大神の顔面に叩き込まれたのだ。

「なんでおめえは、あのときの山崎と同じ目をしてやがるんだ!」

 大神の手から落ちた魔術書がぱらぱらとめくれ、裏表紙に書かれてあったかつての所有者の名が露わになった。

――太正五年九月四日、山崎真之介――

 その名が、かつて自分たちの前に立ちはだかった葵叉丹という男の真の名だということを、大神は思い出させられていた。

「あの馬鹿野郎がその本を入手して反魂の術を調べるときになんて言いやがったと思う。
 これがわかれば、対降魔部隊の誰かが死んでも俺が蘇らせてやることができるってほざいたんだよ。
 そのあげくがあの天海の復活だ。
 自分がどれほどふざけたことを言っているのか、ちったあわかったか、この大馬鹿野郎!」
「ふざけてなんかいません……!」

 頭がぐらついていたが、その叱咤を承服することが出来ず、大神は意地と根性で身体を動かして立ち上がった。

「俺は恐ろしいんです。
 いや、ずっとずっと恐ろしかった。
 上野公園で初めてみんなを指揮したあのときから、何か一つ間違えてしまったら、何か一歩遅れたら……、いつ彼女たちの誰かを失ってしまうかもわからない。
 そんな恐怖と、ずっと背中合わせに戦ってきたんです……!」

 賢人機関で常勝将軍とまで言われる当代に冠絶する英雄の、栄光の道の影にありつづけた苦悩が、怒りに似た衝動とともに吐露された。

「失敗を許さない組織は腐敗する。
 米田司令、あなたがそう仰った……!
 俺はいつか失敗する……そして現に俺は今回、失敗したんです。
 銀座に人造人間たちが現れていたんだから、花組の面々に単独行動は絶対に避けさせなければならなかった!
 さくらくんに、霊剣荒鷹の常時携帯も命ずることなく、一人で行動させてしまったあげくがあの失態です!
 俺は、永遠に取り返しのつかない失敗を犯してしまった……。
 だがそれを、取り返すことができたんです!」

 魔術書を拾い上げ、所有者の名前と一瞬向き合ってから、握りしめるように頁を閉じた。

「今回はよかった。
 だが次があったとき、必ず出来るとは限らない。
 だけど葵叉丹や京極慶吾は反魂の術を確実にこなしました。
 それがあれば俺はみんなを失わなくても済む。
 花組の隊長として戦っていく間、俺は彼らの力が欲しいと何度も思いました。
 でも反魂の術の危険性も教えられていたから諦めていました。
 しかし今、やっとそれを克服できる道が見えたんです。
 今度の花組のみんなのように、愛を以てすればみんなを喪わずに蘇らせることができる。
 俺はこの道を諦めたくはない。
 俺は、みんなを喪いたくない……!」

 嘆いたのか、それとも祈ったのか。
 米田に向かって告げるのではなく、自分に叩きつけるようになった言葉から敬語が消し飛んだ。

「忘れたとは言わせない……俺は忘れていない。
 あやめさんを喪ったあのときのことを!
 俺はもう、誰も喪いたくない!」

 その言葉は、拳を叩きつけるよりもなお米田を揺さぶった。
 忘れているはずがない。
 忘れようはずもない。
 忘れていいはずがない。

 だが、そんなことは、とうにわかりきっている。
 今の大神の叫びなど、言われなくてもわかっている。
 その叫びは、かつて幾度と無く米田自身の内から沸き上がったことのある叫びなのだから。

 激した大神を諭す時間をとるために、米田は大きく溜息をついてから、一転して静かな口調で話し始めた。

「……なあ、大神。
 さくらを呼び戻したのは、間違いなく愛なんだろう。
 アイリスが中心にして、花組みんなの愛がさくらを黄泉から呼び戻したんだろう」

 そのことはおそらく間違い有るまい。
 花組の面々は、自らの霊力、生命力を限界まで振り絞って奇跡を起こした。
 誰もが、少なくとも十年は寿命を縮めたことだろう。
 その行為を、自らの駒を揃えるために用いる反魂の術と同列に扱うのは酷かも知れない。
 
「……だがな」

 米田の瞳の奥に込められた深淵極まる色に、大神はひるんだ。

「答えろ、大神。
 俺が朝鮮で、満州で死なせたやつらには、あいつらを愛する者がいなかったのか」

 それは、奇妙な問いだった。
 日清日露の戦場で米田が活躍したことくらい、大神は帝撃着任前から知っている。
 その活躍として称えられる戦果の影で、それでも助けることが出来ずに多くの者を死なせたことを米田が悔やみ続けていることも。
 彼らの中には今の大神と同い年くらいの者もいただろう。
 もっと年上で、妻や子供を持った者もいただろう。
 当たり前だ、父母にせよ、兄弟姉妹にせよ、妻子にせよ、彼らを愛する者がいなかったはずはない。
 当たり前の答えしかないはずのその問いは、しかし、大神の胸に深く切り込んで、何故か、先ほどの叫びを後悔させた。

