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last updated 10 April 2000

初出・ 07 May 1999

好みは命よりも


好き、キライ、好き?猫と犬の同居生活、見聞記。

臣人を注射・のみとりスポット点滴の時に、出会った、美しい犬。このコは、シェルティのブルーマールのベル×○チャン。

生憎、名前を途中から忘れちゃっています。しかも、年齢と性別まで、チェックをするのを抜かってしまいました、、。毛色は、白、黒、焦げ茶がビミョーに合わさった色。瞳はブルー(ハスキーのようなブルー)。こいうゴージャス系ワンコ。

これらの情報は、労せずして得られました。というのは、「なんて犬ですかー?」と、(臣人を連れていく途中に出会って、私に話しかけてきてくれた)とある女性が、飼主さんにさらに質問してくれたからです。この方を見たとき、(私の未来をみているようだワ)と思ってしまいました(^_^;)。

これは、かなり珍しい種類だそうです。犬種が「シェルティ」。毛色と瞳の種類で、「ブルーマール」と言うのだそうです。猫で言えば、猫種類=日本猫、その中の分類=雑種、という感じでしょうか。このブルーマールという色、綺麗に色がつかないこともあるのだそうです、、

さらに細かい情報まで得ることができました。しかも、結構、感動もののお話デス。

このワンコのおうちには、14歳の猫が先住。もちろん、犬と猫が同居するケース、というのはそれほど珍しいわけではありません。もっとも、犬が先住のところに、猫が、という場合はあまり聞いたことはありませんが、、。よくあるケースは、猫が先住の場合です。イヤだと、猫が家出をしてしまったりすることもあります。しかし、猫が先住だと、人間の方が割合に気を使うので、大人猫は、我慢をしてくれます。さらに、猫犬同士でも相性が合ったり、犬が平気な猫の場合には、割合にすんなりと(想像よりは楽に)同居生活を送ることができるようです。

さて、本題の猫は、このワンコが最初は「ダイキライ」だったのにもかかわらず、今は仲良くしているのだとか。そうです、この態度の変化には、聞くも(;_;)ナミダの話があったのです!!

犬がダイキライな猫は家出を決行!一ヶ月半のちに帰宅・・そして、仲良くしてあげている。

こう聞くと、気の強い猫だねぇ〜と思われるでしょう。私も、そう思いました。しかーし、実際には、もっと気の毒な話だったのです。

彼女は、「箱入り猫」。そのため、それまでは、一度たりとも、外に出たことはなかった。では、なぜそんなに長いあいだ、家出なんかできたのでしょうか?どこかで、「飼って貰っていた」のでしょうか?

生憎、それほど、都合のよい「新しいおうち」は、昨今なかなか見つかりません。彼女は、(多分)イヤで外に出てしまい、帰るに帰れなくなり、放浪していたのデス。家出から約1カ月の後、空き家の軒下で「骨と皮でがりがり」状態のところを発見されて、あやうく一命をとりとめたのでございます。

この猫、帰宅してからは、犬も大好き、状態になっていたのだそうです。この豹変的態度は、必死で探してくれた家の人に感謝してなのか、つらい経験で猫が丸くなったのか、やっぱりよく見ると犬も好き、と思ったためなのか。真相は分かりません。ただ、もう結構年寄り猫なのに、、、ご老体には、堪えたことでしょう。

それにしても、この家出をしてしまった猫の心と大変さも、人間の大変さと複雑な気持ちも、きっとこの犬には、ぜーんぜん、わかんなかったんだろーなぁ。なんだか、ちょっと「脳天気」なこの犬がうらやましくもあります。まあ、もっとも、そこまで推し量れ、と言われたって、困りますものね。


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