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はじめに(ご利用のまえに簡単な紹介)


「動物の権利」という言葉がまず最初に欧米において唱えられるようになったのは、1860年代のことです。

当時のきっかけは、いくつかあります。まず、デカルトなどによって始められた動物実験があります。当時は、麻酔の技術が発達しておらず、これらは「生体解剖 'vivisection'」であると批判が生じました。フランスで主に行われていた実験に、まず最初にイギリスで反対運動が起きたのです。

次に、開設されはじめた動物園における飼育状況の劣悪さがあります。動物園と言っても、当時は屋外ではなく、ビルの中で(!)象を飼育するなどの例も見られ、当時から強い批判もあったようです。

20世紀に入ってからは、上記の問題に加えて、食肉産業における動物の取り扱いについての批判が起こりました。この問題を直接的なきかっけとして、動物の権利・動物の福祉について人々の注目が集まるようになりました。

現在では、さらに、「コンパニオンアニマル」と言われるようになった「ペット」としての動物の取り扱い・狩猟問題・野生動物との共存・野生動物の増加による生態系の破壊などについて、広く議論が起きています。

19世紀当時の運動と、現在の運動との連続性については議論があることにも注意を払う必要があります。これは、「動物虐待」をどのように捉えるかということが上記の問題と併せて関わってくるでしょう。

アメリカ合衆国では、憲法の制定よりも前に、動物虐待についての取り決めがなされた居住地もありました。当時のイギリス、アメリカでは、「穴熊いじめ」と称される「遊び」が流行しており、これに心を痛めた人々が少なからずいたのです。現在でも、さまざまな形での動物虐待は後をたちません。この共通性を、「残酷さ」の捉え方、「動物」へのシンパシーの変化、価値観の推移を考慮せずには考えることはできないでしょう。


以上のような問題について書かれた文献は数多いため、このページではカテゴリーに分けてまとめることにいたしました。

「動物の権利・動物の福祉における『基本書』」では、動物の権利について広く議論を呼び起こすきっかけとなった文献・動物の権利についての問題を一般的にあつかった文献を挙げています。

「『ペット』と法律問題」では、動物と生活を共にしている方やそうでない方々でもいつか巻き込まれてしまう・生じさせてしまうかもしれないトラブルについて書かれている文献を数点挙げています。

「その他の文献」では、昔から問題とされてきている問題について書かれた「基本書」以外の文献をまとめる予定です。

いずれも一般の方でも手に入る文献に絞ってまとめてあります(一部絶版あり。ただし、最寄りの図書館にはあると思います)。

もっと詳しく知りたい場合にはリクエストしていただければ、随時ページを追加していく用意はございますので、是非ご一報ください。価格はいずれも購入当時のものです。一部ISBNがわからないため記入が完全でないことをお詫び申し上げます。

「他の方による書評」としまして、動物の権利について書かれた書物について書評を書かれているページへのリンクをはりました。リンクを快諾してくださった八幡英幸先生に改めてお礼を申し上げます。

 


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