「一馬には、愛するものがなかったとでもいうのか」

 帝国陸軍対降魔部隊において米田と肩を並べて戦い、魔神器を使用して逝去した真宮寺一馬大佐。
 彼には母がいて、妻がいて、娘がいた。
 その娘が、どれほどまでに父を愛していたのか、大神は嫌と言うほど知っている。
 父が二度死んだときの、さくらの嘆きを決して忘れまい。

「ああそうだ、その通りだ。
 忘れたとは言わせねえ、大神。
 おめえも俺も、あやめくんを愛していなかったとでもいうのか!」

 大神は、打ちのめされた。
 それは途方もない悔恨だった。
 あの赤き月の夜に味わった絶望よりも深い、感じてはならない後悔だった。
 あのとき何かが違っていれば、あやめを失わずに済んだのにと思ったことは何度もある。
 それはもはや終わったことであり、取り返しが付かないことだけど、後悔せずにはいられなかった。
 だが今覚えたのは、そんなものとは訳が違う。

「そうだ、おめえの言っていることはそういうことだ。
 愛があれば蘇ることができるなど、そんなことがまかり通ってしまったら、
 死んでいった全ての奴らには、捧げる愛が足りなかったと言っているんだ。おめえ自身が!」

 愛していた、憧れていた、失いたくないと願っていた。
 どれほど思ったか、どれほど願ったか、どれほど悲しんだか。
 それなのに、自分にはあのときあやめを蘇らせることができなかった。
 それでは、
 あのとき打ちのめされて流した涙も、月に向かって叫んだ慟哭も、そんな思いなど、たかがしれたものだったのだと、自分が自分に突きつけていた。

「あ……あああ……!!」

 大神は眩暈を覚えてその場に膝を突いた。
 それはまるで、失ってきた者たちへの裏切りだ。
 貴方への愛が足りていませんでしたなどとどうして言えようか。
 それなのに、自分にとって貴方たちは、取るに足らない存在だったと言ってしまっていた。

 そしてその事実は、たくさんの人々を殺してきたと言う米田には、何千倍にも重くのしかかっているに違いなかった。
 途方もない冒涜だ。
 人が生き返ることができるとわかったときの、米田の絶望と悔恨がいかばかりか、大神の想像を絶していた。

 膝を突いた勢いのまま顔面から床に倒れそうになった大神は、米田に襟首を掴んで引き起こされた。

「そして、大神、おめえ自身にもだ」
「……俺、自身ですか?」
「ああ、ただひたすらに、失敗したら生き返らせることだけを考えていて、それで何ができる。
 失敗したときのことばかり考えて、死んだら何が何でも蘇らせる……、そんなものは努力じゃねえ。
 生きている奴は死にたくないから必死になって努力して戦うんだよ。
 それなのに、死んでも生き返るなんてことになってしまったら、そいつは命を諦めることと同じじゃねえか」

 そうか。
 わかっていたはずだった。
 みんなが死んでも生き返るならば、必死になって戦うこともない。
 命を失ってもまた戦えると思ってしまう。
 瀕死でも助けようとせず、生き残るために全力を尽くさない。
 死んでも構わないと思ってしまうことは、確かに命を諦めることに等しい。
 そんなものが、自分の命も大切に出来ないものが、人々を、帝都を守るなどお笑い種だ。
 そんなものは、舞台と部隊に命を賭ける帝国華撃団花組の隊員のあるべき姿ではない。
 ただの、駒ではないか。
 それでは、山崎を使い捨てた京極と、何一つ変わらない。

「取り返しがつかないから人間なんだ。
 取り返しがついたら、そいつが生きてきたこと、死ぬ覚悟をもってしたことを、そいつが選択し、そいつが生きてきたことを、全部間違いだったと否定してしまうんだよ!
 だから山崎の奴は、帝都の敵になっちまっても、一馬を蘇らせなかったんだと俺は信じる……」

 そうだ。
 葵叉丹は天海僧正を蘇らせた。
 それだけの力があるのなら、かつての戦友であった真宮寺一馬を蘇らせて自分の配下にすることは出来たはずだ。
 現に京極慶吾はそうしている。
 それでも葵叉丹は、いや、山崎真之介は、かつての戦友が命を賭けて戦ったその人生を否定できなかったのだ。

