闇の救世主



闇の救世主




 珍しい逸材、と呼べるだろう。
 人の身であれほどのものは確かに珍しい。

 今少し、彼と語り合う時間があれば、
 今少し、私に残された時間があれば、

 いや、諦めるにはまだ早い。
 彼に託す、手はある。

 帝都が、戻るまで。



塵都氏画
平成十五年初春



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