このページは、「医者から見た患者像」や「日頃から私が思っていること」を気の向くままに綴ったものです。みなさんにとっては失礼な表現や内容もあるかと思いますが、心を広くして、大目に見てやって下さい。
このホームページは検査を少しでも楽に受ける方法を考える場であり、私の病院で検査を受ければ非常に楽に検査ができるという誤解をしないようにしていただきたい。しんどいという気持ちは「主観」であり、人によってかなりの個人差があります。鎮静剤を使わない限り、やはり苦しい検査には違いはないのですが、気持ちの持ちようによって「主観」はかなり変わってくる可能性があり、そういった意識改革を私はしていきたいと思っているのです。よろしくおねがいします。
世の中に胃カメラが普及してきて、非常に早期の癌が発見・治療されるようになったというのに、検査をいやがる人は多い。患者さんの間に、胃カメラが苦しいという先入観がこびり付きすぎているような気がする。確かに数十年前の検査は大変だっただろう。しかし、技術革新が進み、現在の胃カメラの性能は格段によくなっている。技術の進歩に人々の知識が追いついていないのかもしれない。先入観があるから、機械を前に体が緊張する。緊張するとますます苦痛のある検査となってしまうのだ。
患者が緊張すると医師も緊張する。なぜなら胃カメラは非常に高価な機械なのだ。医師が緊張するのはなんといってもノドを通る瞬間である。緊張した患者に咽頭反射がおこったとき、患者は無意識にも口に力が入り、カメラに歯を立てるのだ。こうなったらたまったものではない。もう一度言う。胃カメラはとても高価な機械なのだ。カメラの中を通っている何万本ものファイバーが、噛まれた刺激で折れてしまうと、真っ黒な点があちこちに見えるようになり、歯抜けのような画像になってしまう。とくに最近の電子スコープでは、一旦ファイバーが折れてしまうと、修理に100万円近くかかってしまう。これがいわゆる「ひと噛み100万」なる言葉の意味である。それゆえ術者となった医師は、とにかく患者の緊張をほぐそうとする。スムーズな検査を望むのは患者だけではない。医師も非常に気を使っているのだ。そこのところもわかってほしい。