 自分がもう少しで、葵叉丹さえ踏み込まなかった世界に踏み込んでいたことを、大神はようやく理解した。
 命の誘惑に、抗いきれなくなるところだった……。

 そう、思い出した言葉がある。
 あのときは確か、隊長失格の烙印を押されたときだった。
 行動を悔いた自分に、あやめが言った言葉だ。

「何が正しいかなんて、きっと誰にもわからないこと……。
 大切なのは、それがどんな結果になったとしても後悔しないように、常に努力し続けること……」

 とうに、教えられていたことだった。
 もはや、後悔はすまい。
 前を向き、後悔しないように、常に努力し続けよう。

「長官、ありがとうございました」

 ふらついていた二本の脚をすっくと伸ばし、大神はもう大丈夫だと言う代わりに一礼した。
 米田は見定めるような視線のまま、大神の襟から手を離す。
 それから大神は、今一度深々と頭を下げた。

「帝国華撃団司令としてのこの失態、申し訳ございませんでした」

 それは、失敗してしまったことと、ありえてはならないことを起こしてしまったことへの謝罪だった。
 大神の瞳をもう一度睨み付けて、米田はフッと笑った。

「そうだ、その目でいい。
 忘れていたことを、思い出したようだな」

 全てを取り返そうと後ろを向いた目ではなく、粉骨砕身の覚悟でと前を向いて言い続けた男の目が戻ってきていた。
 それでなくては、帝国華撃団司令を任せた甲斐がない。
 ただ、これだけは言って置かねばなるまいと米田は思う。

「今回の件は無かったものと思え。
 外部に対してだけじゃねえ、帝撃の他の組に対してもだ」
「月組や夢組にもですか」
「ああ。
 こんなことがあったと知られれば、お偉いさんが、家族を蘇らせたくて花組を引っ張り出しかねん」

 確かにそうだ。
 大神は今さらながら、かえでからマリアに伝えられた指示の意味がわかった。
 花組を守るためだったのだ。
 花組に人を蘇らせることができるとわかれば、彼女たちの命を削ってでもそれを実行させようとする者が必ず現れるだろう。
 愛ゆえの奇跡であるということなど考慮せず、ただ、蘇らせることができたという事実に固執して。

 きっと、既にこの事実は賢人機関の知るところになっているだろう。
 帝撃はあくまで賢人機関の手のひらの上で動いていることを、大神はこの二年でよく思い知らされていた。
 その中には、DS社と組んだあの田沼のような者もいる。
 命の誘惑に取り憑かれた者が、帝撃に狙いを定めることになるかもしれない。
 そのときは、帝国華撃団司令として、花組を守るために彼らと戦うまでだ。

 大神のその覚悟を見て取った米田は、満足げに頷いた。

「あれは奇跡だった。
 それも、もう二度と起きない奇跡だ。
 いいな、おまえら」

 そう言うと米田は、いつの間に近づいていた廊下への扉を唐突に開けた。
 大神も今さらながらその気配に気付く。
 当然その向こうには、

「うわあああああっ」

 扉に張り付いていた花組の面々がいた。

「みんな、どのあたりから聞いていたのか……」
「え、えーっと、はい。
 上野公園で私たちの指揮をとってからというところから……」

 ばつが悪そうに白状するさくらの答えを聞いて、大神は顔から火がでるほど恥ずかしくなった。
 物凄くこっ恥ずかしい言葉を連発していたことに、今さらながら大変後悔する。
 その大神に、さくらが、そして皆が微笑んだ。

「大神さん、私はもう二度とあんな不覚はとりません。
 三途の川から帰ってくることよりも、行かずに済むことを考えましょう」
「そうそう、生き返る準備をするより、生きて帰るようにしようぜ隊長」
「まったくですわ、敗北の準備をするよりも美しく勝ってこそ花組でしょう」
「司令、私たちも、もう二度とあんな思いはしたくありませんよ」
「うん、アイリスもう二度とあんなに悲しいの嫌だよ」
「これが最後や。同じ失敗は二度やらん。それでええやろ」
「隊長……、隊長が命を弄ばないでくれて、よかった……」

 その並ぶ顔をみて、大神はつくづく自分が間違えていたと思う。
 失ってはならないどころではない。
 この笑顔を、曇らせることすらやってはいけなかったのだ。

「ああ、ありがとうみんな。
 帝国華撃団花組はもう負けない。
 二度と負けない。
 誰一人、もう二度と死なせないぞ!」
『はい!』

 輝かしく唱和する声の中、大神は、
 かつて失った憧れの人に、心の中で、今一度、最後の別れを告げた。
 




初出 平成十八年八月二十二日 sakurawars.NETにてアップ




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